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松岡 雄司(制作部ライティング課長)

先鋭的なコンテンツ提案に定評のある、Webテキスト編集のプロフェッショナル

CM制作会社での販売促進・制作経験より、一般消費者の「ブレークポイント」掌握を得意とし、専門であるWebライティング・セールスコピーを活かした先鋭的かつ等身大のコンテンツ提案には定評がある。また薬事管理責任者の有資格者として、薬事法・景表法・健康増進法・医師法・特定商取引法といったビジネスコンプライアンスを踏まえたソリューションを提示している。

Webライティングコンテンツプランニング広告法規

トクホ市場、1300億円減少──その理由とは!?|ヘルスケアビジネスの機会とリスク

2010年08月31日 10:05 AM

 投稿者 松岡 雄司

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健康志向の高まりとともに拡大してきた特定保健用食品(トクホ)が、曲がり角を迎えている。日本健康・栄養食品協会が公表した2009年度の市場規模は、07年度比19%減の5494億円で、1997年度の調査開始以来初の減少となった。 以下略


引用:トクホ市場、初の減少──低価格志向強まる 09年度(asahi.com

http://bit.ly/d0kXZB


今回は、以前コラムでも取り上げたトクホ(特定保健用食品)に注目してみたいと思います。なんでも、ヒット商品を連発し、右肩上がりに急成長を遂げてきたはずのトクホ市場が、ここにきて縮小し始めたというのです。いったい何が起こったのでしょうか? 2007年度比で19%減、約1300億円減ということで、決して小さい数字ではありません。そこで色々と原因を探ってみると、思わず「そりゃそうだろうなぁ」と納得してしまったのでした。売れていた商品が売れなくなったその原因とは・・・。


tokuho2009.jpg

(財)日本健康・栄養食品協会「~特定保健用食品の市場及び表示許可の状況について~」


 

◆そもそもトクホはなぜもてはやされていたのか!?

トクホ市場が縮小した原因を探る前に、そもそも「なぜトクホがヒットしたのか」を考える必要がありそうです。これについては、以前のコラムでも紹介したことがありましたが、トクホは健康への効用を示す表現(許可表現という)を政府から許可されている食品で、医学的な根拠があいまいな「健康食品」と区別して訴求できるメリットがあるのが大きなヒット要因でした。

 

また、類似商品に比べて高額であることさえも、有効性や信頼性の証拠として購入の一助になっていました。さらに、食品(お茶・ヨーグルト・食用油など)であることから、日常的に健康を手に入れられるという「条件面」でもヒットの条件を満たしています。


参考:ヒット商品連発!|
ヘルスケアビジネスの鍵を握る?トクホ取得のメリット・デメリット
http://www.web-consultants.jp/column/matsuoka/2009/06/post-19.html

 

これらいくつかの要素が世間の健康志向の高まりに見事に合致し、次々とヒット商品を生んだわけです。私も例に漏れず少々高いなあと思いながらも「手軽に健康を手に入れられるなら」「これを飲むだけで中性脂肪んの吸収を抑制してくれるのなら」などとトクホを 購入していたのでした。


◆トクホがヒットした3つの要因

・「行政に許可された食品=安全性・信頼感」
・「効果効能を謳える=健康効果へ期待感」
・「日常的に利用する食品群=手軽さ」


花王が「エコナ」全製品を販売自粛、トクホ返上へ
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090916/biz0909161656009-n1.htm


そんなトクホムーブメントのなか、業界に衝撃が走ります。花王の大ヒット商品「エコナ」シリーズに発がん性のある「グリシドール」という物質が含まれていることが発覚。これにより「エコナ」だけでなくトクホ全体への信頼感が大きく揺らぎ、 販売の自粛、トクホの返上に至ったことで不信感は一気に高まったのです。「信頼性」の崩壊です。


確かに、私を含めた消費者は、トクホの許認可における具体的なデータを詳しく知っている分けではありませんよね。有効性や安全性を判断する術はなく、ある種盲目的にトクホを信頼していたといえます。盲目的な分、逆の影響も受けやすいというわけです。

 


◆しばらく利用してみたけど効果を実感できないという人も・・・


また、実際的なトクホの効果効能の有無はさておいて、医薬品に比べて機能が限定されているトクホを愛用したところで目に見えて健康改善がなされるでしょうか? 「栄養・休息・運動」を意識して、地道に努力していかない限り、なかなか上手くはいかないものです。トクホを選択していた多くの消費者は、むしろ
「栄養・休息・運動」を疎かにしていた人たち。疎かにしているからこそ、手軽なトクホは魅力的だったんです。

 

トクホを過信しすぎた一部の消費者は、健康改善への実感がなく、不景気も相まって費用対効果の悪さを感じ始めたのではないでしょうか。消費者から「値段が高い」といった声が寄せられ、値下げに踏み切った「燕龍茶(やんろんちゃ) レベルケア」の例もあります。「機能と条件(効果と価格)」の崩壊が始まったわけです。


こうして「信頼・機能・条件」という3要素をで失ったトクホは、逆風を受けながら徐々に市場を縮小し始めます。「デフレで安い一般商品に顧客が流れた、トクホ商品自体の低価格化も進んだ、だから市場が縮小した」と結論づけるのは簡単ですが、一旦失った信頼を取り戻すのは容易なことではありません。

 

今回のトクホ後退のニュースをみて、市場参入の難しさを改めて実感したのと同時に、健康食品の取り扱いや医薬品のネット販売など、諸問題に揺れる厚労省をはじめとする行政は、消費者の信頼に足りる基準をしっかりと提示し、審査を実行する必要があると改めて感じた次第です。


消費者の信頼を生む要素は何か
消費者のニーズに刺さる機能はあるか
購入のハードルを下げる条件を用意しているか

 

ということを改めて考え、市場動向やトレンドを意識すること。そして市場参入におけるメリット・デメリットを熟慮し、投資する価値があるかどうか(一過性ではなくロングセールスを記録するような商品になるかどうか)を判断すること。

 

さらに信頼や機能における基準を開示しておくことなど、トクホに限らずすべてのビジネスにおいて重要な視点であると感じています。こうした点を踏まえて最適なご提案ができるよう、兜の緒を締め直して邁進してまいります。

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「医療類似行為」って何なの?|鍼灸、マッサージ、カイロプラクティック、気功、整体...各種療法や資格の異なる表現範囲を理解する

2009年10月31日 07:19 PM

 投稿者 松岡 雄司

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まず下記のキーワードをご覧ください。これらは、代表的な「医療類似行為」あるいはその周辺のボディケアの代表的な施術方法や療法・療術です。どこの街にも1つや2つ存在するものであり、ホームページやPPC広告でもよく目にします。


あん摩
・マッサージ
・気功
・指圧
・鍼灸
・足つぼ
・整体
・温熱療法
・柔道整復
・オステオパシー
・リフレクソロジー
・カイロプラクティック


上記にピンとこられた方は、自社(やクライアント)の広告表現や説明文などに充分に留意してください。当社でも同分野のサイト制作や広告制作を多く手掛けており、慎重な情報設計はもちろん、広告表現に対するリスクについてもご説明しています。


というのも、これらはすべて“医療行為”ではないので、医療の範囲に踏み込んだ表現は御法度だからです。さらに、この中には「医業類似行為」と言われる国家資格を取得した者のみに許されている施術が含まれ、医業とそれ以外の中間に位置します。


「医業類似行為」は、法律で認められた“医療に近似した”行為で、業務範囲や標榜範囲は限定されますが、ホームページを含む広告で特定の効果・効能表現が可能です。私の仕事で言うと、このあたりを正確に区分けすることは極めて重要になります。


【医療類似行為にあたる国家資格は4つ】


「あんまマッサ―ジ指圧師」
「はり師」
「きゅう師」
「柔道整復師」


医師や歯科医師は、医師法や歯科医法に基づいた正系の施術者であり、それに対して「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(通称:あはき法)」や「柔道整復師法」に基づく「あんまマッサ―ジ指圧師」「はり師」「きゅう師」「柔道整復師」は、業務の制限を受けた傍系の施術者とされます。


上記以外の施術(療法)については、日本ではすべて未法制となるため、原則として身体への影響の標榜はできません。


■医師法  第17条
「医師でなければ、医業をなしてはならない」


■歯科医師法  第17条

「歯科医師でなければ、歯科医業をなしてはならない」


■柔道整復師法  第15条

「医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なつてはならない」


■あはき法 第12条

「何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。」


■あはき法 第7条

1. あん摩業、マツサージ業、指圧業、はり業若しくはきゆう業又はこれらの施術所に関しては、何人も、いかなる方法によるを問わず、左に掲げる事項以外の事項について、広告をしてはならない。


・施術者である旨並びに施術者の氏名及び住所
・第一条に規定する業務の種類
・施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
・施術日又は施術時間・その他厚生労働大臣が指定する事項


2. 前項第一号乃至第三号に掲げる事項について広告をする場合にも、その内容は、施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならない。(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律より)


医業、歯科医業、あん摩・マッサージ・指圧、はり、きゅう、柔道整復を行う者は、それぞれの免許を受けた者以外行うことはできません。


これを無免許で業として施術を行ったり、その広告表現をした場合、法律の規定により刑罰の対象となります。 


以前より本コラムでお伝えしてきたインターネット広告やホームページの制作における「表現・表記」の問題。私の感覚値になりますが、健康食品やサプリメント、コスメ関連を取扱う企業は、文章表現(訴求力とコンプライアンスのバランス)に対する意識が高く、そこが企業や商品の生命線であることを強く認識しているように思います。


他方、医療類似行為関連業、その周辺のボディケア関連業の場合は、まだまだ認識が甘く文章表現を蔑ろにしている事例が多いように感じています。ピンと来た方は、自社(やクライアント)の広告表現や説明文などに留意してください。


たとえネット業者などに任せたとしても、業者の法知識の欠乏から実際に問題が発生して責任を追求されることがないとも言い切れません。


法律に基づかない手技療法であっても、私たちが健康を維持するために必要なであることに変わりはありませんし、法整備に対する賛否はあるにせよ、現行の法律に対する良識を深めて準じることがそもそもの事業を健全かつ発展的に進める唯一の方法だと思います。


当社には、医業、歯科医師業、医療類似業、ボディケア業と、各属性のクライアント様がいらっしゃいますので、今後も引き続いてWebコンサルタントとして、あるいはライター、広告制作者として適切なご提案を差しあげられるよう努めてまいります。


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ヒット商品連発!|ヘルスケアビジネスの鍵を握る?トクホ(特定保健用食品)取得のメリット・デメリット

2009年06月30日 09:52 AM

 投稿者 松岡 雄司

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・黒烏龍茶(サントリー株式会社)
・ヘルシアウォーター(花王株式会社)
・アミールS(カルピス株式会社)
・健茶王(カルピス株式会社)
・明治ブルガリアヨーグルト(明治乳業株式会社)
・ファイブミニ(大塚製薬株式会社)
・午後の紅茶 ストレートプラス(キリンビバレッジ株式会社


さて突然ですが、上記に挙げた商品の共通点にお気づきでしょうか? 何となく健康に良さそうな飲料水かな? といったイメージを持たれるのではないでしょうか。


正解は、いわゆるトクホ(特定保健用食品)というカテゴリーに含まれる食品です。何らかの形でヘルスケアビジネスに従事している方ならピンと来たのではないでしょうか?


右肩上がりに拡大するトクホ市場は、2007年度の統計で6,798億円市場と推定され、日本健康・栄養食品協会が調査を開始した10年前に比べて5倍以上の伸びを見せています。※(トクホには平成21年6月3日現在、855品目が登録)

 

■トクホ(特定保健用食品)とは


平成3年7月の省令案「栄養改善法施行規則の一部を改正する省令」(厚生省令第41号)により導入された制度で、健康増進法の中で以下のように定義づけられています。


健康増進法第26条第1項の許可又は同法第29条第1項の承認を受けて、食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品。


ある特定の生理的機能に影響を与える成分(関与成分と言う)を含んでおり、その効果が厚労省に認可された食品を特定保健用食品と言います。最大の特徴は、認められた健康効果(許可表現と言います)の表示が許可されていることです。通常、医薬品以外(医薬部外品を含む)では、薬事法上、効果効能表示が限定されていることから、トクホは一般食品と比べて広告表現上、優位に立つことができるというわけです。


とは言え、医薬品ではないので、病人に対する薬効表現は不可ですが、(病人になる可能性のある人に対する)将来の生活習慣病の発生リスクを防止するための表現などの訴求が可能になり、なんといっても厚労省のお墨付きであることがことから、消費者の人気を集めています。


トクホ許可表現の例


・黒烏龍茶(サントリー株式会社)
本品は、脂肪の吸収を抑えるウーロン茶重合ポリフェノールの働きにより、食後の血中中性脂肪の上昇を抑えるので、脂肪の多い食事を摂りがちな方、血中中性脂肪が高めの方の食生活改善に役立ちます。


・ヘルシアウォーター(花王株式会社)
本品は茶カテキンを豊富に含んでおり、エネルギーとして脂肪を消費しやすくするので、体脂肪が気になる方に適しています。


・アミールS(カルピス株式会社)
本品は「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP)を含んでおり、血圧が高めの方に適した食品です。


・健茶王(カルピス株式会社)
本品は食物繊維(難消化性デキストリン)の働きにより、糖の吸収をおだやかにするので、食後の血糖値が気になる方の食生活の改善に役立ちます。


・明治ブルガリアヨ?グルト(明治乳業株式会社)
LB81乳酸菌の働きにより、腸内細菌のバランスを整えて、おなかの調子を良好に保ちます。


・ファイブミニ(大塚製薬株式会社)
ファイブミニは、食生活で不足しがちな食物繊維を手軽にとり、おなかの調子を整える食物繊維飲料です。


・午後の紅茶 ストレートプラス(キリンビバレッジ株式会社)

本品は、難消化性デキストリン(食物繊維)の働きにより、糖の吸収をおだやかにするので、食後の血糖値が気になる方の食生活の改善に役立ちます。

 
まとめますと、トクホ市場拡大の背景には、大きく以下の二点があります。


(1)薬事法や健康増進法などの表示・広告規制の強化
(2)メタボリックシンドロームを始め生活習慣病のリスクが一般に浸透した


トクホで謳える健康効果(整腸、コレステロール、血圧、骨、ミネラル、歯、血糖値、中性脂肪・体脂肪)と現代人の生活習慣の悪化が相まって、商品ニーズは拡大する一方で、同時に薬事法や健康増進法の規制強化が推進され、厚労省お墨付きの「許可表示内容」を訴求することで「高い広告効果=売上げアップ」を実現していると言えます。


確かに今、成功する確率の高いビジネスと言えそうなトクホではありますが、商品の特性や企業規模を熟慮しないとならないでしょう。闇雲にトクホ申請をすればいいのかと言えば、そう簡単ではありません。


第一に難しいのが、トクホ取得のためには莫大な費用がかかるということ。あらゆる臨床実験を経て科学的な根拠データを提出し、行政から適性と認められる必要があります。その費用総額は1億円をゆうに超えると言われ大きなリスクが伴います。


二点目として、広告プロモーションを前提とした展開を考えないと意味がないということです。密かにトクホ取得して、お得意さんを相手にするようなビジネスには得策とは言えません。広告プロモーションを大々的に展開することではじめてメリットを得られるビジネスなのです。商品単価を踏まえ、どの程度の広告費を費やせば元手を回収できるのか、綿密に戦略を練ったうえで取得に踏み切らないと成功は見えてこないでしょう。


ヘルスケアビジネスにおいて、トクホは新規顧客獲得、市場拡大のカギだと言えます。今後、Webを活用してマーケットを拡げてゆくためには、Web戦略・Webマーケティングといった部分は大きな意味を持つでしょう。私たちとしてもこうしたトレンドを見守りつつ、Web戦略と健全な広告表現をもってクライアントビジネスの一助になればと考えています。


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安全性と利便性の間に立ちはだかる分厚い壁|改正薬事法による大衆薬のネット販売規制は見切り発車

2009年05月30日 03:39 AM

 投稿者 松岡 雄司

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先般のコラム「2009年6月──、改正薬事法施行|一般医薬品のインターネット販売規制強化へ」でもお伝えしていました、2009年6月施行の改正薬事法に対する省令案「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」が、問題を残したまま明後日(2009年6月1日)からいよいよスタートと相成りました。


厚生労働省は、ネット業者や世論の反対意見を考慮し、今後2年間の経過措置として、薬局がない離島居住者や継続使用している薬に限ってネット販売を認める妥協案を提示。この妥協条件の曖昧さに対してさらに突っ込みが入る形となっていました。


改正薬事法施行ギリギリの5月22日に検討会にて議論したものの、結局意見はまとまらなかったもよう。見切り発車を決めた厚労省に対して、「ケンコーコム」(東京都港区)と「ウェルネット」(横浜市)が早速薬事法施行規則の取り消しなどを求めて東京地裁に提訴したという話題もあり、完全に混乱は避けられない状況です。


提訴の理由は、従来より市販薬のネット販売は合法であり、禁止する合理的理由もなまま見切り発車するのは、職業選択の自由を侵害するとの考えから。混乱必至の状況です。個人的な意見になりますが、確かに今回の省令案による規制で得をする人はほぼいないのでは無いかと考えます。ジェネリック医薬品の拡販を狙う厚労省も含めて。


インターネットは、創成期より信頼性・信憑性の低さと、他のメディアを遥かにしのぐ利便性について語られ続けてきました。それは成長期にある今でも依然として指摘され続けている部分です。今回の改正薬事法に関する一連の騒動においても、安全性(信頼性)に対する疑問が投げかけられ、逆に利便性を損なう弊害についても危惧されています。

 

まさにWeb広告に関わる私たちを取り巻く状況を象徴的に表しているといえるのではないでしょうか? ネット社会にどっぷりと浸かっていると「顔が見えないこと」に対する不安意識は薄れがちですが、Web広告における信頼性や信憑性の訴求についての重要性を改めて痛感した次第です。

 

前置きが長くなりました。さて、今回の騒動の問題は諸々ありますが、すべての利害関係者が揃って信頼性を損なうような主張を繰り返しているように感じたのは私だけでしょうか?

 

厚労省や薬局・薬店、コンビニ、家電販売店、スーパー、薬剤師、ネット販売業者、伝承薬の販売業者、医療関係従事者など、自らの利益に有利な主張を繰り返している状況に感じられ、本当に困っている人たちが蔑ろになっていないか、二の次にされていないか、議論の真意に疑問を抱いてしまいました。

 

医薬品のネット販売事業は年間で300億円を超えていることがそう思わせたのでしょうか。薬剤師の雇用問題、人材過多がそう思わせたのでしょうか。ジェネリック医薬品の普及不振がそう思わせたのでしょうか。

 

いずれにせよ賽は投げられました。私たちができることは、法令への対応とユーザーの利便性のギャップを可能な限り埋め合わせ、バランスを図りながら訴求することです。そして確かに横たわるネット通販の盲点の改善に努め安全性と利便性が両立できるよう真摯に取り組むことが大切だと思います。

 

クライアントの目先の利益ではなく、将来の趨勢をしっかりと意識しながら最善のご提案をすることは、Webコンサルタントとしてのポリシーです。


以下のページにもポリシーを記載しています。
信頼は企業の命です|法的な観点から商品の強みを表現
※近日リニューアル予定


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2009年6月──、改正薬事法施行|一般医薬品のインターネット販売規制強化へ

2008年12月29日 08:17 AM

 投稿者 松岡 雄司

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2008年も残りわずか。良い1年を過ごせたでしょうか? あるいは振り返りたくもない散々な1年だったでしょうか? 人それぞれ、あれこれと想いを巡らせながら新年を迎えることと思いますが、来る年がそろって素敵な1年になることを願ってやみません。


さて私からの本年最後のコラムですが、年末に動きのあった改正薬事法の話題で締めくくりたいと思います。ご存知の方も多いと思いますが、すでに改正薬事法では、一般医薬品に含まれる成分が持つリスクごとに「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」に分類することで決定済み。第二・第三類については、薬局・薬店だけでなく、条件つきでコンビニでも販売可能とするなど規制緩和の方針を発表しています。


その一方で、インターネットを含む通信販売に対し、医薬品成分のリスクが低い第三類(うがい薬など)のみ販売可能とする規制強化の方針を打ち出し、省令によって詳細を決定する意向となっていましたが、ここに来て厚労省はこの方針を変更することなく省令公布を決定したとのこと。


※一般用医薬品の分類

医薬品の分類
概要
第一類医薬品
一般用医薬品としての使用経験が少ないなど、安全性上、特に注意を要する成分を含むもの。新規の医薬品、スイッチOTCやダイレクトOTCが該当。一部の発毛剤(リアップ)、H2ブロッカー胃腸薬など。
第二類医薬品
まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの。多くの一般用医薬品(63%)がこの分類。風邪薬や胃腸薬・便秘薬・鎮痛剤など。注意事項の簡明な説明が求められる(努力義務)。
第三類医薬品
日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがある成分を含むもの。購入者から直接希望がない限りは、商品説明に際して法的制限を受けない。インターネットを含む通信販売が可能となる。うがい薬など。
※富士経済リサーチデータより引用


ところで皆さんは薬をどこでお求めでしょうか? 一般医薬品であれば最寄の薬局・薬店(ドラッグストア)で購入するケースが多いのではないでしょうか。私の場合は、週に1回程度、薬局にて常備薬やサプリメントなどを購入しています。帰宅時間が遅いこともあって、コンビニエンスストアで薬が買えたら便利なのになぁ、と思うこともしばしばあり、最近ではインターネットで購入することが増えてきました。


2009年6月施行予定の改正薬事法では、条件次第(薬剤師・登録販売者の設置など)でコンビニでも医薬品が買えるようになります。この規制緩和に対して多くの消費者は歓迎ムードだとされ、深夜や早朝に急な体調不良が発生しても、すぐに薬を調達可能になるなど、以前では考えられなかった「便利さ」を手に入れることができるようになります。


ところが厚生労働省は、改正薬事法の細部を詰めるにあたり、インターネットを含む通信販売に対して規制強化を実施する方針(省令案による)を打ち出しました。OKだったものがNGへ。コンビニでは購入可能でもインターネットでは不可能になるのです。規制強化の対象となるのは非対面式での販売で、「インターネット」「郵便」「カタログ」「電話」などの通信販売が対象となり、通信販売では「消費者に安全・安心を提供できない」「対面販売でない以上必要な情報を提供できない」というのが厚生労働省の見解なのです。


※一般用医薬品の分類ごとの販売規制

医薬品の分類
市場規模
コンビニなどでの販売
インターネット・カタログなどの通信販売
薬局・薬店
第一類医薬品
4%
×
×
第二類医薬品
63%
×
第三類医薬品
33%

※それぞれ薬剤師・登録販売者がいる場合
富士経済リサーチデータ(2008年7月25日)より引用



これに対して、政府の規制改革会議(議長=草刈隆郎・日本郵船会長)や楽天、ケンコーコム、ヤフーなどのインターネット販売事業者は、対面販売義務が薬事法に明記されていないことや、以下のような理由をもって猛反発しています。

  • # 「消費者の利便性が損なわれる(67%の医薬品が購入不可)」
    # 「対面販売では購入しにくい薬がある」
    # 「自由な時間に気楽に購入できなくなる」
    # 「無理やり勧められることなく購入する機会が失われる」
    # 「通信販売の方が配合成分などを比較検討できる」
    楽天によるネット署名


これらはもっともな意見だと思いますし、改正法の施行により消費者の利便性が下がってしまうなど、法律本来のあり方を考えると疑問が残るのも事実でしょう。また薬事法では対面販売について触れておらず、明記されているのは省令の中だけです。


しかしどうでしょうか? 個人的な意見にはなりますが、インターネットを含む通信販売に対する信頼性はこの程度だということですし、これまでのインターネット上でのモラルなどを考えると行政の判断もやむなしと考えられなくもありません。


薬事法を管轄する厚生労働省からすれば、薬と健康食品(サプリメントなど)の違いをはっきりさせ、消費者が誤解せず安心して薬を購入できるようにすることが大前提としてあるはずです。多くのインターネット事業者はこれを遵守してこなかったのです。猛反発している当該販売事業者も然り。そのツケを喰らった形だとも考えられます。


通信販売(非対面販売)により安心・安全が確保可能であっても、これらを保証する仕組みはインターネットには存在せず、薬事法遵守への積極的な取り組みも見られない。


改正薬事法の公布から3年以内に施行──。2009年6月の改正法施行は避けられません。インターネット販売事業者は、これを見据えて対策を練らなければならないでしょう。これを機にインターネットにおけるコンプライアンスに対する取り組みを推進し、「利便性」と「安全・安心」を消費者が両得できるような仕組みを作ってゆく必要がありそうです。


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【医師法コラム】レーザー脱毛・光脱毛はOK? 脱毛と医師法の微妙な関係

2008年11月28日 09:53 PM

 投稿者 松岡 雄司

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【医師法コラム】光脱毛と医師法の微妙な関係
 
こんにちは。
Webコンサルタントの松岡です。
 
 今回は広告法規シリーズとして、「レーザー脱毛と医師法の関係」についてお伝えします。医師法と広告の関係は、エステティックサロン事業者、広告制作会社、広告代理店、ライター、編集者などにとって確実に押さえておきたい分野です。
 
 ご存じの通り、レーザー脱毛や光脱毛は、医療機関やエステなどで簡単に“キレイ”を手にできる施術法として人気です。90年代半ば以降、女性を中心にブームとなり、今ではすっかり市民権を得た感がありますね。女性なら誰もが一度は、体験したいと思ったことがあるのではないでしょうか?
 
 ところが今、そのニーズを逆手に取った違法行為、あるいは無知による違法行為が相次いでいます。事実、「やけどをした」「痛みを感じる」といった被害報告は後を絶たず、軒並み逮捕者が出ているのが現状です。ちなみに国民生活センターによると、昨年(2007年)あったエステでのレーザー脱毛などによる被害相談は227件にも上るとか。
 
では最近の違法事例をみてみましょう。
 
■医師資格なしで光脱毛 京都のエステ店長ら3人逮捕
 
 京都のエステ店長ら3人逮捕京都市内のエステティックサロンで医師免許を持たずにレーザー光線を当てて脱毛する「光脱毛」を行ったとして、京都府警は4日、医師法違反の疑いで、同市南区、エステ店店長、井芹可奈恵容疑者(28)と女性従業員2人を逮捕した。
 
 調べでは、井芹容疑者らは今年3月、医師免許がないにもかかわらず、同市内の女性に対し、医療行為にあたる光脱毛機を使った脱毛エステを行った疑い。
 
 
 上記は医師法の17条にある「医師でなければ医業をなしてはならない。」という部分に抵触した事例です。 実施した「レーザー脱毛・光脱毛行為」が医業にあたるかどうかが争点となり、関係者は医師のみできる脱毛」と「医師免許が無くてもできる脱毛」の境界線をしっかり認識しておく必要があります。
 
■毛根を破壊するようなレーザー脱毛・光脱毛は医師しか実施できない
 
⇒ 逆に言えば、毛根を破壊するようなレーザー脱毛・光脱毛でなければ、医師や医療機関でなくても実施可能ということ。これは宣伝・広告も同様です。エステティックサロンなどでは、以下に該当する行為や広告宣伝を実施することはNGであり、該当しなければ問題ないということになります。
 
(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
 
⇒ 毛根部分などを傷つけない危険性の低いレーザー脱毛・光脱毛はOK。永久脱毛や完全脱毛などはNG行為である。この辺りの境界線は曖昧であり特に注意が必要。
 
(2) 針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為
 
⇒ アートメイクやファインメイク、入れ墨などはこれにあたる。
 
(3) 酸等の化学薬品を皮膚に塗布して、しわ、しみ等に対して表皮剥離を行う行為
 
⇒ 皮膚などの身体に根本的な影響を与える行為はNG。

(出典:引用 昭和59年3月22日、厚生省医務局・医事第21号)
 今後エステなどの美容行為に対する規制はますます強化されてゆくでしょう。人体を傷つける可能性がある以上は。自主規制も強まる動きがあります。
 
 多くのエステ事業者をクライアントに抱える当社では、医師法周りの表現を慎重に記載しております。今後も引き続きWebコンサルティングの一環として事業方針に対するアドバイスや原稿制作サポートを強化してゆく所存です。

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【薬事法コラム】雑誌やニュース記事に薬効表現が多い理由

2008年10月16日 01:12 PM

 投稿者 松岡 雄司

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 薬事法および景品表示法が大きな壁となり、自社の商品を消費者に訴求できない……。こういった状況は美容関連サービスや健康食品を取扱う企業にとって悩ましい問題として横たわっています。こうした状況が年々深刻化しているということは、本コラムでもお伝えしてきました。

◆Webサイトのデトックス効果標榜に排除命令
http://web-consultants.jp/blog/matsuoka/2008/06/web-3.html

◆景品表示法と強化傾向にある規制について
http://web-consultants.jp/blog/matsuoka/2008/03/post-5.html

◆「無法地帯を憂う」景表法とWebライティングの現在
http://web-consultants.jp/blog/matsuoka/2008/01/web-1.html


 今回は、とあるクライアントから頂いた
「薬事法にまつわる疑問」についてお話したいと思います。

 サプリメントを取扱うクライアントに対して、文章コンテンツの制作において薬事法や景表法、健康増進法などに抵触する表現は避けなければならないという旨をお伝えしたところ、お叱りに似た以下のようなご意見を頂きました。


「●●という雑誌ではダイエット効果を謳っているじゃないか」
「Yahoo!内のコンテンツにも薬事表現があるじゃないか」


確かにその通りです。

さまざまな新聞・ニュース、雑誌媒体では
薬効表現をいたるページで確認することができます。

例えば、

「骨盤ダイエットの突撃レポート」
「コラーゲンでしわ・たるみを解消」
「大豆イソフラボンでホルモンバランス対策」

などなど……。

しかし現行法では、これらの表現は可能なのです。
「記事」である以上は。

薬事法の66条、67条、68条で規制されているのは、
あくまで“広告”なのです。

(承認前の医薬品等の広告の禁止)

第68条 何人も、第14条第1項又は第23条の2第1項に規定する医薬品又は医療機器であつて、まだ第14条第1項若しくは第19条の2第1項の規定による承認又は第23条の2第1項の規定による認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。 (条文より抜粋)

クライアントが指摘されたのは、
あくまで雑誌記事やニュース記事です。

Yahoo!内のコンテンツも確認しましたが、
特定の商品をPRする広告ではなく、
オリジナルの記事コンテンツでした。

これらは言論の自由として守られており、
薬事法や景表法に抵触しません。
同様のことがブログ記事などにも言えます。

 またWebサイトなどの場合は、「リンクという概念」の扱いが難しく、ページ内では記事風に記載していても商品ページにリンクしていたり、ナビゲーション部分で誘導していたりすると「薬事法的にNG」という判断になってしまいます。消費者を誘導するような箇所がある場合や、サイト単位でみて商用性があり、薬効を謳っている場合などは、いずれもNGになるリスクを抱えているのです。


・記事と広告の違い
・リンクという考え方
・消費者・ユーザーからみた視点


クライアントには、これらをご説明してご納得いただきました。

 媒体によって薬効表現や注意すべき、理解すべきポイントは異なる、という認識は非常に重要です。また薬事法には正解がなく、グレーゾーンが広いということを認識した上で正しい広告表現をする必要があるでしょう。

◆法的な観点から強みを表現

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