コンテンツマーケティングでお悩み解決<3>~ECサイトで購買を促す差別化コンテンツ~

投稿者:コンテンツ編集課

2014/10/30 11:00

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商品を売ることが目的であるECサイト(通販サイト)は、価値あるコンテンツを通じて潜在層にアピールする「コンテンツマーケティング」とは一見無縁のように思われがちですが、そうではありません。ユニークなコンテンツによってECサイトのブランディングを図り、競合と差別化することで、ユーザーの購買を促すこともできるのです。

商品の売り上げを伸ばすための“次なる一手”にお悩みの経営者様、既存のECサイトで競合他社との差別化ができていないと感じているWeb担当者様はいらっしゃいませんか? 「コンテンツマーケティングでお悩み解決」と題した当連載、第3回は「ECサイトで購買を促す差別化コンテンツ」についてお話ししたいと思います。

「ユーザーの背中を押すための一手」を考える

ECサイトのゴールは、多くのユーザーに「商品を購入してもらう」こと、そして「リピーターになってもらう」ことです。

サイトで扱う商品が日常生活や仕事に不可欠なものならば、商品ラインナップの充実やサイトの使い勝手の向上などに努めることで、商品を購入してもらうことやリピーターになってもらうことができるでしょう。

しかし、高価なものや趣味の領域にあるものを取り扱っているECサイトの場合は、それだけでは不十分。上記に加えて、「商品を買いたくなる理由」「そのサイトに何度も訪れたくなる理由」が必要になってきます。

その理由を作り、購入の一歩手前にいるユーザーの背中を押すための一手となるのが、コンテンツマーケティングです。今回は、ECサイトでの購買を促すために行われているコンテンツマーケティング事例を3つ、ご紹介します。

Case 1 職人醤油 – こだわる人の醤油専門サイト

株式会社伝統デザイン工房が運営する「職人醤油」は、全国各地の蔵元が作った醤油を販売する高級醤油の専門サイト。スーパーやコンビニでは取り扱いのない珍しい一品も多数扱っています。一般のお客様だけでなく、食品店や百貨店のバイヤーにも人気だそうです。

ポイント:作り手の「顔」をとことん見せる

このECサイトのコンテンツマーケティング的な特徴は、40名を超える醤油職人(と蔵元)の想いを紹介するそれぞれのオリジナルページがあること。作り手の顔、人となり、作り方、こだわりのポイントなど、ユーザーを“ファン化”しやすい構成になっています。文字や写真では醤油の味までは十分に伝わりませんが、「この人が作っている醤油なら買ってみたい(味見してみたい)」と思わせる力があります。

Case 2 でかい肉.com

日本食品株式会社が運営し、「でかい肉、でかい愛」をコンセプトに掲げて大きな肉(ブロック肉など)を販売するECサイトです。“食べる肉はでかいほうが幸せ”という明快なアプローチが非常にわかりやすく、訴求力があります。

ポイント:キャラクターにサイトをガイドさせる

謎の覆面レスラー「ニク・タベテマスカラ」が語る形式で作られているのが、このECサイトの特徴です。体育会系のキャラクターを活かして余計な説明を端折ったり、「フィレはヒレのかっこいい発音だ」などとちょっと雑な説明があったりするのですが、このキャラクターがお肉のように“いい味”を出しています。

「お肉道場」というコンテンツでは、覆面レスラーがレッスン形式で「美味しさの秘密」や「部位の特徴」について紹介しています。ためになる情報が満載ながらテンポよくさらりと読めるのは、やはり筋肉系キャラに感覚的な説明をさせているからでしょう。

Case 3 ン・マ|アフリカ部族 マスク・仮面・雑貨|専門店


AFRICAN WEB SHOP「ン・マ」は、アフリカのマスク(仮面)・木像・オブジェ・ファブリックなどを厳選して紹介している通販サイトです。取り扱っている商品は1点モノにこだわっており、根強いファンがいる一方でユーザーの母数自体は多くないと予想されます。

ポイント:ユーザーを“刺激”するちょっとした工夫

「ン・マ」では、いわゆる商品説明が丁寧です。コレクション的なニーズが非常に強い商品であるがゆえに、機能の解説などは必要なく、歴史や用途、部族の背景などがくわしく書かれています。

ユーザーコミュニケーションの面で工夫が感じられる点は、売り主と商品の値引き交渉ができる「OFFER SYSTEM(オファーシステム)」を用意していること。システムとしてはお問い合わせフォームを使ったやり取りなのですが、謎めいたアフリカの商品と結び付けて「スリル」「ドキドキ感」を演出し、購買のプロセスを楽しめるようになっています。

アイデア次第で、ECサイトのコンテンツ力が高まります

BtoCのECサイトでは、商品の点数や写真の質、使い勝手にばかりに目が行きがちですが、それと同時に、まだ明確に購入を考えていない潜在層に向けてアプローチをすることも重要です。

ユニークなコンテンツによってECサイトの“らしさ”を表現できれば、その“らしさ”が「ブランド」となり、他社サイトとの「違い」になります。BtoCのECサイトをお持ちの企業様は、このタイミングで「ECサイトの差別化を図るためのコンテンツマーケティング」を考えてみてはいかがでしょうか? それが、ユーザーの購買を促す有効な一手になるかもしれません。

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【編集担当:宇佐美】

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