企業成長には欠かせない「顧客体験」と4つのポイント

投稿者:fswp1311

2018/03/16 16:01

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顧客体験
こんにちは、マーケターのAsamiです。
平昌オリンピックの幕が閉じ、平昌パラリンピックが開幕されましたね!
合計37名の日本選手が5競技に参加するようです。
日本選手はもちろん世界各国の選手団の活躍を観るのが楽しみです!

さて本題に入りますが、今回は前回紹介した「Japan IT Week [秋]2017」特別公演の中から、アドビ システムズ株式会社 代表取締役社長 佐分利 ユージン氏による「マーケティングを経営ごとに。デジタルでビジネスを加速する。~顧客体験をビジネスの中心に据えた、これからのマーケティングのあり方~」について紹介したいと思います。

目次

1. 企業が生き残り続けるために必要な「顧客体験」と事例
2. 4つの顧客の声と顧客体験の設計する上で重要な4つポイント
3. 最後に

1.企業が生き残り続けるために必要な「顧客体験」と事例

時代の流れが急速に変わっていく昨今、企業はあらゆる場面で生き残りをかけて粉骨砕身していかなければなりません。

スマートフォンの普及に伴い、ユーザー自身が世の中に発言できるポジションを獲得したことで、
一般消費者が企業の商品やサービスに関する評価や口コミを自由に拡散できるようになりました。

従来は企業自らがマスメディアを通じて商品の宣伝をおこない、一般消費者は主に企業が発信した情報をもとに商品を選んでいました。しかし一般消費者がインターネット上でユーザーの評価や口コミを閲覧できる時代になり、むしろ巷にあふれる評価や口コミのほうを参考にして購入検討がおこなわれるようになったのです。

佐分利氏によると、このような背景の中で企業が生き残り、成長し続けるために必要な要素が「顧客体験」だそう。

講演の中では実際に佐分利氏が体験した「顧客体験」について語られました。

佐分利氏は仕事でアメリカに行った際、配車サービス「Uber」を利用したそうです。そのときに乗った車はテスラ社製で、運転手はどれだけテスラの自動運転機能が素晴らしいものなのかを熱弁し、実際にハンドルから手を放しデモンストレーションまで行ってくれました。

テスラ社自身が自社の車をPRするのではなく、いち運転手が自分の所有している車がどれだけ素晴らしいのかを周囲に伝えることで、その話を聞いた人はテスラの車を購入するかもしれません。

このような顧客体験の提供こそが、これからの時代に他社と差別化を図る大切な要素1つになるでしょう。

ここで、顧客がストレスと感じていた課題を改善した事例をご紹介したいと思います。

JapanTaxi株式会社では、乗車中に支払い手続きを完了できる「Japan taxi wallet」というサービスを始めました。

アプリをダウンロードした上で、タクシーに搭載されたタブレットに表示されたQRコードに携帯をかざすだけで到着前に決済手続きを行うことができます。

「支払いが一番のストレス」という顧客の課題を受けて、JapanTaxi株式会社はこのようなサービスを開発・提供しはじめました。タクシーが多い日本においては、到着するまでにお支払いを完了できるという利便性で、他社との差別化が図れるのではないでしょうか。

また、一例として「銀行のサービスに利用者は何を期待するか?」というアンケートに対して、「金利が有利」に並んで「オンラインサービスが使いやすい」と回答した人が37%もいました。この結果においても、ユーザーは顧客体験を重視していることが分かります。

ユーザーは、今やデバイスを通しての体験を重要視しており、何か1つでも不自由なことがあれば離脱してしまいます。これまで以上に企業は顧客体験をビジネスの中心に考えていかなければなりません。

2.4つの顧客の声と顧客体験の設計する上で重要な4つポイント

前述の内容を踏まえて、アドビ社自身が体験した代表的な顧客の声を4つご紹介しましょう。
「自分(顧客)を知って尊重してほしい」
「分かりやすい1つのメッセージを伝えてほしい」
「テクノロジーを意識させないでほしい」
「全ての接点で喜ばせてほしい」

こうした顧客の声を踏まえつつ、顧客体験を設計する上で重要となるのが、以下の4つのポイントです。

① コンテクスト
② デザイン
③ タイミング
④ インテグレーション

① コンテクスト
スタートラインは、顧客の背景を理解することです。顧客がどういった悩み・課題があって、どういう解決策を求めているのかを理解し、それに則した対話ができれば顧客は自分のことを知ってくれていると感じます。

② デザイン
動画やVRなどを駆使して、体験を創造するデザインが必要。データサイエンスをもとに美しいコンテンツをデザインしていきましょう。

③ タイミング
体験を決定づける1,000分の1秒=タイミングが重要です。仕事・プライベートの2パターンだけに分類するのではなく、通勤中や旅行中など顧客を取り巻く環境にはあらゆるシチュエーションが考えられます。その時々のタイミングに合ったアプローチを考えていきましょう。

④ インテグレーション
マーケティング部門内だけでなく、営業部門など関連する部門すべてをまたいでKPIの共有が重要です。またテクノロジーだけではなく、組織においても変革を起こすインテグレーションが肝心になります。

3.最後に

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
もはやデジタル・ディスラプションが進んでいる世の中をどう生き抜いていくのか、この課題に真剣に取り組まない限り、多くの企業は下降の一途をたどってしまうことになりかねません。

常にアンテナを張り巡らせて時代の流れを敏感に察知することで、自社の信念は曲げずに、柔軟に新しい商品やサービスを生み出していくことで企業は成長し続けるのではないでしょうか。

気になる点等何かあればFacebookにコメントをいただければと思います。
これからも、このブログを読んでいただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

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今回参考にしたサイトは、下記の通りです。
JapanTaxi Wallet
Adobe Digital Survey 消費者動向調査「銀行のサービスに利用者は何を期待するのか?」

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【編集担当:Asami】