ワールドカップに見る!?『組織力とスピード』は環境から生まれる!?

投稿者:吉田 亮

2010/06/30 19:52

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『この時代、”勝てるチーム”の特徴は?』

ワールドカップに限ったことではなく、ある管理者がこう聞かれた場合、

 

組織力+スピード

 

と答えるのでないでしょうか。

時期が時期ですので、いつものサッカーネタですいません。

今日が6月30日ですので、私の心境はお伝えするに及びませんが、世界最大の祭典への個人的な感想は置いておくとしまして。。。。

実際、サッカーから学ぶことは多く、チーム(組織)同士がぶつかり合い、短時間で勝敗のはっきりするスポーツですので、サッカーは、「チームビルディング」「ビジネスコンサルティング」に非常に参考になる事例が多いので、参考にさせていただきます。

 

現在進行形で行われているワールドカップ、まだトーナメントの途中ですが、ここまでを見る限り、勝利しているチームには、やはり共通点があります。それが、


組織力+スピード

です。

その昔、サッカーは、スタープレイヤーを集めれば、一本調子でもそれなりにチームは強く、勝利できました。しかし、今はそう簡単にはいきません。個々の連携が上手くいかなければ、ことごとく制御されたディフェンスラインにボールを取られてしまいます。

 

その昔、ビジネスも、一人のスーパー営業マンがいれば、飛躍的に売上が伸びました。しかし、今はそう簡単にはいきません。提案の根拠や論理が伴っていないと、お客様を納得させることができなくなっています。

 

おそらくそれは、

環境変化の速度

が大きく関わっていると思います。

サッカーで言えば、戦況

ビジネスで言えば、市況

と言い換えることができます。

 

戦略や戦術と呼ばれるものの数、選択肢が、一昔前に比べると、あまりにも多く見受けられます。

 

どういうことかと言いますと、

サッカーもビジネスも、例えば「ひとつの圧倒的な戦術」を生み出せば連勝できた時代は終わりを告げ、圧倒的な戦術に対するための戦術が生まれ、そこに逆転が起こり、またそれに対しての戦術が生まれ、さらに逆転が起こり、またそれに対しての。。。。というサイクルの速度が上がり続けていることを示しています。

 

目まぐるしく変わる戦況・市況に対して、最善の策を打っていかなければならない、というのが本質です。

 

昨日まで有効だった戦法が通じなくなったとしたら、どうでしょうか?昨日までできていた契約の方法ができなくなったとしたら、どうでしょうか?

 

その戦術が通用しなくなった瞬間に、代替の戦術が出せるかどうか、それを一気にチームとしてシフトチェンジし、迷うことなく最速で実行できるかどうか、が勝敗の、そして存続の鍵を握ります。

 

ここでスピードがものを言います。相手に新たな戦術を立てさせる前に、目標のラインを走り抜ける必要があるのです。高次元の組織力を持つチーム同士の対決であれば、この物理的なスピードが結果を変える、ということができるでしょう。

 

ここで言う組織力とは、「全員が同じ認識を持って動ける」のはもちろん、それ以上に、「全員がスタープレイヤー」、「全員がプロフェッショナル」でなければならないことを示しています。どんな組織も、弱点を突かれれば、そこを、起点にして綻びを生じます。

 

「1対1で負けない個」が「組織として動く」

 

ことが勝利するチームの条件になってきていると思うのです。

 

そのために、管理者には新たな課題が生まれています。

如何にして、そのための環境を用意するか。

それ自体の戦略も考えていかなければなりません。

 

先日読んだ記事に、日本のサッカーがなかなか世界に追いついていかない理由として、「環境」に言及しているものがありました。

日本国内では、世界のサッカーを見るためには、特別な回線に加入しなければならず、特別な試合でもない限りは民放では放映されない、そもそも子供の頃から世界に触れる機会が少なく、成人してからのワールドカップ予選がぶっつけ本番のようなもの、というような内容でした。

一方、世界ランキング上位の国では、国際試合が、通常の地上波でテレビ放映され、ごく普通に見ることができる、らしいです。

 

一概には言えないと思いますが、見たことがあるかないか、体験したことがあるかないかは、非常に重要なポイントです。それは自分自身を知り、どれくらい自分を磨くべきなのかを図る指標になります。「世界最高レベル」を知っているか知らないかでは、立てる目標が明らかに異なる、はずなのです。例えば、「日本で優勝したい」と「世界で優勝したい」誰かがいたとき、その成長速度は同じでしょうか?いいえ、きっと後者の方が、速く、強く、成長すると思います。

 

管理者が「勝利するチーム」を望むのであれば、かなりの未来を見据えて、「何を体験させる」かが、チームの行く末を決めることになるかもしれませんね。