『仕事は探してやるものだ。自分で創り出すものだ』織田信長

投稿者:吉田 亮

2007/10/20 10:24

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仕事は探してやるものだ。自分で創り出すものだ。』

blog_pic (7).jpg前回に引き続き、戦国時代に天下統一だけを目指し、権力の否定や新しい人材投与、火縄銃などの新兵器を活用し、常に先駆者であった織田信長が残した言葉です。

これは読んで字の如くですが、このあとさらに、

「与えられた仕事しかやらないのは雑兵でしかない。」

と明確かつ鮮烈に続きます。

信長と言えば、1560年に、断崖から馬で駆け下りるという、誰も思いつかなかった奇襲で今川義元を討ち果たした『桶狭間の戦い』から、『無茶』『奇抜』をキーワードに、その時代を併走させるに到りますが、その考え方は非常に論理的かつ的を得ており、経営学的です。
その戦術の是非はともかく、根本的な思想や行動力が群を抜いて創造的、つまりクリエイティブであったことに、戦国時代終焉の礎を築いた鍵が隠されているのではないでしょうか。

新しいことを始めるときにはリスクがつきまといます。しかし『誰かが始め』なければ、『誰かが創ら』なければ、世界の歴史がその厚みを増すことはありません。世界を動かしてきたのは、常に『自分で仕事を創り出して』きた者達なのです。

単純に『仕事』、と言うよりも、『己の役割』を考えるとき、それをどう捉えるかによって、その人の行動はどうにでも変わってしまいます。自分が動き、創り出すモノによって、何かを変え得る意志が在るか否か。

それが武将雑兵の差になります。

この武将こそ、経営者と言うことができるでしょう。

生き方の是非まで唱えるつもりはありませんが、雑兵の方が失敗は少ないはずです。既に決定されている事項を扱う以上、それは間違いありません。ただそれだけでは、世界は止まってしまうのです。

信長の残した言葉は、今の時代にこそ必要なのかもしれません。

世の中の経営者の方々は、誰もが信長の言葉に賛同するはずです。
ですが。
ひとつ、忘れてはならないことがあります。
信長という経営者には、明智光秀という社員がいました。その社員もまた、一人の経営者として時代をクリエイトしようとしました。その結果は、、、、、、

私は歴史家ではありませんので、もっと簡潔に事実だけをとらえたいと思います。

経営における難しさは、勇気と無謀を切り分け既成と創造のバランスを保ちながら、組織を同じ方向に向かわせなければならないことにあります。
幾ら革新的だからと言っても、ただ無謀であるだけではギャンブルに過ぎず、創造が全てだと勘違いし環境や伝統を無視すれば、やはり淘汰の対象になってしまいます。何よりも、どんなに優れた能力を持っていたところで、それが一人であっては「うつけ者」で終わってしまう可能性が高いのです。

「仕事は探してやるもの。自分で創り出すもの」。
それは当たり前の話で、経営学で必要なのは、その志を持った者をどれだけ集められるか、育てられるか、出会えるか、を焦点にすることであり、決してスローガンやキャッチコピーを押し付けることではありません。

信長が生きた時代、世界の推進力となっていた武器は、戦略とカタナでした。
私達が生きている時代、戦略とWebが、時代をクリエイトする武器になりました。

現在の私は、課を預かる経営者として、また一社員として、CMSという商材を扱っています。しかし、それとは別軸で、ひとつの可能性も見ています。

様々なクライアント様にCMSをご提供していくことで、Webそのものが進化する――。

そう信じて疑っておりません。

【時代のクリエイター】

変化の著しい昨今、次々とそう呼ばれる者たちが現れてくるでしょう。私もその一人でありたいと願うのです。