小川 悟(取締役CS本部長)
ところが両派とも危険が迫っていることを見ようともしなかった。たとえ、<太平洋の宝石>がこなみじんになっても、けっしてゆずろうとはしなかったろう。
/『動く人工島(「右舷と左舷との争い」の章より)』(ジュール・ヴェルヌ著)
先日20日、オバマ新大統領の就任演説は聞かれましたか?私は後日、YouTubeで拝聴させて頂きました。『オバマ演説集』なる、生声が収録されたCD付きの書籍がよく売れていると聞きます。この混迷の時代にあって、一筋の光明を見出したくなる演説でしたね。この演説の内容は、インターネット上にも多くの日本語訳が掲出されていました。
あなたの国の国民は、あなたが何を壊すかによってではなく、何を築くかによってあなたを判断する
cf.「オバマ米新政権誕生」(NIKKEI NET)
http://www.nikkei.co.jp/senkyo/us2008/news/20090120e3k2001720.html
さらさらと読み飛ばしていたところ、良いなと感じた一節があって目を留めました。まったくおっしゃる通りだ、と一瞬わが国のことについて言われたかのような錯覚を覚え、バツの悪い気持ちになりましたが、よくよく前後の文章を読んでみるとイスラム社会について述べられた部分でした。
私たち会社組織に属する者も、ともすると他者批判を通じてしか自己の存在をアピールすることができなくなるような心理状態に陥ることもあるかもしれません。ところが、そうしてしまうと全体最適を考えた場合、誰も得をしないことに気が付きます。私たちの仕事は、制度や意見、ライバルに対立することではなく、より良い体制を築くこと、より良いサービスを新たに創り出すことなのだと、改めて実感することができました。
常に調和(協力・競争・共有)を大切にし続けます<調和>
/「フリーセル行動指針」より
さて、私たちは今年の1月から、既に当社とご契約中のお客様向けにメールマガジンを発行することになりました。その名も「フリーセル通信」!
まだ始めたばかりですので、まずは"月刊"ということで月に1度の配信となりますが、発行元となっている「お客様ニュースレター編集局」で中心となって企画・編集に参画しているのが、以前にご紹介させて頂きました「コンタクトセンター」チームです。
cf.「コンタクトセンター」発足から1年 ~「顧客の声(VOC)」に耳を傾けることの重要さ~
http://www.web-consultants.jp/column/ogawa/2008/08/post-14.html
上記のコラムを書いたとき、コンタクトセンターの仕事内容について、「私たちのビジネスは法人様向けのサービスであり、インターネットを活用するソリューションとなりますので、お客様からのお問い合わせは電話だけに留まらずメールであったり、ときには訪問して問題を解決することもあります」と書きました。
折しも、昨年末の読売新聞の記事に、「電話も通じぬIT企業、増える「窓口はメールのみ」」という見出しのものがあり、サービス利用者がトラブルに巻き込まれた際、メールでしか受け付けてくれない企業のサービスを不親切だといったように書いてありました。メールでの窓口しか設けない最も大きな理由はコストがかかり過ぎることとのことで、大手企業は大手企業で運営が大変なんだなぁと思いながら、幸い当社はまだメールはもちろん、電話でもFAXでも、場合によっては訪問であっても対応できる環境にあるのは、まさにCS(Customer Satisfaction)冥利に尽きると感じました。
当社が公式にメルマガを発行するのは、これで2回目になります。最初は2003年の5月~2006年10月まで続いた「歯科タウンニュース」(現在休刊中)でした。こちらは一般のユーザー様を対象としたメルマガでしたが、今回は既存のクライアント様を対象としたもので、少し勝手が違いました。お読み頂くのは、ほとんどが中小・ベンチャー企業の社長様か、もしくはWeb担当者様だと思います。お客様ニュースレター編集局では、どのような内容が良いのか何度かミーティングを開いては、各自思案に明け暮れていました。
しかし、元々のメルマガ発行のコンセプトが、「お客様との対話」でしたので、編集担当者が一度構成を練り出すと、あとは一気に仕上がりました。メルマガの編集にあたっては、CS部ライティング課の課長である松岡も手伝ってくれました。松岡は以前に以下のようなコラムを書いています。
cf.対話性重視! 簡易的なメールマーケティングで最大限の成果を
http://www.web-consultants.jp/column/matsuoka/2008/11/post-12.html
松岡は、当「Webコンサルタント.jp」の「「Webコンサルタント.jp」が贈る珠玉コンテンツ」コーナーにあるメルマガ(全5回配信)の責任者でもあります。定期コンテンツをどうしても含めたいという意見が上がり、まずは「会社案内」というものを入れることにしました。先の記事にもあったように、これだけ世の中は情報に溢れ、パソコンや携帯電話、インターネットといった便利なツールも登場したのに、逆にそれだからなのか、とかくアナログなコミュニケーションが目立たなくなってきたと言われます。もちろん、現状4,000社近くの既存のお客様すべてを訪問し、ご挨拶をしてゆくのはすぐには難しいので、せめてメルマガを通してでも、当社の横顔を見て頂きたいという気持ちでこのコンテンツを用意しました。創刊号で特集したのは、もちろん、編集局の中心であるコンタクトセンターチームのご紹介です。
cf.サービス紹介 コンタクトセンター
コンタクトセンターの課長の板谷が、最近ビジネスシーンで大人気の勝間和代氏(cf.「勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!」)に影響を受けたのか、推薦図書として挙がっていたサミュエル・スマイルズ著の往年のベストセラー『自助論』について年末年始の帰省時に読んだらしく、メルマガの本文中に「先の見えないこの時代、改めて身に沁みる思いでした」と書いたところ、この号をお読み頂いていたお客様の何人かがわざわざ板谷に電話をくれまして、本書について思うところをお話頂いたようです。配信前に描いていた「お客様との対話」、まさか、配信当日にそれが叶うとは思っていませんでした。その報告を受けたときは、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。他にも、「こちらも仕事の参考にするよ」とお電話をくれた社長様もいらっしゃったようです。できることなら、メールなんかでなく、時間さえ許すのであればすべてのお客様と電話で話したくなるくらいの気分になりました。今回配信させて頂いた記念すべき創刊号は、試験的に一部のエリアに限って配信させて頂いたのですが、順次エリアを拡大してお届けしたいと思っています。
繰り返しとなりますが、私たちのお客様の多くが、中小・ベンチャー企業の経営者様です。また、そういった企業にWebコンサルティングを提供している私たちフリーセルも中小・ベンチャー企業に含まれます。ほんの少しだけ、メルマガ配信というアクションに移しただけで、こんなにも既存のお客様との対話が実現できるのです。逆にこれは大手企業だと難しいことかもしれません。これだけお客様との距離を近くに感じることができるのも、中小・ベンチャー企業であるメリットだとさえ感じます。まずはメルマガ配信から始める顧客関係管理ですが、まだまだいろいろな試みを考えております。
先ほどご紹介した当社発行のメールマガジンの一つ、「「Webコンサルタント.jp」が贈る珠玉コンテンツ」を、まずは是非一度お読みになってみてください。自社でも既存顧客向けにこうしたメルマガをアレンジして発行したいと感じ、またその中でもコンセプトの企画から外部に委託したいとお考えの社長様、Web担当者様がいらっしゃいましたら、当社宛にお気軽にお問い合わせ下さい。当社でもメールマーケティングに関するコンサルティングを承っております。
cf.DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)
http://www.web-consultants.jp/service/writing/
中小・ベンチャー企業の強みを活かした顧客関係管理(CRM)――、まずはメルマガなど投資も労力も小さく始めてみるのが成功の秘訣かもしれません。
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組織は個人の学習を通してのみ学ぶ。学習する個人がいるからといって、必ずしも組織も学習するとは保証できないが、学習する個人がいなければ、学習する組織などありえない。
/『最強組織の法則 新時代のチームワークとは何か』(ピーター・M・センゲ著)
新年あけましておめでとうございます。新年のご挨拶が遅れましたが、当社は5日から通常業務を開始しています。
皆さんは何か今年の目標などを掲げられましたでしょうか?今年の私の個人的なテーマを掲げますと、「学習と成長の視点を持つこと」となります。
これは、昨年書いた「CS組織のイノベーションのために ~「横浜トリエンナーレ」で見た現代アートに触発されて~」でも触れた、「CS組織のイノベーションのため下半期に取り組むべき以下の7つの行動計画」の各要素にも密接に絡んできます。今後、より大きな仕事に取り組んでゆくにあたって、論理的思考や作業の平準化といった統率された管理体制が求められてくると思われますが、その際に失いたくないものは、当社の強みでもある個々人の持つモチベーションの高さや、「協力・競争・共有」といった、各自が大切にしている組織の概念です。
「管理された生産体制」と「体制に縛られずに個性を発揮できる現場」という一見相反する組織体制のようにも思えますが、これらが共存した理想の組織構築の実現に向けて、今のCS部に不足しているものはこの「学習と成長の視点」ではないかと考えました。まずは皆で基礎からしっかり学んで、それを応用して活かせる人財を育成していこうというものです。もちろん通常業務が最優先ですので、業務を効率化させて新たに生み出された時間を充ててゆくといった基本方針です。
さて、今回のコラムでは、そういうCS部の各管理者の思いの中で生まれた構想である「フリーセル大学」について少し触れたいと思います。今年の4月開校に向けて、今まさに年間カリキュラムの策定やテストの出題範囲、講師の人選、会議室等のファシリティの確保、実行委員会の運営方針、その他諸々のことについて関係者間で話し合いを進めているところです。
「大学」とは言っても外部に門戸を開いた形式は取らず社内を対象に行う、言わば「企業内大学」としての機能を有してゆくことを目指して設立するものです。この企業内大学について、ちょうど昨日付けの「YOMIURI ONLINE」の記事に、ユニクロが社内大学を設立するという内容のものがありました。さらに、1月10日に発売された、雑誌『BRUTUS』(マガジンハウス発行,2009年2月1日号)の特集も「ブルータス大学開講」でした。もちろん後者は今のところ、雑誌の中だけに存在する架空の大学ですが、ネット上の記事などを参考にすると、この「企業内大学」が昨年頃から開設が増加しているそうです。「企業内大学」と聞いて私がパッと思いつくのは、マクドナルドの「ハンバーガー大学」などでしょうか。
他にIT業界で「○○大学」と言うと、「楽天大学」や「GMOホームページ大学」などの名前が思い浮かびますが、どちらも自社運営のショッピングモールに出展している企業や見込み層などを対象としてセミナーなどを主催するような、外部に開かれた内容となっています。最終的には私たちもこのような形式にまで昇華させていきたいと思っていますが、まずは自分たちでできるところから小さく始めていきたいと思います。
この「フリーセル大学」ですが、もちろん、何もないところから突然思い付いたように「大学を創ろう!」と盛り上がったのではなく、前身にあたるものがあります。「CS道場」という、CS部の有志の社員が2年程前に始めた「社内勉強会」がそれです。
「企業理念に基づいて「年頭所感」を述べる ~「ホスピタリティ」他、CS部で大切にしている考え方~」でも少し触れたのですが、青山にあるリゾートレストラン「カシータ」の高橋オーナーを講師に招いてホスピタリティに関する講演を行って頂いたり、また、座学だけでなく幾つかのグループに分かれて行う体験型学習を企画したり、あるテーマに沿ってバズセッション方式で意見をぶつけ合い、皆の前で発表するといった内容のときもありました。
最近では、会議の時に使われた教育資料が管理職間で共有されたり、(当社ならではのものですが)社内の映像制作スタッフが撮影・編集を行った教育用VTRがサーバに格納され、自社製の「e-Learning」形式の営業向け教材などもだいぶ揃ってきました。
「フリーセル大学」では、「CS道場」が今までに築いてきた実績に信頼性と権威性とを付加して、より現場の仕事と密接なものとして体系化された内容に昇華させてゆくことを目指しています。「フリーセル大学」で予定している講義の内容は、Webマーケティングや企業のコミュニケーション活動に必須の基本的なリテラシーはもちろんのこと、それ以前に重要となってくる社会人としてのモラル向上を目指し、自社の企業理念、自身のビジョンの理解、顧客理解を促進するような内容にしたいと考えています。また、経営層の考えと一般社員の考えとを橋渡しするプラットフォームとしての役割を有したコミュニケーションの場にしたいとも考えています。そして「自分で考え、自分で行動する」といった「自分力」のある、自律型人財を育成できるような仕組みにしていきたいと考えています。
折りも折、先月1日には当社は、「特定非営利活動法人 日本ウェブ協会(W2C)」の会員となりました。
cf.【プレスリリース】特定非営利活動法人 日本ウェブ協会に入会致しました。
http://www.freesale.co.jp/company/news/pressrelease/post_32.html
当協会への入会にあたり、具体的な当社の活動はこれからになるのかと思いますが、ともすると「ガラパゴス化」(cf.『2015年の日本』/野村総合研究所2015年プロジェクトチーム)しがちなIT業界にあって、世界標準や業界標準といった指標を自社に採り入れたり、あるいは逆に当社の独自の強みである「中小・ベンチャー企業向けのWebコンサルティング」のソリューションの中で業界標準化できるものがあれば協会を通して利用者へ情報提供したりといったように、相互補完を期待できる外部機関との繋がりが持てたことは追い風になりそうです。
ところで、以前私が趣味で購読していた雑誌に、『PRIR』(宣伝会議)というものがありました。この雑誌は、2009年2月号(2008年12月26日発売)から、『広報会議』と名称を変更し新装刊しました。これを機に、当社でも定期購読を始めてみたのですが――、
cf.危機管理・広報PR・IRの専門誌『広報会議』(宣伝会議)
http://www.sendenkaigi.com/hanbai/magazine/kouhoukaigi/
この中で、企業に勤める会社員がブログを書く際に留意する点や、他社がどのようなガイドラインで社員に書かせているかについて、少し触れられていました。書いてよいこと、いけないこと。また、法規的な部分も含め、普段の業務の中では知り得ないことも自身で調べたり、判断して書かなくてはなりません。そういった点でも、改めて企業ブログは難しいと思った次第です。しかし、それだけにこうしてコラムを書くだけでも学ぶべき点は多いですし、社会とのフラットなコミュニケーション活動をおこなっているのだと思えば、今後ますます学習していかなくてはならないとも思いました。
冒頭に掲げたエピグラムは、「学習する組織(ラーニング・オーガニゼーション)」の提唱者である、マサチューセッツ工科大学のピーター・M・センゲ教授の著書の中の「自己マスタリー」の章から引用したものですが、このすぐ後に、京セラの設立者である稲盛和夫氏の語られた以下の言葉が引用されています。
研究開発、企業経営、あるいはビジネスのいかなる面であれ、それを動かすのは「人間」だ。そして、人間は自分自身の意志と精神を持ち、独自の考え方で生きている。もしも従業員たちに、技術的な発展や成長の目標に立ち向かう十分な意欲がなかったなら、そこにはどんな成長も、生産性の向上も、技術的な発展もないだろう。
/『最強組織の法則 新時代のチームワークとは何か』(ピーター・M・センゲ著)
この章では、「自己マスタリー」や「クリエイティブ・テンション(創造的緊張)」といった概念が説明されています。どちらも一見難しい用語に思えますが、後者の概念などは普段の仕事の中でもよく使用されていると思います。つまり、「ビジョンと現状とのギャップ」のことを指して言っていて、常にこの緊張感を「エネルギーの源」として保ち続けることで人は成長し続けることができるという考え方です。
cf.第6回 学習する組織とは セキュリティー-人で守る――セキュリティー教育のすすめ(「IT-PLUS」,2005年12月19日)
http://it.nikkei.co.jp/security/column/sec_edu.aspx?n=MMITca029019122005
私が読書をするとき、またこうしてコラムを書くとき、特に意識はしなくても自然と、実際に書籍に書かれてある内容やコラムに書いてみたいと思う理想の姿と、それに相対する現実とのギャップとを深層心理では痛感しているのだと思います。その「理想の姿(ビジョン)」を言語化してコンテクストとしても各自共通で認識し、それを実行に移せたとき、今以上の結果が得られるのだと信じて、今は邁進するのみです。
最後となりますが、この「Webコンサルタント.jp」を見て当社へのお問い合わせをご検討頂けている方々へ向けてとなりますが、そういった方々は必ず「こういう風にしたい、でも分からない」、「最終的にはこうなりたい、でも今はできていない」といったような「クリエイティブ・テンション(創造的緊張)」をお持ちなのだと思います。
私たちは今後、こういったWebに関することでは、一つでも多くの課題やご要望にお答えできるように学習と成長をし続けていきますので、今年もまだ始まったばかりですがどうぞ宜しくお願い致します。
「常に現在の自分以上の自分になり続けます」<成長>
/「フリーセル行動指針」より
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