コンテンツマーケティングでお悩み解決<1>~自費を増やせない歯医者がすべきこと~

投稿者:コンテンツ編集課

2014/08/18 16:25

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コンテンツマーケティングは、テキストや動画といった価値あるコンテンツを通じてユーザーを惹きつけることで、ファン化や消費行動を促すマーケティング手法のこと。情報を探しているユーザーに対してその「探している内容」を的確に提供することで信頼関係を築き、ビジネスの機会につなげることを狙ったアプローチです。今はやりのコンテンツSEOや動画マーケティングなどもコンテンツマーケティングの一種と言えます。

コンテンツマーケティングは、業界や企業規模、商材、ターゲット層を問わずにさまざまなシーンで活用できます。「コンテンツマーケティングでお悩み解決」と題した当連載の第1回目は、歯科医院でありがちなお悩みを解消するためのコンテンツマーケティングについてご紹介します。

潜在層を拾うためのアプローチ

安定した経営につながることもあり、近年では自費診療(保険適用外診療)を推進する歯医者が増えています。最新鋭の設備を導入したり、人気のセラミック素材やホワイトニング剤を採用したりして自費率向上を実現している歯科医院もありますが、中には「自費診療の患者さんが増えてくれない……」とお悩みの先生もいらっしゃいます。

メリットを知らないなら……

「最低限の機能回復」を目的とする保険診療では実現できない「見た目の良さ」や「快適な使用感」を追求できるなどのメリットが、自費診療にはあります。しかし、そのメリットを多くのユーザーが理解しているかといえば、そうではありません。そんなユーザー(ここでは「潜在層」とします)に対して「この設備は高機能です!」「このセラミック素材は特に審美性に優れているんです!」などと訴えたとして、そこにどれほどの効果が期待できるでしょうか?

セールストークは響かない

商品やサービス(ここでは自費診療)を売るためのセールストークは、「すでに自費診療を検討しており、どの方法が最適か悩んでいるユーザー」(ここでは「顕在層」とします)に向けたアプローチ。したがって、自費診療の検討段階にまだ入っていない潜在層のほとんどには響かないと考えられます。では、潜在層のユーザーに自費診療の検討を促すにはどうすればいいか――。答えは、コンテンツマーケティングです。

パイを広げるために

歯科医院のWebサイトに訪れるユーザーの多くは何らかの悩みを持って情報を探しにきていると考えられますが、その中には顕在層も潜在層もいるでしょう。セールストークでは潜在層をフォローできませんが、コンテンツマーケティングによってパイを広げていくことができます。

ターゲットに気付きを与えるコンテンツ

コンテンツマーケティングは、細かくセグメントされたターゲットの想定からはじまります。例えば、以下のようなユーザーに自費診療を検討してもらうには、どうすればいいでしょうか?

このユーザーにはどんなコンテンツが必要?

・30代後半で仕事が忙しく、面倒なのでできるだけ歯医者に通いたくない
・虫歯になったら治療、なったら治療を、数年スパンで繰り返している
・最近テレビ番組を見ていて歯を失うことのデメリットを知り、危機感を持ち始めた
・若いうちの入れ歯生活は避けたいが、かといってどうすればいいかわからない
・次に歯が痛くなったらどうしようと考え、Webでお役立ち情報を探している

こうしたユーザーはお役立ち情報を探している段階なので、いきなり最新設備や人気のセラミック素材をセールスしてもほとんど効果がありません。ここで必要なのは、「自費診療という選択肢もある」「私が必要としているのは自費診療かもしれない」と気付かせること。そして、その気付きを与えられるお役立ちコンテンツです。

「注意したい、間違った歯みがき方法」というコンテンツなら、「自分は正しくみがけていないかもしれない」という気付きを与えることができます

役に立ちそうなコンテンツ事例

では、上記のユーザーにとって役立つコンテンツとはどんなものでしょうか。

その1:1本の歯の喪失がもたらす全身の健康リスク

たった1本の歯を失うだけで、全身にさまざまなトラブルを招いてしまう怖さを伝えるコンテンツです。歯の重要性を伝えることで、「お金をかけてでも守りたい」と思わせることにつながります。

その2:費用負担、実は「保険」より「自費」のほうが安い?

保険診療を繰り返した場合と自費診療で予防に取り組んだ場合の費用負担をシミュレーションして紹介するコンテンツです。長期的に見ると自費のほうが安くなることがわかれば、自費診療へのハードルが下がります。

その3:「40代で入れ歯」を避けるために今できること

近い将来、入れ歯になってしまう可能性がある方に定期検診の受診や生活習慣改善の必要性を伝えるコンテンツです。セルフチェックをしてもらうことで、より危機意識を持ってもらうことにつながります。

コンテンツは“押しすぎ厳禁”

ユーザーが探している内容、ユーザーにとって役に立つ情報・ノウハウを継続して発信し続けると、「自分にとって有益なコンテンツが多いサイト」だと判断したユーザーはブックマークをしたり、ソーシャルメディアで共有をしたりします。もし歯科医院でメルマガを配信している場合は、その読者になってくれるでしょう。

それが、コンテンツマーケティングの最初のゴール。「自費診療の検討段階に入っていないユーザーに検討を促す」という目的は、これにて達成となります。

「自費診療を増やせない」とお悩みの先生は、セールスに走ってしまっていませんか? もしくは、アプローチしたいターゲットを間違えてはいませんか?

「アピールしなきゃ!」は逆効果!?

せっかく導入した設備や素材をアピールしなきゃ!という気持ちはわかりますが、コンテンツマーケティングではユーザーに価値を感じてもらえるような表現や切り口が必要です。「買ってください!」という歯科医院側の視点ではなく、「知っておくといいことがありますよ!」というユーザー視点に寄ったライティングのほうが、結果としてセールスにつながる可能性は高くなるでしょう。

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【編集担当:宇佐美】

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