IBMが考える、「人工知能とは違うAI」とは?

投稿者:fswp1311

2018/03/15 11:29

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人工知能
こんにちは、マーケターのAsamiです。
平昌オリンピック、盛り上がりましたね!!
メダル獲得数も合計13個(金4、銀5、銅4)と、過去最高を記録したようです。
メダルを獲得することも大切ですが、私は大会に出場できること自体が素晴らしいと思うので、
選手が1試合1試合、全力で競技に挑んでいる姿を見るだけで感動してしまいます。

3月9日からはパラリンピックが始まっています!こちらメダル獲得に期待したいですね。

それでは本題に入りましょう。本日は、前回のコラムで取り上げた「Japan IT Week [秋]2017」の特別公演の中にありました、日本アイ・ビー・エム株式会社グローバル・ビジネス・サービス事業本部の事業部長、工藤 晶様による「AIで変革するマーケティング」のお話をご紹介したいと思います。

目次

1. IBMが推進しているAIとその活用方法
2. IBM Watsonの6つの事例
3. 最後に

1.IBMが推進しているAIとその活用方法

最近、注目を集めている「AI」ですが、マーケティングという分野においてはどのように活用されるのでしょうか。
一般的にAIというと「Artificial Intelligence (人工知能)」を意味しますが、IBMではAIを「Augmented intelligence(拡張知能)」と捉え、「人間の知識を拡張するコンピュータの仕組み」と定義しています。それは、IBMが提供しているAIが汎用人工知能(AGI:artificial general intelligence)ではなく「人間を助ける技術」を集約したものだからです。

そんなIBMが提供しているAIに、「Watson」というテクノロジープラットフォームがあります。マーケティングにおいてこのWatsonの活用方法は、「①個客を理解する」「②個客と対話する」「③計画し行動を最適化する」の3つに分類されます。

① 個客を理解する
マイクロセグメンテーション・センチメント分析・アトリビューション分析を活用することで、個客一人ひとり個人単位で 理解することができます。

「Watson Personality Insight」という性格分析サービスという機能では、個客が発信した文章を分析し、性格・価値・ニーズを導き出すことができます。この機能によってパーソナライズされたコミュニケーションを実現できるため、コンバージョン率や売上、顧客満足度の向上が期待できます。

② 個客と対話する
チャットボットなどを活用して、一人ひとりに合わせた会話を実現します。「今後は、2020年の東京オリンピックに向けて自然言語でかつ多言語の機能が必要となってくる」と、工藤氏は話しています。

③ 計画し行動を最適化する
機械学習を活用して、プログラマティック広告の入札最適化を実現します。広告のフォーマット・サイズ・時間帯ごとなどのCVRを計算し、入札の自動化を実行します。

2.IBM Watsonの6つの事例

このWatsonの事例を6つ、ご紹介したいと思います。
① コグニティブドレス
コグニティブドレスとは、特定の「#タグ(ハッシュタグ)」がついたツイートから様々な感情を読み取って、色が変わるドレスです。感情を分析するというWatsonの機能を使ってツイートの内容を分析し、感情によって色分けする仕組みです。

② Day Breaker
サンフランシスコで日の出前から踊るDay Breakerというダンスイベントを開催しました。そこで「Watson Personality Insight」を使って参加者のツイートを分析し、性格の特徴を導き出しました。そこから参加者は3つのグループに分けられ、それぞれにワークアウトが用意されました。

③ Red Bull
流れたテレビCMに関してTwitterで反応した人の分析を行いました。時間ごとに分析すると、日中は「健康」や「フィットネス」といったものに関する反応が多く、夜は「仕事(キャリア)」に関する反応が多いという結果が得られました。このような結果を得られると、時間帯によって最適なコンテンツを最適なターゲットに発信することができます。

④ The North Face
チャットボット機能を活用して、ユーザーの嗜好に合った商品の推奨をしてくれます。複数の質問を投げかけてくれて、それを回答していくとユーザーのニーズに合った複数の商品を提示してくれるという仕組みです。また、次に来たときには「好み」を記憶してくれているので、最初から理想に近い商品を紹介してくれます。

⑤ 日本航空(JAL)
JALでは、チャットボット機能を活用してバーチャルアシスタントサービスの「マカナちゃん」がハワイの現地情報などを教えてくれます。また、トリップアドバイザーと連携をしてハワイの施設情報や口コミを提供してくれたり、SNSでユーザーの過去の投稿を解析し、性格診断からそのタイプに合った情報を提供してくれたりするサービスがあります。

⑥ ゼネラルモーターズ
アメリカのゼネラルモーターズ社では、車載テレマティクスサービスであるOnStarとIBM Watsonを統合したOnStar Goという車載情報システムを構築しました。ダッシュボードに搭載されたOnStar Goは、お気に入りのコーヒーショップの近くを通った際に知らせてくれたり、車内からそのショップのコーヒーを注文できたりと、個々のユーザーにパーソナライズされたコンテンツを提供してくれます。

このようにAIが進化しているのを見ると、「AIが人間の役割を奪っていくのではないか」と不安になるかもしれません。事実、マーケティングに伴う業務においてAIはすでに多大な影響を与えていますが、

AIには
・感情・意思がない
・初期学習が必要
・ビッグデータの蓄積が必要
といった特徴があるので、

・クリエイティブな仕事
・コーパスの構築と教育・教育の仕方の習熟
・大量のデータを収集・蓄積する仕組み
を行っていくことは人間の役割となります。

「人間にはAIを使いこなすためのノウハウをためることが重要だ」と、工藤氏は最後に述べていました。

3.最後に

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
これからAIはさらに進化し、AIが人間に代わって行える業務もどんどん増えていくでしょう。しかし、AIが学習してそれをアウトプットすることはできても、新しいものを生み出すことはできません。

私たち人間は新しいものを生み出すという作業を含め、「AIでは対応できない領域」に特化して介在価値を発揮していかなければなりませんね。これからどういう時代になっていくのか、楽しみでもあり、少し不安でもあります。

気になることがあれば、Facebookにコメントをいただければと思います。
これからも、このブログを読んでいただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

今回参考にしたサイトは、下記の通りです。
IBM「【後編】AI の役割を理解する──ビジネスの現場で AI はどのように活躍しているのか」
IBM「Personality Insights」
IBM「感情分析で色が変わるドレス ?? IBMが示すクリエイティブ分野でのAI活用法」
IBM「早朝に開催されるコグニティブダンスパーティー?」
IBM「AIがカリスマ店員に? The North Faceの取り組みとは」
日本航空「マカナちゃん」
ゼネラルモーターズ「OnStarとWatsonが手を結ぶ」

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