『今日、成し得ることに全力を注げ。さすれば、闇の中に一条の光が見えるだろう』ニュートン

投稿者:吉田 亮

2009/04/29 19:33

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今日、成し得ることに全力を注げ。さすれば、闇の中に一条の光が見えるだろう』

万有引力の発見者であり、古典力学(ニュートン力学)の創始者である、アイザック・ニュートンの言葉です。

いわゆる、リンゴが木から落ちるのを見て・・・というエピソードで有名な方ですが、その真偽は定かではありません。というよりも、そもそもニュートンは「モノが落ちる=重力」を発見した訳ではなく、モノが落ちる「力」と、太陽系が運行している「力」が同じものである、つまりはそれが万有引力である、という提唱をしたところが偉大なので、エピソード的にはかなりあやしいと言えます。

科学者や研究者、開発者は、「結果」を出すまでに時間がかかります。しかもそれは、必ず出る「結果」とは言えません。

まず「仮説」を立てて、それを「検証」し、「結果」を出す。

仮説通りにいかなければ、それは「失敗」です。

仮説通りに行けば、当然「成功」です。

それはもうどちらかしかないのですが、何通りものパターンを試し、その中で可能性を探っていく。それを何度も何度も繰り返していくうちに。。。普通の人間であれば、へこたれるでしょう。

「あらゆる方法を試しても、答えが出ないかもしれない」
「この仮説はそもそも違うかもしれない」

それは至極、普通の感情だと思います。

ノーベル賞などもそうですが、ひとつの研究に15年間を費やしていることなど不思議ではありません。

15年間かけて、ひとつの結果を出す。
15年間かけないと、証明できない。

それほど気の長くない私には、考えただけでも気が遠くなる話です。

人間は感情を持っているので、ちょっとしたことで苦しんだり、身体の調子が悪くなったり、ふさぎ込んだりするものです。そして自分が悪いと思ったり、これ以上やっても成長しないんじゃないかと思ったり、仕事上で自分の未来が見えなくなることは、少なからずあるでしょう。

科学者でなくても、一般的な社会人であれば、この苦悩を持たないことの方が不思議です。

ただそれを、単純に「感情の問題なんで、気持ちで割り切れ」というのもなかなか難しい話です。

こういう「手詰まった感」があるときにできることは、実はほとんどありません。

自分の能力を呪ってみても、それで能力が上がる訳ではありませんし、どれだけ未来を嘆いてみても、嘆いた分だけ未来が変わる、なんてことは絶対的に有り得ません。

そのときにできることは、
目の前の仕事、今日、その日にできることに、全力でぶち当たることです。それ以外の方法で問題が解決する糸口をつかむことはほぼできません。

それを今までやってきたんだ。それで問題が解決するはずがない。

まったくもってそのとおりなのですが、他にやれることがないなら同じことでもあります。

先が真っ暗が何も見えないなら、少なくとも見えている部分に全力を注ぐ。

このときに重要なのは、「それまでと同じ」であったはならない、という点です。余計なことを考えられないくらい、一心不乱に全力で打ち込むことです。

本当に全力で目の前の仕事に当たった場合、それまでとは違う「波」が生まれます。その波は、新たなアイデアや手法を生む足がかりへとなるはずです。それが成功への道か、失敗への道かは、問題ではありません。

それまで真っ暗だったところに、少しだけ光が差せば、そちらの方向に、少しだけ進むことができる。

それが科学者、アイザック・ニュートンの言葉の真意なのだと思います。

私は、苦悩することも大切だと思っています。迷い自体に非効率を感じている訳ではありません。迷うことは考えることなので、次の行動に少なからず影響するはずだからです。

ずっと同じ場所にいるよりは、まずは進む方法を見つけ、「失敗」という結果でも手に入れるべきだと考えています。

それで成功への選択肢が絞られるのであれば、その失敗は、やっぱり成功のモトなんだと。。。。。。そんな風に考えるのです。