Web戦略のアイデアはフリーセルから 町工場の加工技術を世に広めるサイト制作とは

小林断截様のご紹介

小林断截ロゴ

株式会社小林断截様は、長年製本業を営んでいらっしゃる歴史ある企業様です。出版不況のあおりを受けて紙市場も縮小傾向にあるなかで、業界でも一目置かれる唯一無二の紙加工技術をなんとか世に広めたいと、日夜奮闘されています。

当初、株式会社小林断截様は、紙加工技術を結集させて制作したメモ帳をWebサイト上で販売していく構想をお持ちでしたが、フリーセルの介入により“技術を売りたい”という社長の想いを形にする新たな戦略を打ち出すことに。紙市場の将来を切り開くための新たなビジネスアイデアを生み出すことから、今回のホームページの制作は始まりました。

「そんな売り方じゃWebでは売れませんよ」と言われました。

対談風景

Webサイト制作はどのようにしてすすめられたのですか?

クライアント写真

小林様(以下「社長」):「技術はあるけど売り方を知らない」これはうちに限らず下町の町工場全体に言えることです。紙市場の閉塞感を打開すべく何らかの手を打たなきゃいけない。試行錯誤するなかで、当社の紙加工技術をシンプルに生かせるメモ帳を作ることにしました。でも、どう広めていったらいいのかわからなかったので、サイト制作と一緒に、販売戦略の相談もしようと思っていたんです。

フリーセルディレクター写真

永田:いやぁーそうでしたね。営業からすばらしい技術をお持ちであることは聞いていて、でもメモ帳販売となるとWebでは厳しいなと思ったんです。だからお会いして早々に、「社長、メモ帳は売れませんよ」なんて失礼なことを(苦笑)。

よくよく社長とお話してみて可能性を感じられたのが、コンサルティング要素の強いアイデア販売、「メモ帳コンサルティング」です。「メモ帳コンサルティング」の認知と受注につながるWebサイトを作りましょうとお話をしました。

クライアント写真

社長:そうでした。クリエイターやデザイナーはアイデアを持っているが、どう形にしたらいいのかわからず困っている方が多い。そういうお問い合わせは今までもあり、「こうやれば実現できる」とアドバイスすると非常に喜ばれるんですよ。でも、それがビジネスになるとは思いませんでした。いまだにコンサル料をとるのは気が引けるというか、請求するタイミングが難しくて……。「メモ帳コンサルティング」のWeb戦略は、永田さんと相談しながら詰めていきました。

 サイトを基地とした集客戦略 

フリーセルディレクター写真

永田:Webサイトの集客方法はいくつかあって、そのひとつがオーガニック検索※1です。しかし、小林断截の場合、設定したキーワード「オリジナル メモ帳」は、googleキーワードアドバイスツール※2によると検索母数がかなり多く、複合ワードは「安い」「ノベルティ」など。社長が考えるターゲットとのマッチングはオーガニック検索では困難ですし、サイト流入は“量より質”に重きを置いていたので、別のアプローチが必要でした。そこで考えたのが、認知度アップやファン層獲得に向いているソーシャルメディアや、展示会・イベントといったオンラインでの販促活動などでつながった潜在顧客との接触地点となるハブ※3的な機能を、Webサイトに持たせることです。


クライアント写真

社長:ソーシャルメディアの活用法の他に、リスティング広告※4戦略やデザイナーが集まるポータルサイトへのアプローチなどWeb戦略をいろいろ教えてもらいました。そのなかで予算や手間などを考慮し、うちが実行したのがフェイスブックの更新。展示会・イベント参加などリアルでの活動も積極的に行うとともに、フェイスブックを定期的に更新し、潜在顧客や同業者とのつながりを増やしていきました。

今では製本業界のなかでまずまずの知名度を得て、製本組合の役員もやっています。そのつながりからスクリーン印刷など印刷業界の若手との交流も生まれ、情報交換や新商品の共同制作といった新たな取り組みも始めています。

 優れた技術をどう見せるか?それがサイト制作の肝になりました。

対談風景

サイト制作について教えてください。

クライアント写真

小林様:制作に関しては、おおむねお任せしました。とにかく見てもらえる、技術がきちんと伝わるサイトにしてもらいたかったんです。要求はそれほどありませんでしたが、クリエイターやデザイナーが好感を持ってくれるものがよかったです。

フリーセルディレクター写真

永田:そうですね。ターゲットであるクリエイターやデザイナーに、“いかに紙加工技術のすばらしさを伝えるか”が制作のポイントでしたので、そこを意識してデザインや見せ方にこだわりました。
具体的には、動画を用いてメモ帳の加工技術のどこが優れているのか見せたり、加工部分にフォーカスした写真を掲截することで技術を伝えやすくしています。TOPページは商材ごとに大きめのボタンを設けて押してもらいやすくして、商材ごとにイメージ画像とキャッチコピーが切り替わる仕様にしてユーザビリティを高めました。余談ですが、「スクイージーメモ帳」というネーミングは、私が付けたんですよ、我ながら気に入ってます(笑)。


サイトの反響と今後の展望を教えてください。

クライアント写真

社長:サイト公開後は、大物クリエイターの方とのコラボが実現したり、コンサルティングに関するご相談も複数受けるようになったりと、一定の成果を実感しています。

また、ハブ的な機能としても力を発揮しつつあり、展示会・イベントで興味を持ってくれた方への情報提供の場になっています。口コミで評判を聞きつけたデザイナーの方が、Webサイトを見て「こんな技術があるのか」と知ってもらってそれがお問い合わせにつながったり、「ホームページのぐにゃぐにゃのメモ帳の会社ですね」と言われたり(笑)。今後はサイト単体での集客と、ハブ的な機能の成熟の両面からのアプローチで、「メモ帳コンサルティング」を発展させていきたいですね。

<Webディレクター永田の着眼点>オンライン・オフラインの相互活用、技術を伝えるサイト構成・デザイン、ターゲットに好まれるデザイン・構成

<Webサイト制作の特徴>Webサイトのハブ化、写真・動画による技術訴求、ユーザビリティの向上

※1 キーワード入力により検索結果画面に表示される部分。広告枠を含まない。
※2 キーワードやURLなどを入力すると、関連キーワードや過去の実績に基づく各種推定データ(検索数など)が表示されるツール。
※3 日本語に訳すと中心や中枢という意味。ここではネットやリアルでつながった潜在顧客がさらなる情報収集や交流を目的に訪れる場所のこと。
※4 インターネットにおいて、ユーザーの検索結果に適合した広告を表示する有料サービス。

このサイトは当社の名刺のような存在です。
より当社の技術をアピールできる場になっていると思います。今後も引き続き新商品の掲載など運用のサポートや、新たなビジネスのご相談などでお付き合いができればと思っています。

株式会社小林断截 代表取締役
小林 耕治

【小林断截様の会社概要】

所在地:東京都墨田区緑2-11-18

創業:昭和38年

資本金:1,000万円

事業内容:ちらし等の断截、DM折、パンフ・カタログの製本、下札・ラベルの各種加工、伝票・帳票類、メモ用紙、便箋、リフィル、各種穴あけ、

その他、各種製本・加工

制作サイトのURL:http://www.original-memo.jp/

【小林断截様 商品のご紹介】

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【dansai works】ブロック メモ ブロック -Block Memo Block-
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制作した2年前はWebサイトだけで集客することも十分可能でしたが、現在はWebサイトにSNSやオフラインでの活動とうまくつなげるハブ的な機能を持たせることも重要です。私の経験値から言うと、Webで成功している企業様の多くはソーシャルネットワークをうまく活用されていたり、オンラインとオフラインをバランスよく使っていたりしている方です。今回の小林断截様もフェイスブックの活用、Webサイトのハブ化により着実な成果をあげていらっしゃると思います。

Webディレクター 永田 修二

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