アメリカ視察出張所感 1 アメリカのWeb広告市場に関して

投稿者:木村 裕紀

2008/09/27 16:09

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  こんにちは

 

9月19日から24日でアメリカ、シリコンバレーに視察出張に行ってきましたので、今回のコラムから3回シリーズで学んだこと、感じたこと、などを記載していきたいと思いますので宜しくお願いします。

 

冒頭ですが、今回お会いさせていただき、お話を聞かせていただいた方に深く感謝いたします。P9210527.JPG

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それではまず今回の渡米の経緯から簡単にご説明いたしますと、昨年7月にNYに視察旅行に行き、非常に刺激になったと共に熱いPASSIONを持ち帰ることができ、当社COO役である私のエネルギーレベルを高めることが出来、事業推進上の熱意、アイデアや発想を広げることが出来ました。

そこで年に最低1回は渡米して感性を磨き、より高みにあるもの、ネット先進国のアメリカから見た日本、市場の変化、自社の向かうべき先などを確認して行きたいと考えました。

以前LAに行ったこともあったので、私の尊敬する一人である前職の経営者と食事をしていた際に次に行くならシリコンバレー、サンノゼに行くとよいと薦められたのもあり、6月から今年はサンフランシスコにしようと決定したものでした。

 

何でも検索して情報にアクセス出来る時代ではありますが、自分の目で生で見て、耳で聞いて、心で感じて気付いたことは大きな自己投資になりますし、その自己投資を経営者の一員として会社の成長戦略にフィードバックしていくことが

私の責務であると認識しております。

*自己投資なんで当然費用は全額自己負担です。

 

ではさっそくアメリカのネット市場に関して聞かせていただいた内容を記載いたします。

*視察先でお聞きしてきたこと、学んできたこと、感じたことを主観的に記載しておりますので細部までの正確性は保障しきれるものでないのでその点はご容赦下さい。

アメリカのWeb市場は成熟、多極化フェーズに入ってきているようでネット市場の市場成長率は5,7%とのことですが、

驚愕したのがアメリカのネット広告代理店上位50社以上が全て100億以上の年商を誇っているとの話でした。

日本ではネット専業の広告代理店で同様の条件で比較すると7、8社程度なのを比較するとスケールの違いが明白です。

アメリカはテレビもPPVなどが主流であり、2億8,000万人口に対して15,000以上のチャンネルがあるといいます。

日本では1億2,000万人口に対して数百チャンネルといわれており、メディアの数、スケール、ニーズの多様化の受容などが

違うようです。

テレビがそもそもそんなスケールなんでネットも多種多様のメディアがあり、最近のトレンドとしてはユーザーセグメントがはっきりした各種テーマに特化したサイトが成長しているようです。

そういった背景もあり、日本では名前を聞いたことが無いようなAdネットワークが多数あり、広告主として選択できる幅が相当広いのも特徴であるようです。

そこで広告代理店も各社によってUSPが違い、得意領域が明確にあってそのフィールドでそれぞれが勝負しているような特徴もあるようです。

 

アメリカではマスメディアとCGM(消費者発信メディア)の中間のニッチだけどプロフェッショナルなメディアが多数あるようで、マーケットの大きさの違いを認識させられます。

日本でも最近はCGM系の代表的なメディアがいくつか立ち上がり、サービスの多様化をみせておりますが、その点数年先をいっていると共に、国民性、カルチャー、市場などの違いから広告代理店、コンサル会社、広告主、ユーザにとってネットビジネスを成長させる環境が整備され多様化、進化していることがうかがえます。

それを象徴しているのが今年当社も出展したWebマーケティングEXPOのようなカンファレンス(Web2.0 Expo)が多数開催されていることにもあるようです。

 

そういった面で自社のことを少々申し上げると、当社のコアビジネスは広告代理業ではなく、中小・ベンチャー企業向けにWebコンサルティングサービスを提供し、クライアントの自社メディアの構築、各種ツールを戦略的にアレンジして価値設計してクライアントのWebを通じてのストラテジーの構築、マーケティング戦略の構築、運営をすることで共存共栄で成長していくことを展開している企業であります。

 

我々の提供価値は限られた予算を大手同様の手法で広告投資するのではなく、自社の資産価値になるようなコンサルティングをする企業ですので今後の市場環境の変化、進化の方向性を読み、当社の向かうべき先、優先順位、コアコンピテンシーに何を育てていくかを考察するうえで非常に参考になりました。

 

だいぶ長くなってきましたので今回はこれにて失礼いたします。

 

ありがとうございました。

 

平成20年9月27日 木村 裕紀