吉田 亮(Webマーケティング部課長)
5,000サイトを超える制作実績を誇るWebディレクターの総指揮官
![]()
5,000サイトを超える制作実績を誇るWebディレクター陣を総括指揮。マーケティングの基礎となる3C・4P・SWOT分析はもちろん、ユーザービリティ、ユーザーシナリオのために人間工学を取り入れ、ヒアリングから要件定義、情報設計までを行える専門シート「Web戦略カルテ」を開発。あらゆる角度から、あらゆる企業に、斬新かつ最適なプロモーションサイトを提供している。
WebディレクションWebマーケティング
『この時代、"勝てるチーム"の特徴は?』
ワールドカップに限ったことではなく、ある管理者がこう聞かれた場合、
組織力+スピード
と答えるのでないでしょうか。
時期が時期ですので、いつものサッカーネタですいません。
今日が6月30日ですので、私の心境はお伝えするに及びませんが、世界最大の祭典への個人的な感想は置いておくとしまして。。。。
実際、サッカーから学ぶことは多く、チーム(組織)同士がぶつかり合い、短時間で勝敗のはっきりするスポーツですので、サッカーは、「チームビルディング」「ビジネスコンサルティング」に非常に参考になる事例が多いので、参考にさせていただきます。
現在進行形で行われているワールドカップ、まだトーナメントの途中ですが、ここまでを見る限り、勝利しているチームには、やはり共通点があります。それが、
組織力+スピード
です。
その昔、サッカーは、スタープレイヤーを集めれば、一本調子でもそれなりにチームは強く、勝利できました。しかし、今はそう簡単にはいきません。個々の連携が上手くいかなければ、ことごとく制御されたディフェンスラインにボールを取られてしまいます。
その昔、ビジネスも、一人のスーパー営業マンがいれば、飛躍的に売上が伸びました。しかし、今はそう簡単にはいきません。提案の根拠や論理が伴っていないと、お客様を納得させることができなくなっています。
おそらくそれは、
環境変化の速度
が大きく関わっていると思います。
サッカーで言えば、戦況
ビジネスで言えば、市況
と言い換えることができます。
戦略や戦術と呼ばれるものの数、選択肢が、一昔前に比べると、あまりにも多く見受けられます。
どういうことかと言いますと、
サッカーもビジネスも、例えば「ひとつの圧倒的な戦術」を生み出せば連勝できた時代は終わりを告げ、圧倒的な戦術に対するための戦術が生まれ、そこに逆転が起こり、またそれに対しての戦術が生まれ、さらに逆転が起こり、またそれに対しての。。。。というサイクルの速度が上がり続けていることを示しています。
目まぐるしく変わる戦況・市況に対して、最善の策を打っていかなければならない、というのが本質です。
昨日まで有効だった戦法が通じなくなったとしたら、どうでしょうか?昨日までできていた契約の方法ができなくなったとしたら、どうでしょうか?
その戦術が通用しなくなった瞬間に、代替の戦術が出せるかどうか、それを一気にチームとしてシフトチェンジし、迷うことなく最速で実行できるかどうか、が勝敗の、そして存続の鍵を握ります。
ここでスピードがものを言います。相手に新たな戦術を立てさせる前に、目標のラインを走り抜ける必要があるのです。高次元の組織力を持つチーム同士の対決であれば、この物理的なスピードが結果を変える、ということができるでしょう。
ここで言う組織力とは、「全員が同じ認識を持って動ける」のはもちろん、それ以上に、「全員がスタープレイヤー」、「全員がプロフェッショナル」でなければならないことを示しています。どんな組織も、弱点を突かれれば、そこを、起点にして綻びを生じます。
「1対1で負けない個」が「組織として動く」
ことが勝利するチームの条件になってきていると思うのです。
そのために、管理者には新たな課題が生まれています。
如何にして、そのための環境を用意するか。
それ自体の戦略も考えていかなければなりません。
先日読んだ記事に、日本のサッカーがなかなか世界に追いついていかない理由として、「環境」に言及しているものがありました。
日本国内では、世界のサッカーを見るためには、特別な回線に加入しなければならず、特別な試合でもない限りは民放では放映されない、そもそも子供の頃から世界に触れる機会が少なく、成人してからのワールドカップ予選がぶっつけ本番のようなもの、というような内容でした。
一方、世界ランキング上位の国では、国際試合が、通常の地上波でテレビ放映され、ごく普通に見ることができる、らしいです。
一概には言えないと思いますが、見たことがあるかないか、体験したことがあるかないかは、非常に重要なポイントです。それは自分自身を知り、どれくらい自分を磨くべきなのかを図る指標になります。「世界最高レベル」を知っているか知らないかでは、立てる目標が明らかに異なる、はずなのです。例えば、「日本で優勝したい」と「世界で優勝したい」誰かがいたとき、その成長速度は同じでしょうか?いいえ、きっと後者の方が、速く、強く、成長すると思います。
管理者が「勝利するチーム」を望むのであれば、かなりの未来を見据えて、「何を体験させる」かが、チームの行く末を決めることになるかもしれませんね。
この記事に関連するテーマ
『顧客満足度調査』とは
お客様が、購入した商品やサービスに対して、満足を得ているかどうかを調査する。
それ自体は、マーケティングという言葉が生まれたときから行われてきています。
調査の方法には幾つかありますが、ポピュラーなものはそれほど多くはありません。
ひとつは、「じゃらん」などの旅行系ポータルサイト、「ぐるなび」などのレストラン系ポータルサイト、「楽天市場」などのネットショッピング系のポータルサイトに見られるような、商品・サービスに対する消費者からの、ネット上での書き込み、つまり「レビュー」と呼ばれる方式。
もうひとつは、ネット上のフォーム、もしくは用紙への記入・郵送方式で行う直接的なアンケートです。
そもそも、顧客満足度を調査する目的はなんでしょうか?
本来それは、マーケティングそのものである、とことができるでしょう。では、マーケティングとは何だったでしょうか?簡潔に言えば、「企業が利益を出すための全ての活動」、と言うことができます。
つまり。
本質として、「顧客満足度調査」とは、自分が間違っていなかったことを確認するためにするものでも、自分で満足するために行うものでも、企業の宣伝活動の根拠データにするためでもない、というところが最も重要です(もちろん、その理由は含んで然り、ですが)。
『アンケート自体の在り方』
「顧客満足度100%」。
誰もが「本当か!?」と思いつつも、何故か良く見かける文言ではありますが、これ自体は、実際にアンケートを実施し、データとしての統計上、得ようと思えば得られてしまう、というのが正直なところなのではないでしょうか。
アンケートの項目そのものにマイナス要因を入れず、結果を予測して質問項目を作り、最終的な結果として「満足」に誘導して しまうように「仕組む」ことは、心理学を学んでいなくても、実際可能です。
確かにデータとしては根拠があり、虚偽ではないのかもしれませんが、操作して得た「100%の満足」に満足してしまった企業は、もしかしたら成長が止まるのかもしれません。
何故って、世界も、人間の感情も、絶対的に一律になることなど有り得ず、絶えず「動く」もの、だからです。
現実的には、全てのお客様が満足する、つまり顧客満足度100%はない、と思います。
ここで考えなければならないのは、企業にとって、一番大切なお客様からのご意見は、「悪かった点」なのだということです。
お客様から「ありがとう」をいただくのは、非常に嬉しいことです。言葉でも、メールでも、自分の仕事を認められる瞬間ですから、テンションもモチベーションも上がります。
逆に、「悪かった点」を指摘されるのは、非常に心苦しいことです。自分の仕事や成果物を否定されてしまう訳ですから、できれば聞きたくないですし、目を背けたいところ、テンションもモチベーションも激落ちします。
それでも、これからその企業がやらなければならないこと、その方向性は、「悪かった点」にこそ隠されていて、「悪かった点」を改善していくのが事業発展の一番の近道になります。
何故ならそれは、お客様のニーズ、つまり市場の需要である可能性が高いだからです(まとまったデータになっていれば)。需要に対して供給をするのがビジネスの基本だからです。
どんなに前衛的でも、需要がなければ意味がありません。
『"過程"に対するアンケートへの挑戦』
今期の5月より、私どもフリーセルCS本部では、サイトが完成し、納品したお客様に、直後である翌月から、直接的なアンケートをとるプロジェクトを開始しました。
Webサイトが完成して、そこで終わりではない。
当社が提供しているのは、WebインテグレーションとWebコンサルティングに大きく分かれますが、何よりも、Webコンサルティングを会社の方向性としての商材に据えています。つまり、運用までを考えてこそのWebサイトである、という理念です。そのために、たくさんの商材・サービスを用意しています。
そういった背景もあり、当社は、運用中のお客様にアンケートを行うことはしても、サイト完成直後に、総括的にアンケートをとる、ということはしていませんでした。
今回の顧客満足度調査では、Webサイトそのものに対する満足度もそうなのですが、過程に対してのアンケート項目を考えております。
●営業の提案時はどうだったか
●ディレクターの進め方はどうだったか
●完成したサイトに反映されているのは主に誰の意見か
●運用時に望むことは何か
などなど、大きく分けると、上記のようなコミュニケーションラインを中心にしています。
例えば「レストラン」ですと、商品そのものの飾り付けや味について、アンケート項目があります。加えて、ウェイター・ウェイトレスの接客がどうだったか、これもアンケート項目にあります。
飲食業は接客業というカテゴリーに入るため、当然のように、「接客」は、多くのポータルサイトでも、レビューする項目に配置されています。
ところが、IT業界では(と言ってしまっては語弊がありますが)、お客様の要望、予算、仕様まで異なる「Webサイト」になりますと、提供するモノが一律ではないため、一定の項目でアンケートをとることが非常に難しいと言えます。また、内容の専門性が高いため、単純な感想にも個人差が出てしまいます。それは事実でしょう。
だからと言って、マーケティングにならない、という訳でもないと思います。
既に温かいご意見も、厳しいご意見もリアルタイムでいただいています。
まだ始めたばかりですので、統計データとして参考にするには、あまりにも母数 が少ないというのが正直なところなのですが、統計は積み重ねです。
仮に、ディレクターの制作進行速度が「遅い」と大多数のお客様が感じているのであれば、理由がどうであれ、それは「悪かった点」です。仮にそれが努力では解決できない、物理的に時間短縮が不可能なことだとしても、そう思わせてしまったのであれば、「しっかりとした説明が足りなかったのだ」という結論に至ることができ、「次からは、ここの説明を詳しく行う時間や資料を作ることにしよう」という改善点を弾き出すことはできるはずです。
どうしても、作業としての制作業務に関わっていると、結果そのものや、結果への論理構造、機能の実現、納期という悪魔(ディレクターにとっては特に!)、だけで物事を考えがちになります。
しかし。
そのひとつひとつの過程には、やはり人間同士のコミュニケーションがあって、必ず感情が動きます。例えデザイン抜群・機能充実のWebサイトが結果としてできたとしても、それだけでお客様が喜ぶとは限りません。作った人間を信用できなければ、Webサイトも信じられないのが道理です。
過程も大切にしたWebサイト、Webコンサルティング、当社のサービスは、そこを目指したいと思うのです。
この記事に関連するテーマ
『Web サイトは 本 のようなものです。』
だから、『ユーザーシナリオ』を描きましょう!!
唐突に宣言しましたが、Webサイトにはシナリオが必要で す。
シナリオ、つまり脚本です。
その脚本家は、ディレクターです。
この「シナリオ」がないと、Webサイト のターゲティングが合っていても、ゴールが設定されていても、ゴールまでの道筋が見えないため、誰もそのゴールには辿りつけないかもしれません。
例えるなら、R.P.G.(ロール・プレイング・ゲーム)。
いわゆるFFとか、DQとか、その類だと考えていただければ問題ないと思いますが、予定されたシナリオがなければ、地図もアイテムもヒントも手に入らず、何 処に向かえばいいのか、さっぱりですよね?
それではゲームは進行しません。間もなく、リセットボタンが押されるでしょう。
Webサイトで言うと「直帰」「離脱」というやつです。一番悲しいやつです。。。。
ストーリーの展開そのものを、 ユーザー任せにしては、本末転倒になってしまいます。そのストーリーは、Webサイトを作る側が決める、決められるものです。
Web サイトを形作っているHTMLの歴史を辿れば、そもそもWebは「本」の代わりに、「本」よりも優れたモノとして作られたと言っても過言ではありません。 ですので、全体が「構文」として作られており、構造がほとんど「本」と同じです。
表紙があって、目次があって、コンテンツが あって、見出しがあって、段落があって、文章があって、その流れが あって、結論がある。
Webサイトが 本と異なるところは、各コンテンツに強弱がつけられるため、全部読まなくても大体わかり、場合によってはトップページだけでほとんどわかり、読ませたい箇所だけを短編の脚本にして提示することができる、ところです。
その意図的に仕組まれたストーリーを、ここでは、ユーザーシナリオと 呼称します。
前回までに、
Webマーケティング
ヒアリング
・3C分析
・ 4P分析
・SWOT分析
・ターゲティング(ペルソナ)
・ ゴール設定
このようなことをやってきました。いえ、特に思い出す必要はありません。今回の話から逆算すれ ば、そもそもヒアリングで何が必要だったのかは自ずとわかります。
ヒアリングの中で情報を引き出し、ゴール設定までできたら、
そこからは、得た情報を組み立てていく段階です。
例えば、ある建築関係の企業 が、自社の「リフォーム」分野に特化した「プロモーション」サイトを作りたい場合をシンプルに考えてみましょう。
ユー ザーシナリオを描くには、まずパーツが必要です。
■ 代表的なユーザーの「知りたいこと」
・自分の目 的のリフォームは行っている?
・料金は?
・納期は?
・技術は?
・契約内容は?
・会社の場所は?
・サポート体制は?
・お問い合わ せの方法は?
■代表的 なある企業の「示せること」
・リフォームできる箇所
・料金表
・事例
・サポート体制
・リフォームの流れ
・契約の流れ
■代表的なある企業の「主張」
・うちは料金はちょっと高いが技術力は半端ない
・よって、事例 の数も半端ない
・価格で勝負するつもりはない
・納期も早い方ではない
・地域密着でアフターサポートは他社には負けない
・元々リピーターは多いので、規模拡大のために新規顧客が欲しい、予算はさほど問題ではない ので、顧客層は問わない
・リフォームは「見積もり」がと りにくいので、電話で状況を聞いた方が早い
・「無料見積 もり」は概算になるが可能
・電話をもらって近ければ、無 料で「見積もり」の下見に行くことが多い
・メールから発展させてやり取りするには常駐スタッフが少ないので、今の営業スタイルは活かしたい
はい、これらのパーツは、当然、マーケティングとヒアリングから、得ていなければならない情報になります。
この細分化されたパーツ、ユーザーの知りたいことと、企業が提示できる内容から、必要なコンテンツを大きなカテゴリに括れます。
・リフォームの目的
・事例紹介
・料金提示
・契約関連
これに優先順位をつけます。
今回のような場合、ユーザーにとって「料金」は非常に重要な要素でありますが、「リフォー ム」で「新規顧客」になりますと、まず「直したい箇所がある=困っている」という状態であることが推定され、情報の優先度としては料金よりも優先される、 と考えられます。場合によっては、かなり急いでいることもあるでしょう。
↓
よって、まずは、サイト訪問者 に「そのリフォームができるかどうか」を認識してもらう、ことが最も重要な要素として位置付けられます。
↓
次に、料金と事例の優先度を考えた場合、
価格の安さや納期速度での勝負では分が悪いのは現実的、最大の強みである「技術」と「事例」の数を活 かす方が企業としてもやりやすいため、「事例と数とその技術力を見せる」ことが可能であれば、優先順位は料金よりも上げるべき。ただ、事例の見せ方には 工夫が必要。
↓
地域性とサポート体制は明らかに秀でているので、信頼を得やすい。コンテンツとして挟むべ き要素。
↓
はい、これで簡単なシナリオができました。
この企業がこれから作るWebサイトのユーザーシナリオは、
目的別リフォームの入り口→その目的に合致した事例の紹介(納期、工事費用もわかるように構成)→サポート体制→お問い合わせ(電話)
にしよう、と構成できる訳です。
もう少し慎重なユー ザーのための補足として、
・料金の相場
・リフォーム完成ま での流れ
・契約の流れ
・メールでのご相談・ご質問・お見積り
こちらはメインとなるシナリオからは外しましたが、ニーズがある以上、当然コンテンツとしては置いておかなければならないものになります。
ユーザーシナリオと言っても、これがWebサイトの見た目に関わる訳ではありませんので、実行される方は手描きでパパパッと描いてください。簡単でいいんです、本当に。
矢印の太さで強弱がついていますが、これはかなり要素として重要です。ここ、次回のテス トに出ますんで、頭の片隅にしっかり置いておいてください。
メインのシナリオは、捨てるところはきっちりと捨てて、まずはこれくらい簡単に簡潔に構成すべき です。パー ツが多く ても、その全てを詰め込んでしまっては、結局何が言いたいのかわからなくなります。理想は3段階、多くても4段階く らいでしょうか。言いたいことが言い切れなくても、ここはぐっと我慢をするところです。
実際には、こんなに簡単ではありません。あくまでも例ということで。。。
もっと状況は複 雑で、キーワードマッチングや経営戦略、企業様のスタンス、イメージ、商品・サービスの特性、販売経路、営業手法、メインターゲットに据えたモチベーショ ンレベル(潜在層なのか、見込み層なのかなど)、企業・商品・サービスの認知レベル、実際に展開できる事例があるのか、などなど、加味していかなければな りません。
しかし、やるべきこと自体は変わりません。
1. メインターゲットのニーズの優先順位を推定する
2.企業側の強み・弱みの優先順位と比較する
3.妥協点と融合点を見い出し、幾つかシナリオを作る
4.一番強めたいシナリオに絞る
これだけです。
マーケティング全般に言えることではありますが、Web上の表現は、何処まで行ってもやはり最初は仮説でしかなく、実装して、検証をしないと結果は得られないものです。 とは言え、マーケティングとヒアリングの精度で、このシナリオの確度を限りなく高めておくことはできる訳です。
そんなこんなでユーザーシナリオができたら、当然、次に待っているのは演出ですよね?
次回は、いよいよ要件定義 と情報設計について考えて行きます。
この記事に関連するテーマ




















