「(not provided)」増加について

投稿者:セールスマーケティング部

2013/11/08 14:12

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Webサイトの解析をされている担当者の方は既にお気づきのことかと思いますが、
「(not provided)」として計測されるキーワードの数が急激に増加しています。
今回はアクセス解析において重要な指標であるキーワード情報の変化について、述べさせて頂きます。

GoogleによるSSL暗号化

Googleは2011年10月に「Googleアカウントにログイン済みの全ユーザー」に対して検索のSSL暗号化を開始しました。それにより、ログインユーザーの検索キーワードのデータが開示されることがなくなりました。

次いで2013年初めには、GoogleChromeのアドレスバーを使用した検索に対してもSSL暗号化が適用されました。

そしてついに、2013年9月より、ログインしていないユーザーに対しても検索のSSL暗号化の適用が開始されました。

それにより、広告経由の流入でない検索からの流入に対し、Google検索エンジンからの参照元情報のみを残して、キーワード情報が削除されることとなりました。そのため、あらゆるアクセス解析ツールにおいては「Googleからの流入ではあるがキーワードは不明」ということになります。
これが「(not provided)」増加要因です。

「(not provided)」を分析するには

Googleの自然検索でのキーワードデータが取得できなくなると、当然Google自然検索ユーザーのニーズが分からなくなるということになり、解析においても戦略設計においても不利が生じます。
そのような苦境においても推測をするにいくつかの方法が考えられます。

Googleウェブマスターツールの活用

Googleウェブマスターツールで検索クエリの概算を把握することができます。
しかし、あくまでも概算であるため、参考値程度にしかなりません。傾向をつかむという意味合いで使用すると良いでしょう。

GoogleAdwordsへの部分一致での出稿

マーケティングのための予算を確保できる企業に限りますが、ビッグキーワードなどを部分一致で出稿し、流入の傾向をある程度把握することもできます。
ただし、出稿キーワードによって傾向は変わるため万遍なく出稿する必要があります。
 

GoogleAdwordsでのキーワードツールの使用

あくまでも広告での傾向であることに注意は必要ですが、ユーザーニーズの傾向は推測することができます。

Yahoo!などの他検索エンジンとの対比

キーワード情報を渡しているYahoo!などの他検索エンジンとの対比です。流入数の割合は様々ですが、Yahoo!自然検索でのキーワードの比率を参考に、Google自然検索からの流入数を推測するという単純な方法です。
ただし、女性向けサイトやBtoBサイトなど、ユーザー層によって使用されやすい検索エンジンが変わる場合がありますので注意が必要です。

ランディングページの精査

ランディングページによって判断する方法です。
まずキーワード「(not provided)」でソートをかけます。
次にセカンダリディメンションでランディングページを選択すると、「(not provided)」で閲覧開始したページが抽出されます。
最後に、目当てのランディングページでソートをかけ、セカンダリディメンションでキーワードを指定し、「(not provided)」以外で流入した検索キーワードを出します。
その残ったキーワードから推測をしていくことができます。

最後に

依然「(not provided)」は増加傾向にあり、今後Google自然検索ではキーワード情報が100%取得できなくなる可能性は捨てきれません。
上記に挙げた対策についても明確な数値が把握できるものではなく、参照値としての活用となりますが、あるとないとでは大きな違いがあります。

今回はキーワード情報に注視して述べさせて頂きましたが、キーワードのみならず多角的な視点で解析を行っていく力が今後必要とされていきます。より踏み込んだ解析・改善について気になる方は、ぜひ一度お問い合わせくださいませ。

【編集担当:片岡】

Webコンサルティング