リーダー育成に必要な「視野を広げる」ための簡単な方法!?

投稿者:吉田 亮

2010/03/31 23:44

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『もっと視野を広げるんだ!』

上司の方は、必ず部下の方にこの台詞を叫びます。

もうこれは、100%の確率と言っても良いでしょう。

でも部下の方は、「視野を広げるってどういうこと!?」と必ず思います。

もはやこれも、100%の確率と言って良いでしょう。

部下を持つ身となる「リーダー」には、この要素は確実に必要です。それは私も間違いなくそう思います。見える範囲が狭ければ、管理などできる訳がありませんから。

しかし、この「視野を広げる」という行為、意外と説明も実行も難しいのです。

「今、目の前にあることだけじゃなくて、その先を見るんだ、これから先、もっと上に行きたいのなら、自分の影響範囲だけじゃなく、自分と関わっている人間がどう動いているのか、前工程と後工程で何が変わるのか、何に困っているのか、柔軟に察知する必要が出てくる、俯瞰の意識を持つと、景色が変わって見えるぞ」

・・・説明されるときは、こんな感じでしょうか。

(なんとなく、なんとなくはわかるんですけど、わかったような。。。わからないような。。。)

すごく簡単に言うと、「視野を広げる」とは、

『自分の世界を広げる』

ということに非常に近い行為と言えます。

何故なら、自分以外の人間の行動を把握、予測することが、リーダーとしての「視野を広げる」だからです。

こう考えると、そのやり方はけっこう簡単に出てきます。

自分の世界を広げるためには、自分の知らない世界に行けばいいだけですから。

自分は良く、「趣味は仕事」と言ってしまう方ですが、それはまぁ、姿勢の問題であって、実際、仕事だけしてるかというと、そんなワケはありません。さすがに仕事だけしてたら死んでしまいます。

まったく意識していた訳ではないのですが、私は幼少の頃より、友人の趣味を知ると、とりあえずそれをやってみる、ということを繰り返してきました。単純に好奇心だけで動いていた、と言うこともできますが。

おかげ様で、異常に多趣味です。

読書もしますし、漫画も読みますし、絵も描きます。

ギャンブル的なモノもこなしますし、何故かクラシックギターも弾きますし、ガスガン(?)の手入れもします。

やたらと腕時計とジッポライターをコレクトしてます。

所有している辞書は医学書から生物学、各国の言語、謎の辞典も数点あります(正直、読んではいませんが!)

最大音量のipodをつなげてドライブ旅行にも行きます。

音楽業界の友人と飲んだり、捜査一課の友人と飲んだりもします。

読む本に特定のジャンルはありません。全ジャンル、読みます(特にサスペンスミステリーを好んではいますが)。

聴く音楽にも特定のジャンルはありません。全ジャンル、聴きます。

旅行先にこだわりもありません、何処にでも行きます。

最近は運動不足ですので、ちょっとドラマで見かけた「スカッシュ」とか「クライミング」とか、ちょっと「大人のスポーツ」的なものでもやってみようかと思ってます。

当然、そこには、その趣味を好きな方がいて、その人の話が聞けますよね?色んなことをやってみる、というのも大切なのですが、より意味が深くなるのは、その場所にいる人と話してみる、ということです。確実に、そのときの自分が知らない話をしてくれます。

振り返ってみなくても、こういった行動や趣味から得た考え方とか発想ってのは、かなりあります。

簡単に言うと、判断基準。

ひとつの物事を判断するときに、ひとつの引き出しから引っ張り出した答えに自信は持てません。間違ってたら代替案も出ないワケです。

でも、その引き出しが100個あるなら、それだけ判断は速くなるし、正確さを増します。その答えに自信も増します。間違っても次があります。

自分だけなら100個しか集められないかもしれないけど、他の人との話を聞けば、単純に2倍、3倍になるワケです。

300個の引き出しから弾き出すときの答えって、ほとんど迷ってないと思います。
これを俗に「脳内マーケティング」と言います。

脳内データを元に、結論を出す。

つまりこれは、想定可能な「パターン」を知っているからこそ、目の前の事象に対して答えが出せる、ということになります。

そういう基盤は、黙っていて出来上がるものではありません。

目の前にある出来事をただ見過ごすか、そこに意味があると感じるかは自由ですが、ちょっとだけ踏み込むと、思わぬところで役に立ちます(自分では気付きにくい、という点がネックではありますが)。

もちろん、リーダーシップの理論そのものを学んだり、実際にできている人の行動や意見を参考にしたりするのは、非常に大切ですし、それに意味がないなんてことは有り得ません。

その学習の基礎となるものは、実は日常生活で十分に得られる、ということです。

自分の世界を広げるための、つまりは視野を広げるための、脳内マーケティングのサンプルはそこらじゅうに転がっていますので、それを蓄積するのは誰にでもできるはず。

相手の行動が読めない、と悩んでいる方は、是非お試しください。