『TODOリストを作る』、というTODOリストは作るべきか?

投稿者:吉田 亮

2012/05/31 16:54

この記事は約6分で読むことができます。

『時間が足りない!タスクが回せない!』

ビジネスマンであれば、
この感情に支配される瞬間が多々あると思います。
実際こう叫んだことがある方も、耳にしたことがある方も、
多くいらっしゃることでしょう。

 

そんなとき、良く選択肢に出てくるのは、

 

1.TODOリストで徹底的にスケジュール管理をする

2.時間は限られているのだから、優先順位をつけるのみ

3.徹夜すれば終わるんで大丈夫

4.諦めて飲みに行く

 

大体、このあたりではないでしょうか。

あながち、間違いではないと思いますが、
そもそも2~4に関しては、タスクを完遂できていませんよね?
本来、選択肢にあってはならないものです。

 

となると1が正解、ということもできますが、
本当にそうでしょうか。

 

日々のスケジュールを数分単位にしたところで、
一日が24時間であることは変わりありません。

詰め込み方式で解決することもありますが、
それは物理的な許容量に収まるときだけです。
規模の大きいタスクを複数抱えるとなると、
これはもう通用しなくなります。

 

何故断言できるのかというと、
『叫んだことがある』のも、
『耳にしたことがある』のも、
『1~4を選択したことがある』のも、
全部、私、だからです。

 

目の前のタスクを眺めてみても、
物理的な時間軸で可能なのかどうかはなかなか判断しにくいところなのですが、
仮に、そもそも物理的に不可能な事案で、
選択肢が3になってしまったとしても、『考えなくていい理由』にはなりません。

選択をするときに考えなければ、
100%、何も変わりはしないのです。

 

足りていないのは時間ではなくて、工夫。

回せていないのはタスクではなくて、思考。

 

つまり、常にこう考えるようになりました。

 

本当に他に方法はないのか?本当に?

 

私は
①入社当初は『WebのTODOリスト』で、
②3年ほど前から『紙にタスクを書く』というレトロな手法に切り替え、
③最近、『WebのTODOリスト』に戻りました。

決して気まぐれシェフの~的なものではなく、
これは扱うタスクの種類と規模が異なってきたからこそのステップ、
と感じています。

 

①の時代は、
『TODOリストを作る』というTODOリストは作っていました。
受験生が儀式として、
勉強を始める前にデスクの掃除を始めるが如く、です。

しかし③の時代に、その項目はありません。

現在の私のスケジュール管理は、そこそこ大雑把で、
かつ、アジャイル型だからです。

 

今年、個人的に流行っているキーワードが3つあります。

 

A.アジャイル

B.達人に訊く

C.60%ルール

 

Aの『アジャイル』とは・・・
システム用語で、開発プロセスのことですが、同時にタスクを並行して進捗させるため、開発途中での仕様変更や要件追加、細かい問題解決に強いとされています。
簡単に言うと、各タスクが分割された状態で進捗し、あとで結合されるため、段階を踏まないスケジュールを組むことができます。
その点で、不可逆的に一度決定した要件から後戻りしない『ウォーターフォール型』とは、区別されます。
最近のシステム開発などですと、納期が短いものも多く、タスクを分割して個別に進めることのできる、アジャイル型で進行されることが多くなってきました。
別のタスクを並行させて進めることは良くありますが、ひとつのタスクを分割して、別々のスケジュールを組む、というのは個人レベルではあまりやりません。

 

Bの『達人に訊く』とは・・・
決して『考えること』を放棄してはなりませんが、単独では方向性がわからないような事案であれば、その道の達人、経験者に話を訊いてしまった方が、圧倒的に早く解決する、ということです。
考えて、考えて、考え抜いて、辿りついた答えには、それはもう筆舌に尽くし難い価値と意味があるのですが、そのひねり出した答え、意外と簡単に、既に誰かが出している答えだったりします(これ、良くやるんです、自分)。スピード命の現代、恥ずかしがっている暇もありませんので、ここはズバリ、達人の門扉を開きに動くべきなのです。

 

Cの『60%ルール』とは・・・
ものすごく個人的で感覚的に勝手に命名したものなのですが、プロジェクトの成功確率が60%に至っていれば(至っていると判断できれば)、少なくとも成功確率の方が上回っているため、実行に移すに十分な根拠となる、という自分ルールです。
もっと確率が上がるまで時間をかければ、成功確率は当然上がるのですが、この60%を、70%、80%、90%に上げる労力は、そこまでと比べると、遥かに重く、時間がかかり、長くなります。しかも、例え80%になった状態から始めたとしても、結局起こる問題はほぼ同じで、それを解決する時間も必要になることから、始めるのが遅かった分、時間を取り戻せなくなります。
しかしまた、50%程度の判断で始めてしまうと、走り出しても問題の方が大きかったり、完走できない可能性が高く、疲労だけが残り、そして誰もいなくなった・・・ということになりかねません。
そこで、60%なのです。「そんな当てずっぽうな!」とはまさにその通りなのですが、経験に裏打ちされた『60%』であると、自分を信じるしかありません。

 

この3つを、組み合わせているのが、
今の私の日々のスケジュール管理表であり、
それを詳細に分割したTODOリスト、ということができます。

 

60%以上であれば実行に移し、実行に移したものをアジャイル型でタスク併走・分割させ、煮詰まれば達人に訊きに走る。
この形式でスケジュールを組めば、タスク数もタスク量も変わらないのに、何故かスケジュールは短くすることができるぞ、と考えた訳です。

 

この手法、ある程度、上手くはいきました。
相手がいるタスクなどだと、先に走らせておかないと、待ち時間や確認時間、相手のスケジュールなどでかなりの時間をロスすることがあるため、アジャイル型にしておくと、待機時間を有効に使うことができるのです。一番のポイントは、『待機時間の有効活用』だと感じています。

 

常に『手法』というものには個人差があり、
その現場の状況によっても変わるものであるので、
『TODOリストを作る』というTODOリストを
作っても、作らなくても、
スケジュール管理そのものに影響がある訳ではありません。

 

自分にとって、何が最も重大なポイントになるのか、
そこを見極めるためにどうすべきか、を常に考えることこそが、
スケジュール管理なのかもしれません。

 

タイムマネジメントを考えるときは、
やはりドラッカー先生の格言が浮かんでしまいます。

 

 

『時間は管理などできない。管理するのは自分だ』


 

何かのせいにしてしまわないことから、
始めてみては如何でしょうか。