吉田 亮(Webマーケティング部課長)
5,000サイトを超える制作実績を誇るWebディレクターの総指揮官
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5,000サイトを超える制作実績を誇るWebディレクター陣を総括指揮。マーケティングの基礎となる3C・4P・SWOT分析はもちろん、ユーザービリティ、ユーザーシナリオのために人間工学を取り入れ、ヒアリングから要件定義、情報設計までを行える専門シート「Web戦略カルテ」を開発。あらゆる角度から、あらゆる企業に、斬新かつ最適なプロモーションサイトを提供している。
WebディレクションWebマーケティング
違う、ということができるでしょう。
全ての企業において、「商品・商材」を売るためのストラテ ジー(戦略)は大昔から行われてきました。いわんやマーケティングをや、です。
それがWebと交わったとき、ある現象が起こります。と言うよりも、Webによって消費者の方が先に変化した、というのが正しいかもしれません。
そもそも「IT」という言葉が流行り、インターネットを使い始めた企業が日本経済に軸を置き始めた要因は、【速度】と【コスト】の問題です。
それなりの結果を確実に出す広告を打つためには、莫大な時間と費用がかかります。
資金力のないベンチャー・中小企業が、年間広告費を5000万円も設けたり、渋谷の五差路から見える大型スクリーンを一週間1500万円で借り切ったり、新聞に広告枠を設けたり、専用の雑誌を出版したりすることなどできるはずもありません。
だからWebだったのです。
時間とコストをかけずに、広告する手法としてWebが選択された訳です。
今でもそうですが、創設期の私どもがアプローチをかけたのは、まさにそういうニーズを持っている方々でした。
一度作成されたホームページは、雑誌のようにゴミ箱に捨てられたりはしません。URLという住所さえ持っていれば、倉庫も要りません。誤植が発覚しても印刷所に駆け込む必要はなく、ミスによる影響は小さく抑えられます。無論、訂正するまでの速度は、出版物の比ではありません。
Webの世界は、反映までの速度や制限なき潜在顧客へのアピールによって、物理的なコストを直接に削除し、擬似的に広告宣伝費を生み出したと言えます。
ひとつ、広告物の代替品としてWebはその特性を発揮し始めた訳ですが、これはエンドユーザーにとっても、非常に便利な代物となっていきます。
かさばらないデータ通信という形式、知りたい情報に辿りつけるYahoo!やGoogleといった検索エンジンの精度、通信速度を飛躍的に高めた光通信などのインフラ整備、携帯電話によるネット環境の解放、などなど。
インターネットの利用者が増えるに連れ、Webは、もうひとつ、重要なツールへと変貌していきます。
それがマーケティングです。
ここ数年で、Webは、人々の情報源となり、辞書となり、また店舗にもなりました(日記にもなり、公園にもなり、学校にもなり、テレビにもなり・・・etc)。自宅に帰るとまずパソコンをつける。。。そんな方も多くいらっしゃるでしょう。
ネットで知りたい情報を探し、吟味し、行動に移る(またはそのまま購入する)。生活の一部に昇華したWeb上での人々の動きは、従来のマーケティング手法では追い切れなくなってきてしまったのです。Web上での動きは、Web上でとらえるしかありません。
Web上におけるマーケティングの基礎は、アクセスログです。
何処のサイトの、何処のページに、どう いった経路で、どのようなキーワードで、どれくらいの時間訪れたのか、また何度訪れたのか、その記録が明確に残る。これは消費者の動向そのものです。ひとつ、ホームページがあるだけで、仮に何もしなくても、アクセスを解析することで、ある程度のマーケティングができます。
以前、ブラウザのシェア率の話をしたと思いますが、まさしく私は、Webマーケティングによって、答えを出した訳です。
ブラウザのシェア率を知ることで、よりユーザーニーズの高い、精度の高いサイトを作ることができるからです。クライアントのクライアント(エンドユーザー)を知ることで、当社がクライアントのために作るサイトに、そのマーケティング結果が活かされる訳です。
インターネット広告は、コスト面において従来の広告手段を根本から覆し、それがWebマーケティングという形になったのは不思議でも何でもないと言えます。
ちょっと昔まで、Webディレクターの仕事は、サイトの見せ方や構造を考え、制作の一部始終に責任を持つ「担当」というイメージでした。しかしこう なってくると、どういったWebマーケティングを取り入れるべきか、取り入れられるのか、を企業ごとに考えながら、ディレクションをする必要が出てきま す。
現在のWebディレクターは、そういった意味では、ITに関わる知識はもちろん、マーケティングの知識も必要になってきています。そのため、経営コンサルタントとも、システムエンジニアとも違う、Webコンサルタントという概念も生まれてきました。Webディレクターのゴールは、ひとつ、そこにあります。
事業ドメインが多岐に渡り、更なる拡大路線を予定している企業になりますと、経営課題として、今後、どういったWebマーケティングをすべきか、も重要なファクターになる時代が来ようとしています。当社のサービス、Webコンサルプレミアムは、まさにそういうサービスになっています。
次回からは、もう少し実践的に、ディレクションの細部について触れていきたいと思います。
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ディレクターという言葉は昔からありましたが、それがWebに必要な要素となり、「Webディレクター」という概念が生まれたのは、それほど昔の話ではありません。
それは「Webマーケティング」と呼ばれる概念と密接に結びついています。
その話はまた次回に回すとして、その前提となる「マーケティング」について少し考えてみたいと思います。
もちろん、いつもどおり、私にはこの短い時間で「マーケティング論」を展開するつもりはありません。それは学ぶには本を買った方が早いはずですので。。。。
そもそも「マーケティング」とは何でしょうか。
俗に市場調査、と呼ばれたりはしますが、実は「マーケティング」に対する正確な日本語対応役というものはありません。
辞書などで調べると
「顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立て、最も有利な販売経路を選ぶとともに、販売促進努力により、需要の増加と新たな市場開発を図る企業の諸活動」
などと書いてあります。
経済用語にありがちな説明としては間違ってはいないのでしょうが、なんとも表現が固くて、こんなにも小難しい言い回しをしなくても良いのでは?と思ってしまいますが、それだけ多くの内容を詰め込まなければ表現できない奥深さがある、ということでもあります。
とは言え、もっと簡単に言うことはできます。
「企業が売り上げを伸ばすために取り得る全ての活動」
それがマーケティングです。
行動としてわかりやすいところで言うと、「アンケート」でしょうか。そのまま、対象の趣味嗜好や考え方がわかります。それが商品・サービスに活かされます。当り前の話ですね。
もう少し踏み込みますと、以前ご紹介したこともある交通広告などは、販売戦略のプロモーション広告ではありますが、それを出した時期、場所によって売り上げの推移を図り、次回に活かされます。こういったものは、常に本番であり、テストでもある、広告そのものがマーケティング活動とミックスされている例になります。
重要なのは、決して一過性のものではない、という点です。
一口に「マーケティング」というと、何かこう、市場を調査してひとつの答えを得るための選択する大がかりな行動のように聞こえますが、実はそれはもっと地道で、もっと身近で、もっと蓄積されていくタイプのものです。
例えば、「国民白書」や「国勢調査」、私どもで言うと「インターネット白書」といった、統計学を基軸に行われ、年度ごとに構成されているようなものは、その時その時の事実を記すためだけに作られている訳ではありません。もちろん、それも重要なのですが、基本的に未来を予測するために蓄積されているデータです。それはサンプルが多ければ多いほど、精度を増します。
マーケティングの方法を決めるとき、その答えによって何がしたいのか、それが必要なのが「今」なのか、「1年後」なのか、「5年後」なのか、「半永久的に」なのか、そこがマーケティングの奥深さにつながります。
事実を知って、未来を予測するためにマーケティングするのですが、優れたマーケティングをするためには未来を予測しなければならないのです。
優れたマーケティングは、即効性があり、かつ永続性もあるものです。
つまり、世の中にある、ほぼ全ての行為が、マーケティングにつながっていると言っても過言ではないのです(いえ、ちょっと言いすぎました)
では、何故それが "WEBマーケティング" になったのでしょうか。
それは、Webそのものの特質であり、現実がそうさせたのだと言うことができます。
キーワードは、速度とコスト。
Webディレクターは、サイトを意味あるものにするために、ディレクションをします。企業サイトであれば、利益が出るように、サイトをディレクションしなければなりません。だから、企業が売り上げを伸ばすために取り得る全ての活動である「マーケティング」と出会うのに時間はかかりませんでした。そしてfeaturing(フィーチャリング)し始めたのも当然です。
Webディレクターは、マーケティングを最大の共演者に選び、サイトを設計するようになっていきます。そして「Webマーケティング」の世界は更なる広がりを見せていくことになります。
次回は、「Webマーケティング」が誕生した理由に迫ってみましょう。
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『そもそも、ディレクションとは何でしょうか?』
「ディレクター」を辞書で引くと、
| [1] | 映画の監督。また、演劇の演出者。 |
| [2] | 放送関係で、番組の主担当者。 |
| [3] | 楽団などの指揮者。 |
などと書いてあります。
それぞれの業界では、少しずつ役割が異なりますが、Webディレクターの場合は、この全てに当てはまります。
監督であり、演出家であり、主担当者であり、指揮者だからです。
少し言い換えると、「全体を見る者」と言うことができるでしょう。逆に言うと、全体が見えていなければWebディレクションはできない、ということです。
もともと「ディレクター」は演劇用語で、第2次世界大戦以降は、ひとつの舞台での「芸術表現の全責任を負う」立場がディレクターであり、「舞台興行の全責任を負う」立場がプロデューサーとされ、区別されました。言葉の定義自体は曖昧で、状況によって異なることもありますが、Webも似たようなものです。
私は良く管理者の立場からコラムを書くことが多いのですが、今でも、Webディレクションを現役で行っているプレイヤーでもあります。この側面ではあまり記事を書くことがありませんでしたので、本来の基本業務の側面から、連載物でストーリーを展開させたいと思います。
当社が「Webコンサルティング」をお客様よりご依頼された場合、ホームページの制作が伴うと、専属のディレクターが担当につきます。どうホームページを作れば、お客様の利益につながるのか、それを考えてホームページに反映するのがディレクターの仕事です。
左の図のように(クリックで大きく表示できます)、当社のホームページの制作には、CS本部内の7部門が関わりますが、その中心にいるのがディレクターです。
ひとつのホームページを作る時、最も多くの人と関わるのがディレクターです。
プロデューサーである営業担当は、お客様とディレクターとのみ接点を持ちます。
各制作パートは、ディレクターとのみ接点を持ちます。
ディレクターは、お客様はもちろん、営業およびCS部内の各セクション全て、および必要な時はアウトソース企業とも関係を持ち、制作を進行していきます。
つまりディレクターは、各セクションの動きを全て把握していなければなりません。
ホームページをディレクションする件数は、一人のディレクターで平均7、8件程度を同時に進行させていますので、同時に関わっている人間は、進行中の案件だけでも50人から100人はいます。
関わっている人間がかなり多い。
マネジメント論にも通ずるところですが、まずひとつ、ここがディレクションの難しさでもあります。
ひとつの案件に対しては当然なのですが、同時進行する複数の案件、そこに関わるすべての方々を全体的に見ている必要があります。それを踏まえて、スケジュールを組まなければなりません。
同時期に、社内とお客様を含め、「同じ名字の方が5人いる」状態は、ディレクターでもなければ経験できないでしょう。正直、ちょっと間違えてしまうこともあります(私は一度しかありません!)。
しかしこれこそが、ディレクションの面白さであり、醍醐味でもあります。
様々な方と出会うのは、非常に刺激的です。
千差万別、同じ業種であっても、企業理念やポリシーには同じものがありません。経営方針も然りです。これほど多くの率直な意見や考え方に接することができる職業は、ほとんどないでしょう。
そしてまた、そういった経験を積むことで、ディレクターは強くなります。言うなれば、関わった人間が多ければ多いほど、ディレクションの精度は上がるでしょう。つまりは、それだけ多くの「経営」に出会うのと同義だからです。
次回は、Webディレクターの思考要素のひとつ、「Webマーケティング」について少し考えてみましょう。
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