松岡 雄司(制作部コンテンツ編集課次長)
先鋭的なコンテンツ提案に定評のある、Webテキスト編集のプロフェッショナル
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CM制作会社での販売促進・制作経験より、一般消費者の「ブレークポイント」掌握を得意とし、専門であるWebライティング・セールスコピーを活かした先鋭的かつ等身大のコンテンツ提案には定評がある。また薬事管理責任者の有資格者として、薬事法・景表法・健康増進法・医師法・特定商取引法といったビジネスコンプライアンスを踏まえたソリューションを提示している。
Webライティングコンテンツプランニング広告法規
こんにちは、Webコンサルタントの松岡です。
久しぶりの更新となりました。
今年最初のコラムは、年始早々社内外から大きな反響があった、厚生労働省による「美容医療分野のホームページに対する規制強化」について取り上げます。まずは報道された内容をみていきましょう。
厚生労働省は15日までに、美容整形や脱毛、脂肪吸引などを行う医療機関を対象に、ホームページ(HP)での宣伝を規制する指針を、2012年度中に策定することを決めた。限られた成功例を強調する施術前後の写真や患者の体験談は、掲載を禁じる方針だ。
医療機関の広告は医療法で厳しく制限され、雑誌広告などは現状でもこうした表現が禁止されているが、ホームページは対象外。美容クリニックなどのホームページを見て訪れた患者が高額な費用を請求されたり、施術結果が不本意だったりといったトラブルが増え、厚労省はルールが必要と判断した。 (共同通信)
この報道で分かるのは、「医療法上でホームページ=広告とみなすのは時期尚早」「でも別途ガイドラインを見直して規制を強化しますよ」ということです。
規制されるのは、主に美容医療(美容整形・脂肪吸引・脱毛など)といわれる分野のホームページで、広告やホームページの果たす役割が特に大きく、それらが収益の源泉となっています。そうした意味ではインパクトのある報道だったと言えそうです。
ではなぜ今回、「美容医療の分野のホームページ」にスポットが当たったのでしょうか? 順を追って理解を深めていきましょう。広告主はもちろん、広告代理店、ホームページ制作会社の担当者、類似業界の方も今後の展望や背景を押えておきたいところです。
◆医療法上の広告とは?
今回は「ホームページ=広告」とは定義されない方針ですが、昨今の医療美容分野のホームページが広告的過ぎるゆえ、悪い意味での影響力を懸念しての規制強化と言えます。では、そもそも「医療法上の広告」とは何なのでしょうか? その点について理解しておかないと話は次に進みません。
【医療法上の広告の定義 《3要件》】
- (1)誘因性 (患者等の受診を誘因すること)
- (2)認知性 (一般人が閲覧可能なこと)
- (3)特定性 (医療機関が特定できること)
上記の3要件を満たすものを医療広告規制における「広告」と言います。具体的には、看板・新聞広告・雑誌広告・放送(テレビ・ラジオ)・フリーペーパー・広告塔・郵送DM・院外向けのパンフレット・演述・電車の中吊り広告・インターネットのバナー広告(ディスプレイ広告)などを指します。
その一方で、院内配置のパンフレットや医院のホームページは、患者さんが自らの意思で情報を求めてアクセスしないと得られない情報であるという性格上、広告ではなくあくまで「広報」という位置づけ。
今回の規制強化にあたって行われた昨年11月の検討会でも、「ホームページはもはや広告とみなすべきではないのか?」という議論になったものの、引き続き自主規制コードを設けた「広報」としての役割を担うことで決着したのです。
「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針」(医療法改正:平成19年4月1日)
インターネット上の病院等のホームページは、当該病院等の情報を得ようとの目的を有する者が、URLを入力したり、検索サイトで検索した上で、閲覧するものであり、従来情報提供や広報として扱ってきており、引き続き、原則として広告とは見なさないこととする。
◆「美容医療」にとって広告は“生命線”
美容医療にとっての広告とは、昔から収益確保のための命綱であり、また医療広告規制を受けずに情報提供できるホームページは「魔法の広報ツール」でもありました。というのも、従来クリニックを選択する際にもっとも信頼があり効果的とされる「口コミ情報」が他の医療分野に比べて圧倒的に得られない分野だったからです。
「美容整形」「脂肪吸引」「脱毛」といった美容医療の施術(受診)は、基本的に患者さんのコンプレックスに基づいており、受診者が友人知人に公表したがらないため、他の医療、たとえば歯科医療などに比べ決定的に口コミが少なくなります。※この盲点を突いたのがインターネットのクリニック専用口コミサイトですね
このように美容医では充分に口コミに頼れない分、広告に多額の投資をすることで患者さんを集めてきたある種リスキーな歴史があり、同様に規制対象外であるホームページにも特に注力してきた分野であると言えるでしょう。
◆患者保護と医療広告のバランスに苦慮
これまで厚生労働省や日本美容医療協会(内閣府認定公益社団法人)は、患者保護と医療や美容医療における情報発信のバランスに苦慮し、罰則を伴わない、いわゆる「自主規制コード」によってなんとか体裁を保ってきました。
平成19年4月の「医療広告に関わる医療法の大幅改正」は最たるもので、「医療広告の定義の明確化」「表示可能な文言範囲の拡大」「違反広告に対する罰則の明確化」などにより、医療美容を含む医療広告に対して、ある程度の訴求表現を認めたうえで、自主的に「適正な情報提供」に努めるように働きかけてきました。どちらかと言えば規制緩和の方針です。
しかしながら、3年足らずの間、自主規制に向かうどころか美容医療の違反広告は後を絶たず、患者被害も軒並み増加傾向になります。さらにはインターネットの利用者拡大、インターネット経由での被害者増大の傾向が顕著になり、今回、広告対象外のホームページにまで規制が至ることになったわけです。
※消費者委員会(内閣府)による、エステ・美容医療サービスに関する消費者問題についての実態調査
◆エステティックサロンとの差別化はどうなる?
そうなると広告主側としては、医療法ではなく医師法的な観点で美容医療クリニックと医師免許を持たないエステティックサロンとの差別化が図りづらくなることが懸念されそうです。美容医療機関のホームページにおける「術前術後の写真」「患者の声」といえば、医療行為ならではの効果効能を示せる「コアなコンテンツ」でした。
エステティックサロンなどと明確に差別化でき、医療ならではの高い効果を証明できるこれらの掲載が禁止されるとなると、それ以外の部分、例えば、医師の経歴や医療技術に対する考え方、導入している医療機器のほか、明瞭な料金表示、医療におけるアフターケア、スタッフの取得資格といったコンテンツによって医療ならではの高い効果を証明していくほかないでしょう。
また美容医療機関以外のホームページの取り締まり(医師法等)も強化されるのと同時に、消費者としても、医療機関なのかどうかを確実に見極める鑑識眼を持つことがより重要になると考えます。
いずれにしても、今回の報道によって消費者の鑑識眼は確実に高まるはずなので、クリニックはもとより美容に関わる事業主は、現在のホームページを再度見直して、適正な情報提供の推進に早めに舵を切れるかどうかが経営を左右することになるでしょう。
◆他の関連法規にも注意を!
今回の方針決定は、ある意味で厚生労働省の引責宣言でもあります。今後、美容医療機関のホームページの実情をより正確に把握するためパトロールしていくというコミットメントにほかなりません。自主規制を促すとはそういうことであり、「美容医療機関のホームページ」と責任反映を明言したことは、「徹底的に監視していきます!」という宣言と捉えてよいと思います。
それに伴って、関連法規の遵守にもいっそうの注意が必要になります。ホームページの監視が強まれば、医療法以外での観点での違反にも目が向きやすくなるため、厚生労働省が主管の薬事法、昨年美容医療ホームページ経由での被害をリサーチした消費者委員会(内閣府)と密接な関係のある消費者庁の景品表示法(優良誤認・有利誤認)、不正競争防止法などの取り締まりも、同時に強化されることになるでしょう。
※消費者委員会(内閣府)による、エステ・美容医療サービスに関する消費者問題についての実態調査
◆広告代理店や制作会社も規制対象
現行の医療広告ガイドラインでも同じことが言えますが、規制の対象は何も医師や医療機関に限った話ではありません。広告代理店や出版社、マスコミ、個人事業主、さらに今回はインターネット関連の広告代理店やWeb制作会社、広告戦略、広報戦略に関わる事業者も対象に含まれてくるでしょう。実際のところ、昨今の違法広告の多くは広告関連に関わる事業者の助言による影響も指摘されています。
広告主は広告制作やホームページ制作を委託する業者をしっかりと見極めるべく正しい知識と見識が求められるのと同時に、広告代理店や美容医療のホームページを制作する業者は、クライアントの重要な収益源の確保と医療コンプライアンスの両立をより精度高く実現しなければならなくなるでしょう。
私も、医療広告や美容関連のコンテンツ制作、広告・広報戦略に携わっている身として、さらに理解を深めていくとともに、クラインとのみならず、医療美容業界の健全な発展のためにも尽力できればと考えています。
ご質問、ご要望、ご相談などがあれば、当サイトのお問い合わせフォーム、もしくは私のfacebookアカウントから直接お寄せいただければと思います。なお次回は、気になる具体的な表現について掘り下げてみる予定です。
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◎低消費の影響!? ニード喚起+誇大広告
今年も残すところあと数日となりました。年の瀬といえば、クリスマスに忘年会、年末処分セールと、いわゆる“商戦”と言われるほど消費が促進される時期なのですが、どうも様子がおかしい。継続している消費低迷を象徴するかのように、年末の各種イベント事は盛り上がりに欠けているようです。
強いていえば、売れ残ったお歳暮ギフトなどの処分セールが早々に始まるなど、ニード喚起による消費促進が目立っている程度でしょうか。こうした傾向もまた、今年の消費トレンドを集約したような動きといえそうです。この傾向は来年も続くのでしょうか。
◆お歳暮ギフト処分セール、早くも大丸東京店で始まる(Yahoo!ニュース)
さて、このよう暗い景況感に比例してかニード喚起を徹底(超越)したインターネットの「誇大広告」もまた大いに目立った年でした。特に昨今の健康志向を反映した、ヘルシー喚起広告、ダイエット喚起広告、その他身体に関連するコンプレックス解消喚起広告など、健康増進法や景品表示法、薬事法といった法令に抵触する誇大広告は、インターネットの至るところで目にしました。
◎消費者庁による誇大広告規制強化の動き
こうした誇大傾向にある広告の動きに呼応して、「消費者の安全、安心にかかわる問題について幅広く所管」する消費者庁は、今年本格的な規制強化に動き出しました。消費者庁の動きが気なった、という業者様・広告主様も多かったのではないでしょうか?
その消費者庁の主だった動き(成果)としては、今月20日公表された「インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示の監視結果について」(消費者庁のリリース)が挙げられます。こちらは健康増進法に抵触する可能性の高いサイトをロボット型全文検索システムを用いて抽出した上で、担当者が目視により確認したものだそう。
「ガン(がん、癌)」「脳梗塞」「動脈硬化」「肝炎」「心臓病」「動脈硬化」などの疾病に関連する文言(キーワード)で検索をかけた結果、対内変化、効果効能を想起させ消費者を誤認させる恐れのあった商品は実に302品。ただ、この数字は氷山の一角に過ぎないでしょう。
◆9月の消費者庁発足の影響は?IT&広告関連法規もまとめて所管へ
こうした消費者庁の「インターネット広告」に対する規制強化の主な理由は、国民消費者センターに寄せられる健康被害や効果がないなどの苦情が絶えないことにあり、さらにその原因としては、インターネット上の「誇大広告」による影響が大きいとされています。
◎では誇大広告(不適切な広告)が減らない本当の理由とは?
(1)インターネットという比較的規制の甘い媒体に対して安価で広告を打てる点。広告審査等の承認を得ずして非コンプライアンスな広告が許されがちだという点。
(2)低消費・デフレによるニード喚起の効果増大、それにつけ込む悪質業者の増加。また景品表示法や特商法だけでなく、健康志向の高まりにより健康増進法や薬事法、医師法といった法令への抵触可能性の増大。
そして私は、こうした誇大広告を含めた不適切な広告が減らない根本的な理由がもう1つあると思っています。その理由とは・・・
(3)薬事法・健康増進法・景品表示法・特定商取引法など、複数の法律が複雑に絡み合っていて規制対象となる表示範囲が容易に把握しづらい点。
広告主及びインターネット業者の知識不足はもちろんあるのですが、複数の法律が複雑に絡み、捉え方によって規制範囲が重複したり、例えば薬事法と健康増進法で所管省庁が異なるため、広告法規に関する制度運用に違いがあったりと、非常にわかりづらい側面があるのです。
行政は、法規制に対する体制を強化するとともに、
1,行政指導や制度執行における運用方法を一元的にする
2,不適切な広告に関する体系的なガイドブックをつくり、対象になる業者や希望の広告主に配布する。さらにコンプライアンスに関する啓蒙活動を積極的に行う
こういった取り組みこそ、実はもっとも効率的なのではないかと提案したいのです。実際に一元化に対する動きはあるようですので、そこはどうか真剣に考えて頂き、「消費者の安全、安心にかかわる問題」を解消して欲しものです。
12月1日の改正特商法の施行により、Webサイトにおける免責事項などの「運営に係わる法律の記載」の重要性にスポットが当たっています。こうしたいわゆる「コンプライアンスコンテンツ」の記載における品質管理は、間違いなく今後重要度が増していく要素であり、Webライティングの領域で確実にフォローする必要があると言えます。
ところが、リーガルチェックに対するアプローチは、コンテンツ制作の重要なポイントでありながら、Web制作会社のウィークポイントとも言える分野ではないでしょうか? 当社では、Webライティングにおける品質管理の重要項目として専門チームを設置していますので、今回はその「リーガルチェックの手法」の一部をご紹介しながら考えてみたいと思います。
またひとつ付け加えると、単に法的なチェックを入れて免責事項を含めた「コンプライアンスコンテンツ」を設置すれば良いというわけではありません。つまり、ユーザーの購買心理を踏まえた記載である必要があり、担当者が法律に精通していれば万事OKとはいかないのです。ユーザビリティとコンプライアンスが両立することで初めてコンテンツの効果を発揮するということを忘れてはいけません。法務部門ではなくライティング部門が品質を管理することに意味があるのです。
特定の法務知識だけでなく、トレンドを踏まえたキャッチアップやビジネスとしての成果を鑑みたライティング、つまり、法的なリスク要素を押さえながら、Webライティングの本質に徹底的にこだわることで、Webサイトの最終目的を達成できると考えます。
■法的な観点から商品の強みを表現
http://www.web-consultants.jp/cs/write02.html
【ネット通販にクーリング・オフ適用】本当に得するのは誰?|改正特商法が12月1日施行へ
まずリーガルチェックの前提として、どういった法規がWebサイトに関連し、どういったカテゴリに分ければいいのか。そしてそのカテゴリごとに何をチェックするべきで、そのためにどういった品質管理体制を築くべきなのか。これらを考慮してコンテンツを制作することになりますが、当社の場合、まずコンプライアンスコンテンツを制作する上で関連する法規を大きく2つに分類しています。
(1)運用に係わる「コンプライアンスコンテンツ」
サイトを運用して行く上で必要になるコンテンツで、いわゆる「免責事項」を中心としたものです。免責事項とは、シンプルに言うとサイトの運営者やサービスの提供者が責任を免れるための事項です。通販においては先般改正された「特定商取引法」「特定電子メール法」などが筆頭に挙がるでしょう。
運用に係わる「コンプライアンスコンテンツ」は、ユーザーに合意を促す必要性があるため、設置する場所や記載内容をいかに伝えるかがポイント。各法規に対する知識はもちろんのこと、確実に伝えるためにどうすればいいかという観点で品質管理(チェックシートを作成)することが重要です。
この「伝わりやすさ」というポイントは、先般改正された特商法の規制事項でも強調されていました。免責事項などは、サイト最下部のフッター部分にリンクが張ってあるだけのケースが多く、サイト閲覧前にユーザーが目を通すことは考えにくい設計になりがちです。そういった場合、免責事項についての合意性は非常に低いと判断される可能性があります。
会員ページを設けて、登録前に合意を促したり、サイト閲覧前に合意を促すような配慮や仕組みが必要でしょう。改正特商法の返品特約の規定やガイドラインにも「明示する」「分かりやすく」といった文言で強調されていましたが、免責事項の存在をユーザーに認知させて初めて過失を指摘できるというわけです。
Webサイトを介したビジネスは、商品やサービスの実態が把握しづらいため、極めてクレームが発生しやすいジャンルだと言えます。こうしたクレーム等の防衛策は、確実に免責事項やポリシー等を表示すること以外ありません。今回の特商法の改正内容にもそうした要素が色濃く表れています。
Webサイト運用に係わる表的な関連法規としては、「特定商取引法」「個人情報保護法」「特定電子メール法」「プロバイダ責任制限法」「著作権法」「商標法」「特許法」「古物営業法」「電子署名法」「各種免責事項(サイト利用時の免責等)」などがあります。
(2)表現に係わる「コンプライアンスコンテンツ」
一方、表現に係わる「コンプライアンスコンテンツ」は、業種や分野ごとに異なるのが特徴です。Webライティングでは特に高度な知識や表現スキルを要する分野で、業界のトレンドや法的な動向をキャッチアップする情報収集を行えるか、また行うための体制を敷いているかどうかがポイントになります。表現方法と密接に係わることから、原稿執筆にあたるライターに必要な知識・能力だと言えます。
特商法とも関連しますが、最近規制強化の傾向にある化粧品や健康食品、美容関連器具などヘルスケアの分野では、リーガルチェックとユーザー視点でのWebライティングを両立させることが、最終的な成果を上げるために極めて重要になるでしょう。
代表的な関連法規として、「薬事法」「医師法」「景品表示法」「健康増進法」などが挙げられます。
【改正景品表示法】9月の消費者庁発足の影響は?IT&広告関連法規もまとめて所管へ
中小・ベンチャー企業などで法務部門(リーガルチェックが可能な部門)が存在しない場合はもちろん、存在していてもWebライティングの領域でフォローできる組織がない場合などは、それこそ当社のようなWebコンサルティング会社に発注する価値があります。業者選定において、ひとつ重要な指標として捉えておくことをお薦めします。
時代背景を踏まえて、当社ではリーガルチェックを含めたWebライティングのサービスや既存Webサイトの改善提案、リスティング広告を絡めた文言チェック、定期訪問によるコンプライアンスの提案などをご提供できます。実務ベースでのコンプライアンスチェックの重要性は高まる一方ですので、この機会に自社のWebサイトを改めて見直してみてはいかがでしょうか?
改正特定商取引法が2009年12月1日より施行されます。今回は、クーリング・オフの導入など、インターネット取引についての規制が強化されるということもあり、当社内では早々に今後の対応について協議し、サイトの表示内容の確認や顧客確認などの準備を進めているところです。
ところで今回の改正特定商取引法によって、Web業界やネット利用者にとってどんな影響があるのでしょうか? 大きな影響があることは間違いありません。
「特定商取引法」とは、事業者と消費者間でトラブルが生じやすい取引類型を対象に制定されている法律で、「訪問販売」「通信販売」「電話勧誘販売」「連鎖販売取引」「特定継続的役務提供」「業務提供誘引販売取引」などについて規制しています。事業者にとってはなじみ深い法律ではないでしょうか?
特商法の所轄は今年9月1日に発足した消費者庁であることから、「消費者を守るための規制強化」の一環として今回の一部改正に至っています。改正法の内容は多岐にわたりますが、簡単に説明すると、これまで法の抜け穴になっていた部分を明確に規制し、さらに法規制の対象を拡大させ、取引上のトラブルを減らそうというのが主旨です。
cf:【改正景品表示法】9月の消費者庁発足の影響は?IT&広告関連法規もまとめて所管へ
消費者庁および経済通産省が発表した今回の改正のポイント
(1)指定商品・指定役務制の廃止
・訪問・通信・電話販売では一部を除きすべての商品・役務が特商法の対象に
※これまでの対象商品・役務一覧
(2)割賦の定義の見直し
・「2か月を超える1回払い、2回払い」も規制対象に
(3)訪問販売規制の強化
・契約しない旨の意思を示した消費者への勧誘が禁止に
・通常範囲を超えた商品・サービスを購入した場合、契約後1年間は解除可能に
(4)クレジット規制を強化
・クレジット業者は登録制となり行政による監督を受ける
・クレジット業者は訪問販売を行う加盟店の調査が義務付けられる
・与信契約のクーリング・オフにより販売契約も同時に解除可能に
・虚偽説明により販売したケースでは、支払い後でも契約解除および返金請求可能に
・消費者の支払い能力を超える与信契約の禁止に
(5)インターネット取引(通信販売全般)の規制を強化
・返品特約を明示していない限り、商品到着日から8日のクーリング・オフが可能に
・消費者があらかじめ承諾しない限り、電子メール広告の送信を原則禁止に
・オプトイン規制に違反した場合、行政処分および罰則を受ける
・メール広告配信業者も規制対象に
※上記電子メール関連については2008年12月施行の内容と重複
(6)自主規制の強化、罰則の強化
・違反業者の罰則の強化
上記にあるように、インターネット取引(PC・モバイル不問)に関わる運営業者や広告主にも大きな影響をおよぼすような内容が含まれています。
先般の薬事法の改正などを筆頭に、ここ数年でネット販売やネット広告に対する規制強化はハイペースで実施されており、昨日まで問題なかったことが今日から行政処分の対象になってしまう、そういったことも頻繁に起こる時代になりました。
さて本題です。インターネット通販にかかわる(5)の中の「通信販売のクーリング・オフ、返品特約の表示」にスポットを当ててみたいと思います。
(特定商取引法第11条、12条、15条関係)
返品の可否・条件・送料の負担を広告に表示していない場合は、8日間、送料を消費者負担で返品(契約の解除)を可能にします。
つまり、ネットを含む通販においてもクーリング・オフ規定を導入するということ。消費者は送料さえ負担すれば、商品到着より8日間に限り返品できるようになりました。
ただし「返品の可否・条件・送料の負担が広告に表示していなかった場合」または「返品可能の旨が表示されていた場合」という条件付き。裏を返せば明瞭に表示しておけば業者は返品に応じる必要はないのです。ここは大き
なポイントです。
改めて自社のWebサイトやチラシ広告の「返品特約」について確認し、改正法の変更ポイントと照らし合わせてみましょう。クーリング・オフにどう対応すれば自社の利益もしくは消費者の利益につながるのか。戦略的な部分も含めて再度検討する必要がありそうです。なお、サイト上の「返品特約」の表示についてはガイドラインが開示されています。
インターネットで広告する場合の「返品特約」の表示ルール
(1)商品を広告しているページでわかりやすい「返品特約」の表示が必要
(2)商品の最終購入ページでわかりやすい「返品特約」の表示が必要
上記2点が最大のポイントです。
では、わかりやすい「返品特約」の表示とは?
・広告している商品と返品特約の対応関係を明瞭に表示
・他の事項に隠れて埋没してしまうようなことがないように明瞭に表示
・消費者が必ず確認すると考えられる事項の近い場所にその事項と同じサイズで表示
・12ポイント以上の文字で表示する、色文字・太文字を用いるなどして表示
・全ページに共通するインデックスタブ(グローバルナビ)により、すぐ参照できるように表示 etc……
上記のような基本事項を守りつつ、カタログ・雑誌などの紙媒体、Web媒体、テレビなどの放送媒体などに分けて、社内で返品特約の表示方法について明確なガイドラインを作成しておくことをお薦めします。
※通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン
http://www.no-trouble.jp/page?type=gallery&id=1249545324836
これまで通信販売がクーリング・オフの対象にならなかったのは、訪問販売などと違って不意な勧誘や強引な勧誘を受けることがないという考えから。つまり、消費者が時間をかけて入念に商品を検討し、自主的に購入できる環境であるとの判断でした。
ところが、実物を手にとって確認できないという通販の特性上、返品・交換トラブルは頻発しており、法整備の必要性に迫られていたのが実情で、国民生活センターなどに被害報告や相談が相次いでいました。
こうしてみると法規制強化を当然の流れだと思いますが、業者・消費者、双方にとって必ずしも良い流れだとも言い切れないのではないでしょうか? 一部の利益優先の不誠実な業者がいることでこうした規制が入り、その規制によって、また一部の不誠実な消費者が現れる。
このような最悪のパターンも想定できます。場合によっては、返品を繰り返されることで倒産してしまう業者も出てくるかもしれません。本当に必要だった商品やサービスが購入できなくなることも考えられるでしょう。
ネット通販やネット広告に関わる私たちとしては、法規制の中で企業の利益と消費者の利益のバランスを図ることが大切であり、そのバランスがもっとも良い位置にあるときに正しい消費サイクルが生まれるはずです。常にそのバランス感覚や観点を大切にできるWebコンサルタントでありたいと思います。
「医療類似行為」って何なの?|鍼灸、マッサージ、カイロプラクティック、気功、整体...各種療法や資格の異なる表現範囲を理解する
2009年10月31日 07:19 PM
投稿者 松岡 雄司
まず下記のキーワードをご覧ください。これらは、代表的な「医療類似行為」あるいはその周辺のボディケアの代表的な施術方法や療法・療術です。どこの街にも1つや2つ存在するものであり、ホームページやPPC広告でもよく目にします。
・あん摩
・マッサージ
・気功
・指圧
・鍼灸
・足つぼ
・整体
・温熱療法
・柔道整復
・オステオパシー
・リフレクソロジー
・カイロプラクティック
上記にピンとこられた方は、自社(やクライアント)の広告表現や説明文などに充分に留意してください。当社でも同分野のサイト制作や広告制作を多く手掛けており、慎重な情報設計はもちろん、広告表現に対するリスクについてもご説明しています。
というのも、これらはすべて“医療行為”ではないので、医療の範囲に踏み込んだ表現は御法度だからです。さらに、この中には「医業類似行為」と言われる国家資格を取得した者のみに許されている施術が含まれ、医業とそれ以外の中間に位置します。
「医業類似行為」は、法律で認められた“医療に近似した”行為で、業務範囲や標榜範囲は限定されますが、ホームページを含む広告で特定の効果・効能表現が可能です。私の仕事で言うと、このあたりを正確に区分けすることは極めて重要になります。
【医療類似行為にあたる国家資格は4つ】
「あんまマッサ―ジ指圧師」
「はり師」
「きゅう師」
「柔道整復師」
医師や歯科医師は、医師法や歯科医法に基づいた正系の施術者であり、それに対して「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(通称:あはき法)」や「柔道整復師法」に基づく「あんまマッサ―ジ指圧師」「はり師」「きゅう師」「柔道整復師」は、業務の制限を受けた傍系の施術者とされます。
上記以外の施術(療法)については、日本ではすべて未法制となるため、原則として身体への影響の標榜はできません。
■医師法 第17条
「医師でなければ、医業をなしてはならない」
■歯科医師法 第17条「歯科医師でなければ、歯科医業をなしてはならない」
■柔道整復師法 第15条「医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なつてはならない」
■あはき法 第12条「何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。」
■あはき法 第7条1. あん摩業、マツサージ業、指圧業、はり業若しくはきゆう業又はこれらの施術所に関しては、何人も、いかなる方法によるを問わず、左に掲げる事項以外の事項について、広告をしてはならない。
・施術者である旨並びに施術者の氏名及び住所
・第一条に規定する業務の種類
・施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
・施術日又は施術時間・その他厚生労働大臣が指定する事項
2. 前項第一号乃至第三号に掲げる事項について広告をする場合にも、その内容は、施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならない。(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律より)
医業、歯科医業、あん摩・マッサージ・指圧、はり、きゅう、柔道整復を行う者は、それぞれの免許を受けた者以外行うことはできません。
これを無免許で業として施術を行ったり、その広告表現をした場合、法律の規定により刑罰の対象となります。
以前より本コラムでお伝えしてきたインターネット広告やホームページの制作における「表現・表記」の問題。私の感覚値になりますが、健康食品やサプリメント、コスメ関連を取扱う企業は、文章表現(訴求力とコンプライアンスのバランス)に対する意識が高く、そこが企業や商品の生命線であることを強く認識しているように思います。
他方、医療類似行為関連業、その周辺のボディケア関連業の場合は、まだまだ認識が甘く文章表現を蔑ろにしている事例が多いように感じています。ピンと来た方は、自社(やクライアント)の広告表現や説明文などに留意してください。
たとえネット業者などに任せたとしても、業者の法知識の欠乏から実際に問題が発生して責任を追求されることがないとも言い切れません。
法律に基づかない手技療法であっても、私たちが健康を維持するために必要なであることに変わりはありませんし、法整備に対する賛否はあるにせよ、現行の法律に対する良識を深めて準じることがそもそもの事業を健全かつ発展的に進める唯一の方法だと思います。
当社には、医業、歯科医師業、医療類似業、ボディケア業と、各属性のクライアント様がいらっしゃいますので、今後も引き続いてWebコンサルタントとして、あるいはライター、広告制作者として適切なご提案を差しあげられるよう努めてまいります。
9月1日、ついに「消費者庁」が発足──。今年5月に消費者庁設置関連法が設立し、発足に向けて機運が高まっていました。今回発足された消費者庁では、特定商取引法、景品表示法、日本農林規格(JAS)法、特定電子メール法、食品衛生法、割賦販売法など、一般消費者の生活に密接に関連する29の法律を所管することになります。
また、規制対象に変更はありませんが、そもそもの目的や刑罰などさまざまな変更点があるので、自社の事業に関連する法規については、かならず確認しておくべきでしょう。当然、Web広告業界も少なからず影響を受けるはずですので、私もすぐにベンチマークした次第です。
■消費者庁 http://www.caa.go.jp/
さて、政権交代のタイミングでの発足だったことから多くの話題を提供することになった消費者庁ですが、特に注目したいのは「景品表示法」の所管が公正取引委員会から消費者庁(内閣府内に置かれる)に移ったことです。私の場合、広告類を取り扱う仕事柄、景品表示法は避けて通れません。
では、今回の移管でどういった影響が予想されるのでしょうか。
まずピンときたのは、条文冒頭の「目的」の部分の記載に改正があったこと。以前コラムでも触れましたが、もともと景品表示法は独占禁止法の特例法として存在していました。
■景品表示法と強化傾向にある規制について
■「無法地帯を憂う」景表法とWebライティングの現在
つまり「公正な競争を阻害」するものかどうかが主な着眼点だったのです。ところが、今回の所管が移ったことで「一般消費者による選択を阻害」するものかどうかに着目して規制する旨に改正されました。他の条文でも「公正な競争を阻害する」という部分がすべて「一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害する」という文言に変更されています。
変更後の条文(第一条)
“不当景品類及び表示による顧客の誘因を防止 するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限 及び禁止について定めることにより、一般消費 者の利益を保護”
※改正後も規制の対象範囲は実質上変わらないとされる
※ 命令違反についても変更。2年以下(旧法では1年以下)の懲役又は300万円 以下の罰金(併科あり)。法人は3億円以下の罰金(旧法では罰金額は明記されておらず)
その他の変更点は以下より(改正景品表示法の新旧/PDF:65KB)
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/090901premiums_3.pdf
法律は解釈次第ともよく言われますが、所管の変更によって目的の捉え方が変わります。今後「一般消費者の利益」を損ねるような表示・表現かどうかに重きが置かれる状況に大きくシフトするでしょう。
インターネットへの法規制と相まって、従前と比較して、よりいっそう一般消費者の合理的な選択を目的とした調査・勧告・指導・監督がなされることは否定できません。「消費者の誤認の有無」「消費者の利益の阻害」という観点での注意をより深めていかなければなりませんね。
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・黒烏龍茶(サントリー株式会社)
・ヘルシアウォーター(花王株式会社)
・アミールS(カルピス株式会社)
・健茶王(カルピス株式会社)
・明治ブルガリアヨーグルト(明治乳業株式会社)
・ファイブミニ(大塚製薬株式会社)
・午後の紅茶 ストレートプラス(キリンビバレッジ株式会社
正解は、いわゆるトクホ(特定保健用食品)というカテゴリーに含まれる食品です。何らかの形でヘルスケアビジネスに従事している方ならピンと来たのではないでしょうか? 右肩上がりに拡大するトクホ市場は、2007年度の統計で6,798億円市場と推定され、日本健康・栄養食品協会が調査を開始した10年前に比べて5倍以上の伸びを見せています。※(トクホには平成21年6月3日現在、855品目が登録) ■トクホ(特定保健用食品)とは 健康増進法第26条第1項の許可又は同法第29条第1項の承認を受けて、食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品。 トクホ許可表現の例 (1)薬事法や健康増進法などの表示・広告規制の強化
さて突然ですが、上記に挙げた商品の共通点にお気づきでしょうか? 何となく健康に良さそうな飲料水かな? といったイメージを持たれるのではないでしょうか。
ある特定の生理的機能に影響を与える成分(関与成分と言う)を含んでおり、その効果が厚労省に認可された食品を特定保健用食品と言います。最大の特徴は、認められた健康効果(許可表現と言います)の表示が許可されていることです。通常、医薬品以外(医薬部外品を含む)では、薬事法上、効果効能表示が限定されていることから、トクホは一般食品と比べて広告表現上、優位に立つことができるというわけです。
とは言え、医薬品ではないので、病人に対する薬効表現は不可ですが、(病人になる可能性のある人に対する)将来の生活習慣病の発生リスクを防止するための表現などの訴求が可能になり、なんといっても厚労省のお墨付きであることがことから、消費者の人気を集めています。
・黒烏龍茶(サントリー株式会社)
本品は、脂肪の吸収を抑えるウーロン茶重合ポリフェノールの働きにより、食後の血中中性脂肪の上昇を抑えるので、脂肪の多い食事を摂りがちな方、血中中性脂肪が高めの方の食生活改善に役立ちます。
・ヘルシアウォーター(花王株式会社)
本品は茶カテキンを豊富に含んでおり、エネルギーとして脂肪を消費しやすくするので、体脂肪が気になる方に適しています。
・アミールS(カルピス株式会社)
本品は「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP)を含んでおり、血圧が高めの方に適した食品です。
・健茶王(カルピス株式会社)
本品は食物繊維(難消化性デキストリン)の働きにより、糖の吸収をおだやかにするので、食後の血糖値が気になる方の食生活の改善に役立ちます。
・明治ブルガリアヨ?グルト(明治乳業株式会社)
LB81乳酸菌の働きにより、腸内細菌のバランスを整えて、おなかの調子を良好に保ちます。
・ファイブミニ(大塚製薬株式会社)
ファイブミニは、食生活で不足しがちな食物繊維を手軽にとり、おなかの調子を整える食物繊維飲料です。
・午後の紅茶 ストレートプラス(キリンビバレッジ株式会社)
本品は、難消化性デキストリン(食物繊維)の働きにより、糖の吸収をおだやかにするので、食後の血糖値が気になる方の食生活の改善に役立ちます。
まとめますと、トクホ市場拡大の背景には、大きく以下の二点があります。
(2)メタボリックシンドロームを始め生活習慣病のリスクが一般に浸透した
トクホで謳える健康効果(整腸、コレステロール、血圧、骨、ミネラル、歯、血糖値、中性脂肪・体脂肪)と現代人の生活習慣の悪化が相まって、商品ニーズは拡大する一方で、同時に薬事法や健康増進法の規制強化が推進され、厚労省お墨付きの「許可表示内容」を訴求することで「高い広告効果=売上げアップ」を実現していると言えます。
確かに今、成功する確率の高いビジネスと言えそうなトクホではありますが、商品の特性や企業規模を熟慮しないとならないでしょう。闇雲にトクホ申請をすればいいのかと言えば、そう簡単ではありません。
第一に難しいのが、トクホ取得のためには莫大な費用がかかるということ。あらゆる臨床実験を経て科学的な根拠データを提出し、行政から適性と認められる必要があります。その費用総額は1億円をゆうに超えると言われ大きなリスクが伴います。
二点目として、広告プロモーションを前提とした展開を考えないと意味がないということです。密かにトクホ取得して、お得意さんを相手にするようなビジネスには得策とは言えません。広告プロモーションを大々的に展開することではじめてメリットを得られるビジネスなのです。商品単価を踏まえ、どの程度の広告費を費やせば元手を回収できるのか、綿密に戦略を練ったうえで取得に踏み切らないと成功は見えてこないでしょう。
ヘルスケアビジネスにおいて、トクホは新規顧客獲得、市場拡大のカギだと言えます。今後、Webを活用してマーケットを拡げてゆくためには、Web戦略・Webマーケティングといった部分は大きな意味を持つでしょう。私たちとしてもこうしたトレンドを見守りつつ、Web戦略と健全な広告表現をもってクライアントビジネスの一助になればと考えています。
先般のコラム「2009年6月──、改正薬事法施行|一般医薬品のインターネット販売規制強化へ」でもお伝えしていました、2009年6月施行の改正薬事法に対する省令案「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」が、問題を残したまま明後日(2009年6月1日)からいよいよスタートと相成りました。
厚生労働省は、ネット業者や世論の反対意見を考慮し、今後2年間の経過措置として、薬局がない離島居住者や継続使用している薬に限ってネット販売を認める妥協案を提示。この妥協条件の曖昧さに対してさらに突っ込みが入る形となっていました。
改正薬事法施行ギリギリの5月22日に検討会にて議論したものの、結局意見はまとまらなかったもよう。見切り発車を決めた厚労省に対して、「ケンコーコム」(東京都港区)と「ウェルネット」(横浜市)が早速薬事法施行規則の取り消しなどを求めて東京地裁に提訴したという話題もあり、完全に混乱は避けられない状況です。
提訴の理由は、従来より市販薬のネット販売は合法であり、禁止する合理的理由もなまま見切り発車するのは、職業選択の自由を侵害するとの考えから。混乱必至の状況です。個人的な意見になりますが、確かに今回の省令案による規制で得をする人はほぼいないのでは無いかと考えます。ジェネリック医薬品の拡販を狙う厚労省も含めて。
インターネットは、創成期より信頼性・信憑性の低さと、他のメディアを遥かにしのぐ利便性について語られ続けてきました。それは成長期にある今でも依然として指摘され続けている部分です。今回の改正薬事法に関する一連の騒動においても、安全性(信頼性)に対する疑問が投げかけられ、逆に利便性を損なう弊害についても危惧されています。
まさにWeb広告に関わる私たちを取り巻く状況を象徴的に表しているといえるのではないでしょうか? ネット社会にどっぷりと浸かっていると「顔が見えないこと」に対する不安意識は薄れがちですが、Web広告における信頼性や信憑性の訴求についての重要性を改めて痛感した次第です。
前置きが長くなりました。さて、今回の騒動の問題は諸々ありますが、すべての利害関係者が揃って信頼性を損なうような主張を繰り返しているように感じたのは私だけでしょうか?
厚労省や薬局・薬店、コンビニ、家電販売店、スーパー、薬剤師、ネット販売業者、伝承薬の販売業者、医療関係従事者など、自らの利益に有利な主張を繰り返している状況に感じられ、本当に困っている人たちが蔑ろになっていないか、二の次にされていないか、議論の真意に疑問を抱いてしまいました。
医薬品のネット販売事業は年間で300億円を超えていることがそう思わせたのでしょうか。薬剤師の雇用問題、人材過多がそう思わせたのでしょうか。ジェネリック医薬品の普及不振がそう思わせたのでしょうか。
いずれにせよ賽は投げられました。私たちができることは、法令への対応とユーザーの利便性のギャップを可能な限り埋め合わせ、バランスを図りながら訴求することです。そして確かに横たわるネット通販の盲点の改善に努め安全性と利便性が両立できるよう真摯に取り組むことが大切だと思います。
クライアントの目先の利益ではなく、将来の趨勢をしっかりと意識しながら最善のご提案をすることは、Webコンサルタントとしてのポリシーです。
以下のページにもポリシーを記載しています。
信頼は企業の命です|法的な観点から商品の強みを表現
※近日リニューアル予定
厚生労働省は、2月6日、今年6月1日から施行される改正薬事法の関係省令を公布。改正内容の概要は、以前コラムで触れた通り(昨年9月の省令案)で、さまざまな波紋呼びながらも、事実上“変更無し”で完全施行へ向かうことになる。
さて、さまざまな思惑が入り混じる改正薬事法問題ですが、昨年9月の省令案の公表以降、楽天やケンコーコムなどを中心にネット販売会社が大規模な署名活動を展開し、楽天のネット署名ページでは、2月16日現在で約50万件もの大量の署名を集めて話題となりました。
また省令公布日となった6日、厚生労働省医薬食品局総務課は、以前より募集していたパブリックコメントの結果を発表。97%が「規制強化反対」の意見を寄せ、前述のネット販売会社各社は、「自ら募集したパブリックコメントを無視して省令を公布した」と怒り心頭の状態です。
こうした反発の動きを受けて厚生労働省は、2月中にも大臣直属の検討会を設置、今月第一回の検討が催される予定としています。私も時間を作って参加できればと思います。また追って、コラムで報告します。
■「リアル店舗」vs「ネット店舗」の営利的な争い
今回の改正薬事法問題の構図は、「リアル店舗」vs「ネット店舗」。双方の営利的な争いが中心であり、それに対して、今までスタンスと明確にしないままグレーゾーンを容認し続けてきた厚生労働省が割って入った形なのです。通知による応急措置では、もはや対処しきれなくなったということです。
そして、リアル店舗、ネット店舗問わず、副作用の問題や医薬品の分類の問題、薬の乱用による自殺者の問題など、厚労省はその責任を問われ続けている現状などから、よりリスクの低い「リアル店舗」に優位な形の結論に達しました。ある意味では自然な流れだと言えるでしょう。
私たちのようなWebコンサルタントやネット広告を扱う立場の人間としては、こうした動きに対して適切な対処法を考え、スタンスを明確にしなければなりません。むしろ明確な線が引かれることで、具体的な方針や対処策などを明示しやすくなるといった、プラスの部分もあるのではないかと思います。
医薬品を取扱うネット店舗系の企業様、またこうした問題に直面している、今後直面する可能性のある企業様と手を取り合ってピンチをチャンスに変えるためのご支援が出来ればと思います。
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2008年も残りわずか。良い1年を過ごせたでしょうか? あるいは振り返りたくもない散々な1年だったでしょうか? 人それぞれ、あれこれと想いを巡らせながら新年を迎えることと思いますが、来る年がそろって素敵な1年になることを願ってやみません。
さて私からの本年最後のコラムですが、年末に動きのあった改正薬事法の話題で締めくくりたいと思います。ご存知の方も多いと思いますが、すでに改正薬事法では、一般医薬品に含まれる成分が持つリスクごとに「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」に分類することで決定済み。第二・第三類については、薬局・薬店だけでなく、条件つきでコンビニでも販売可能とするなど規制緩和の方針を発表しています。
その一方で、インターネットを含む通信販売に対し、医薬品成分のリスクが低い第三類(うがい薬など)のみ販売可能とする規制強化の方針を打ち出し、省令によって詳細を決定する意向となっていましたが、ここに来て厚労省はこの方針を変更することなく省令公布を決定したとのこと。
※一般用医薬品の分類
|
医薬品の分類
|
概要
|
|---|---|
| 第一類医薬品 |
一般用医薬品としての使用経験が少ないなど、安全性上、特に注意を要する成分を含むもの。新規の医薬品、スイッチOTCやダイレクトOTCが該当。一部の発毛剤(リアップ)、H2ブロッカー胃腸薬など。
|
| 第二類医薬品 |
まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの。多くの一般用医薬品(63%)がこの分類。風邪薬や胃腸薬・便秘薬・鎮痛剤など。注意事項の簡明な説明が求められる(努力義務)。
|
| 第三類医薬品 |
日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがある成分を含むもの。購入者から直接希望がない限りは、商品説明に際して法的制限を受けない。インターネットを含む通信販売が可能となる。うがい薬など。
|
|
※富士経済リサーチデータより引用
|
|
ところで皆さんは薬をどこでお求めでしょうか? 一般医薬品であれば最寄の薬局・薬店(ドラッグストア)で購入するケースが多いのではないでしょうか。私の場合は、週に1回程度、薬局にて常備薬やサプリメントなどを購入しています。帰宅時間が遅いこともあって、コンビニエンスストアで薬が買えたら便利なのになぁ、と思うこともしばしばあり、最近ではインターネットで購入することが増えてきました。
2009年6月施行予定の改正薬事法では、条件次第(薬剤師・登録販売者の設置など)でコンビニでも医薬品が買えるようになります。この規制緩和に対して多くの消費者は歓迎ムードだとされ、深夜や早朝に急な体調不良が発生しても、すぐに薬を調達可能になるなど、以前では考えられなかった「便利さ」を手に入れることができるようになります。
ところが厚生労働省は、改正薬事法の細部を詰めるにあたり、インターネットを含む通信販売に対して規制強化を実施する方針(省令案による)を打ち出しました。OKだったものがNGへ。コンビニでは購入可能でもインターネットでは不可能になるのです。規制強化の対象となるのは非対面式での販売で、「インターネット」「郵便」「カタログ」「電話」などの通信販売が対象となり、通信販売では「消費者に安全・安心を提供できない」、「対面販売でない以上必要な情報を提供できない」というのが厚生労働省の見解なのです。
※一般用医薬品の分類ごとの販売規制
|
医薬品の分類
|
市場規模
|
コンビニなどでの販売
|
インターネット・カタログなどの通信販売
|
薬局・薬店
|
|---|---|---|---|---|
| 第一類医薬品 |
4%
|
×
|
×
|
○
|
| 第二類医薬品 |
63%
|
○
|
×
|
○
|
| 第三類医薬品 |
33%
|
○
|
○
|
○
|
|
※それぞれ薬剤師・登録販売者がいる場合 |
||||
これに対して、政府の規制改革会議(議長=草刈隆郎・日本郵船会長)や楽天、ケンコーコム、ヤフーなどのインターネット販売事業者は、対面販売義務が薬事法に明記されていないことや、以下のような理由をもって猛反発しています。
- # 「消費者の利便性が損なわれる(67%の医薬品が購入不可)」
# 「対面販売では購入しにくい薬がある」
# 「自由な時間に気楽に購入できなくなる」
# 「無理やり勧められることなく購入する機会が失われる」
# 「通信販売の方が配合成分などを比較検討できる」
※楽天によるネット署名
これらはもっともな意見だと思いますし、改正法の施行により消費者の利便性が下がってしまうなど、法律本来のあり方を考えると疑問が残るのも事実でしょう。また薬事法では対面販売について触れておらず、明記されているのは省令の中だけです。
しかしどうでしょうか? 個人的な意見にはなりますが、インターネットを含む通信販売に対する信頼性はこの程度だということですし、これまでのインターネット上でのモラルなどを考えると行政の判断もやむなしと考えられなくもありません。
薬事法を管轄する厚生労働省からすれば、薬と健康食品(サプリメントなど)の違いをはっきりさせ、消費者が誤解せず安心して薬を購入できるようにすることが大前提としてあるはずです。多くのインターネット事業者はこれを遵守してこなかったのです。猛反発している当該販売事業者も然り。そのツケを喰らった形だとも考えられます。
通信販売(非対面販売)により安心・安全が確保可能であっても、これらを保証する仕組みはインターネットには存在せず、薬事法遵守への積極的な取り組みも見られない。
改正薬事法の公布から3年以内に施行──。2009年6月の改正法施行は避けられません。インターネット販売事業者は、これを見据えて対策を練らなければならないでしょう。これを機にインターネットにおけるコンプライアンスに対する取り組みを推進し、「利便性」と「安全・安心」を消費者が両得できるような仕組みを作ってゆく必要がありそうです。
(出典:引用 昭和59年3月22日、厚生省医務局・医事第21号)
薬事法および景品表示法が大きな壁となり、自社の商品を消費者に訴求できない……。こういった状況は美容関連サービスや健康食品を取扱う企業にとって悩ましい問題として横たわっています。こうした状況が年々深刻化しているということは、本コラムでもお伝えしてきました。
◆Webサイトのデトックス効果標榜に排除命令
http://web-consultants.jp/blog/matsuoka/2008/06/web-3.html
◆景品表示法と強化傾向にある規制について
http://web-consultants.jp/blog/matsuoka/2008/03/post-5.html
◆「無法地帯を憂う」景表法とWebライティングの現在
http://web-consultants.jp/blog/matsuoka/2008/01/web-1.html
今回は、とあるクライアントから頂いた
「薬事法にまつわる疑問」についてお話したいと思います。
サプリメントを取扱うクライアントに対して、文章コンテンツの制作において薬事法や景表法、健康増進法などに抵触する表現は避けなければならないという旨をお伝えしたところ、お叱りに似た以下のようなご意見を頂きました。
「●●という雑誌ではダイエット効果を謳っているじゃないか」
「Yahoo!内のコンテンツにも薬事表現があるじゃないか」
確かにその通りです。
さまざまな新聞・ニュース、雑誌媒体では
薬効表現をいたるページで確認することができます。
例えば、
「骨盤ダイエットの突撃レポート」
「コラーゲンでしわ・たるみを解消」
「大豆イソフラボンでホルモンバランス対策」
などなど……。
しかし現行法では、これらの表現は可能なのです。
「記事」である以上は。
薬事法の66条、67条、68条で規制されているのは、
あくまで“広告”なのです。
(承認前の医薬品等の広告の禁止)
第68条 何人も、第14条第1項又は第23条の2第1項に規定する医薬品又は医療機器であつて、まだ第14条第1項若しくは第19条の2第1項の規定による承認又は第23条の2第1項の規定による認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。 (条文より抜粋)
クライアントが指摘されたのは、
あくまで雑誌記事やニュース記事です。
Yahoo!内のコンテンツも確認しましたが、
特定の商品をPRする広告ではなく、
オリジナルの記事コンテンツでした。
これらは言論の自由として守られており、
薬事法や景表法に抵触しません。
同様のことがブログ記事などにも言えます。
またWebサイトなどの場合は、「リンクという概念」の扱いが難しく、ページ内では記事風に記載していても商品ページにリンクしていたり、ナビゲーション部分で誘導していたりすると「薬事法的にNG」という判断になってしまいます。消費者を誘導するような箇所がある場合や、サイト単位でみて商用性があり、薬効を謳っている場合などは、いずれもNGになるリスクを抱えているのです。
・記事と広告の違い
・リンクという考え方
・消費者・ユーザーからみた視点
クライアントには、これらをご説明してご納得いただきました。
媒体によって薬効表現や注意すべき、理解すべきポイントは異なる、という認識は非常に重要です。また薬事法には正解がなく、グレーゾーンが広いということを認識した上で正しい広告表現をする必要があるでしょう。
以前より信憑性(しんぴょうせい)が低いと言われ続けているインターネット上の情報。対してインターネット広告への投資額増とともに法規制が急速度で強まりつつあり、さらに情報の質・広告の質(信憑性)を判断する利用者のリテラシーも高まってきたという現状があります。
情報の「鮮度」や「正確性」が問われる時代になったのです。
インターネットは、法人・個人を問わず自由に情報発信できる分、大きなリスクを孕(はら)んでおり、記事を無断で盗用し公表すること、盗用記事を発見して告発すること、いずれも至極容易なことです。
“告発ツール”としての威力も絶大。
インターネットを利用する以上、文章や画像といった「知的財産」に対する認識を強めてゆかない限り、常にリスクと向き合うことになります。それは「盗用される側」、逆に知らず知らずのうちに「盗用してしまう側」いずれにしても、同じことが言えるのではないでしょうか。
その“告発ツール”としての威力を発揮した例としては、
『ワールドサッカーマガジン』のテクニカル・アドバイザーを務めてきた
以下の編集者兼プロのスポーツライターに対する記事盗用疑惑が
記憶に新しいところです。
衛星放送のサッカー番組で人気の解説者に、衝撃の記事盗用疑惑が持ち上がっている。問題となったのは、2008年6月30日にOCNスポーツで掲載された「粕谷秀樹が語る、スペインの勝因」というコラム記事。その内容がスペインで活動するサッカーライター・小澤一郎氏が自身のブログに投稿した記事と重複しており、小澤氏のブログ読者が発見して指摘。事態が発覚したというものだ。
疑惑の真相は不明ですが、プロのスポーツライターに対する疑惑ということで、世間にも大きく取り上げられました。こうなるとライター評もさることながら媒体への信頼も揺らぎかねない由々しき事態です。
当社フリーセルは、プロのWebライターを抱える企業です。
当初は中小企業向けのWebサイト構築にあたって、
「原稿制作を一手に引き受けてくれる」
という部分に対して特にご好評を得ていたのですが、
ここ数年は「SEO」を筆頭に「広告コンテンツとしてのクオリティ」
「企業のコンプライアンス」という部分へのご期待を多く頂いております。
今後、企業のプロモーションツールとしてのWeb広告は、
かつて紙メディアにおける広告がそうだったように
「ブランド価値の向上」に焦点を合わせてゆくようになるでしょう。
鮮度、正確性、オリジナリティ、法令遵守、
自社分析・競合分析・顧客分析を踏まえたWebマーケティング──
そしてビジネスパートナーとして、
制作者としての最低限のWebリテラシーとマナー。
昨今のインターネット記事盗用問題を受けて、
改めてプロのライターが認識しておくべき部分だと感じています。
“1億総ライター時代”と言われる今だからこそ、
プロとしての仕事をする。
それが私たちの使命です。
■法令遵守を踏まえたライティングサービス
http://www.web-consultants.jp/cs/write02.html
■コンテンツの専門性・正確性を提供する、校正・校閲サービス
http://www.web-consultants.jp/cs/write03.html
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昨今、Web広告への法的規制が強化されつつあることは度々ご紹介してきました。その中でも、当社のクライアントにも比較的関わり深い分野であるのが「デトックス」。先日そのデトックス効果を標榜したとして、公正取引委員会より排除命令が下されました。今回はこの事例を取り上げてみたいと思います。ちなみに「デトックス」という表現は「解毒」を意味することからNGワードに指定されています。
概要は以下の通り
デトックスによる痩身効果を標ぼうする
商品の販売業者2社に対する排除命令について平成20年4月1日
公正取引委員会公正取引委員会は,株式会社ウィズダムコーポレーション及び株式会社ビューティーサイエンス研究所の2社(以下「2社」という。)に対し調査を行ってきたところ,2社が販売するデトックス(注)による痩身効果を標ぼうする商品に係る表示が,景品表示法第4条第2項の規定により,同条第1項第1号(優良誤認)に該当する表示とみなされ,同号の規定に違反する事実が認められたので,本日,同法第6条第1項の規定に基づき,2社に対して,排除命令(別添1及び2排除命令書参照)を行った。
厚生労働省報道資料より
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/08.april/080401.html
私は公正取引委員会や厚生労働省などのプレスに頻繁に目を通しておりますが、Web広告におけるデトックス効果に対して排除命令が下されたケースは、今回初めて目にしました。しかしよく考えてみると、デトックス効果を謳う広告の多くはダイエットや痩身を目的とした人をターゲットとしており、以前より厳しい視線が注がれていたのが実状でした。こうした薬事に関わる部分は、専門的な見地から表現しなければならず、おのずと専門のライターや法務担当者がサイト制作に関わる必要が出てくるのです。
当社でも「ダイエット食品」を筆頭に「エステサロン」「整体マッサージ」など、数多くのダイエット関連のWebサイトを手掛けていることから、専門のライティング部門を通して細心の注意を払いながら制作にあたっている次第です。
今回、排除命令が下された上記2社のうち1社のWebサイトには以下のような表現がありました。
【痩身効果の仕組み】
- 「体内の有害な老廃物を廃出し痩せやすい体質をつくる」
- 「有機ゲルマニウムの効果」
- 「体内の毒素や老廃物を48時間以内に体外へ排出させる」
- 「体脂肪を減少させる」
- 「-5kg 成功者続出!」
- 「腸内の汚染物質を排出」
- 「痩身体質に改善するプロ推奨の5STEPプログラム」
上記は景品表示法の優良誤認として広告表現が指摘された例となります。加えて、薬事法では体内変化を標榜することはできませんので、以下のような表現もすべて違法となります。
「老廃物を廃出」
「体内の毒素」
「体脂肪を減少させる」
「痩身体質に改善」
「腸内の汚染物質を排出」
「解毒効果の高い」
「老廃物や汚染物質を体外に排出」
「内臓脂肪を削ぎ落とし」
また「-5kg成功者続出!」といった表現では、合理的な根拠資料の提出を求められます。さらには以下のような調査データなどについても合理的な根拠を示すエビデンスを15日以内に提出しなければなりません。Webサイトでも多く見られる「体験談」「お客様の声」などにおいても同様のことが言えます。
【痩身効果に係る利用者の調査結果】
・「1位 お通じが良くなった」 272人
・「2位 2週間以内に体重が減った」 258人
【利用者の体験談】
・当該商品を煎じて飲用し,効果を実感したと称する2名の体験談
信頼は企業の命です
http://web-consultants.jp/cs/write02.html
上記コンテンツのコピーにある通り、広告法規を甘く見ると一発で企業の存続(命)に関わる事態に追い込まれるケースも考えられます。特にWebサイトの場合、今後規制が強まる傾向にあり、コンテンツ制作はますますシビアになると予想されます。薬事などに関連する商品を取り扱う業者様は、今一度自社のWebサイトを見直してみてください。
景品表示法については、先日のコラム「無法地帯を憂う」景表法とWebライティングの現在の中でも触れましたが 、昨今の規制強化や適正広告に対する理解の浸透といった流れもあって、やや強行とも思える措置が採られているようです。この措置とは「排除命令」という法的な行政処分のことで、「お詫びと訂正」広告を一般紙などに掲載するよう命じられます。
※命令に従わない場合は、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科されます。違反を行った場合の詳細
この「不当景品類及び不当表示防止法」、いわゆる景表法については、長い間軽視されてきた部分があるように思えます。特にインターネット広告などでは無数の誇大表現が踊り、半ば当たり前のように謳われてきました。消費者への訴求、競合優位の観点において、まるで真善美であるかのように。
しかし近年、いやここ半年においては急激に状況が変化。これは景表法の適正理解が浸透しはじめたことや、インターネット広告のシェア拡大(広告費)なども大きく影響しているのでしょう。
排除命令の件数も今年に入って、すでに20件を超えています。これは一昨年前(1年間)の排除件数を既に上回っており、競合他社に告発されるというケースも目立ってきているようです。
またこの法律は、薬事法とちがって対象業種が広いという点にも注意が必要です。以下、平成20年2月6日に排除命令が下った事例を紹介しておきます。
カビの防止等を標ぼうする商品の製造販売業者
7社に対する排除命令 について
平成20年2月6日
公正取引委員会公正取引委員会は,納豆菌同属菌(注)を利用した浴室等におけるカ ビの防止等を標ぼうする商品(以下「本件対象商品」という。)の製 造販売業者7社(以下「7社」という。)に対し調査を行ってきたと ころ,7社が販売する浴室等を清掃する際にカビを落としやすくする 又は浴室等におけるカビの付着を防止する効果を標ぼうする本件対象 商品に係る表示が,景品表示法第4条第2項の規定により,同条第1項第1号(優良誤認)に該当する表示とみなされ,同号の規定に違反する事実が認められたので,本日,同法第6条第1項の規定に基づき,7社に対して,排除命令(別添1ないし7排除命令書参照)を行った。(注)納豆を製造するために用いられる納豆菌と同属に分類される微生物であり,学術上は「バチルス属菌」等と称されている。
公正取引委員会 景品表示法違反事件関係資料より
上記は「カビ抑制剤」「カビ防止剤」を販売する業者7社に対する排除命令です。ここで重要になるのは、実際の効果を合理的な根拠をもって証明できるか否かという点。実際の効果の有無ではないのです。公正取引委員会より、合理的な根拠を示す資料の提出を求められた際、15日以内に資料を提出・承認されなければなりません。
つまり販売事業者が広告で効果効能を表現する場合の選択肢は2つ。
◎優良又は有利であると消費者に誤認させる不当表示を避ける
◎第三者機関などによる合理的根拠資料を事前に用意しておく
どちらが賢い選択なのかは販売業者によると思いますし、私がアレコレ言うものでもないと思いますが、前者であればそれなりの広告表現・広告法規に対する理解が必要でしょう。後者であれば商品の品質をしっかりと確立するなど、本来的な商品開発に注力してゆく必要があると思います。いずれにせよ、法を犯して排除命令が下るとなると、それこそ企業にとっての死刑宣告となりかねません。
平成20年、貴社のインターネット広告(Webサイト)における表現を今一度見直してみる良い時期だと思います。弊社のコンサルティングサービスをご活用いただくのもひとつの選択肢ですし、自社内で法務関連の部門を強化するのも一手かと思います。より真剣に、そしてより慎重に広告表現と向き合ってゆかないとなりません。決して他人事ではないのです。
「自社商品を健全なカタチで販売する」という、
商品販売の原点をどうか忘れないでください。
【業種や商品ごとに関係する法律を整理するなどの工夫が必要】
前回、前々回のコラムでは、「広告倫理を守ることが企業の信頼へとつながり、長期的なブランド価値の創出を促す」というアウトライン的な説明をしました。しかし、それを受けて「じゃあ、法に遵守したWebサイト(広告)づくりを」などと簡単に実行できるかと言えばそう上手くゆくものではありません。なぜなら直接的に広告を規制する法律(景品表示法など)だけでなく、広告を規制対象の一部としてのみ扱う法律が多いため、業種によって関わっていたり関わっていなかったり、体系化しにくい複雑なものとなっているからです。
同時に各法律のグレーゾーンは広く、厳密に突き詰めると互いに矛盾を生じている場合さえあります。従って、業種や商品ごとに関係する法律を整理するなどの工夫が必要になるのです。これはサイト制作、特にWebライティングの分野においてもっとも頭を悩ませる問題だと言えます。
【法的な観点から商品の強みを表現するために】
上記コンテンツでは、膨大な法規制の中でもとりわけWebライティングに関わり深い法律(薬事法・景表法・著作権法)について紹介しています。
前述の通り、実際に留意すべき法律は多岐に渡るため、業種ごとの商習慣にあわせたより細かい法律のチェックを行いながら「ライティングおよび校正作業」に取り組む必要が出てきます。「行政法・民事法・刑事法・社会法・産業法・環境法・知的財産権」といった大枠となる法規制はもとより、各業界の商習慣を盛り込んだ実用性ベースの自主規制と公正競争規約を理解した上で「表現上の責任」と「表現の自由」のバランスを取る必要が生じるわけです。
例えば、社会法における「食品衛生法」「栄養士法」などは食品業界に関するサイト制作時には避けて通れない法律ですし、「医師法」「歯科医師法」「美容師法」「クリーニング業法」などは業種特化型の法律として特に注意が必要でしょう。景表法の中には「不動産表示に関する公正競争規約」といった特定の分野に関する細かい決まりごともあります。また、社会法の柱とも言える「消費者基本法(旧消費者保護基本法)」や「特定商取引法(特商法)」「家庭用品品質表示法(品質表示法)」は、消費者の安全性確保という点でとりわけ広告全般に関わり深い法律だと言えます。
弊社ではこれらの作業に膨大な労力を割いており、業務効率上の課題となってはいますが、「クライアント企業(ブランド)の信頼を構築する作業」であるという信念のもと、細心の注意を払いながら時間をかけてコンテンツ制作に取り組んでいます。そしてその末にある、広告本来の「商品を売る」という目的を成し遂げる──。弊社ライター陣はこれを唯一の目標として掲げて制作に充っています。それではまた次回。
公取委、2社に排除命令 「大豆イソフラボン」誇大広告
公正取引委員会は、大機(静岡県富士市)及びエープライム(千葉市)の2社が販売する大豆イソフラボン含有食品の表示について、景表法第4条第1項第1号(優良誤認)の規定に違反するとして14日に排除命令を行った。公取委によると、大機社は商品ラベルおよび自社ホームページに「カプセル3粒あたり大豆イソフラボン90mg含有」との表示に対して実際の含有量は約18mg、 一方のエースプライム社は商品ラベル、自社ホームページに「1錠あたり25mg含有」との表示に対して実際の含有量は約0.025mgにすぎなかった。
ヘルスビジネスマガジン社 速報記事より
上記の排除命令は、いわゆる「景表法」の規定違反によって下されたものです。この「景表法」は、正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」と言い、不当な「景品」および不当な「表示」について規定しています。
シンプルに言えば「不当な景品により消費者を釣ったり、虚偽の広告を打ったりしてはならない」という取り決めです。高度化・熾烈化する販促活動の末に消費者が犠牲になることを防止・抑止するという、極めて公正な法律らしい法律だと言えるのではないでしょうか。
しかしながら、インターネットというメディアにおける不当表示の現状を見ると、無法地帯に等しく「これでは良くなるものも良くならない」と憂うばかりだったりします……。今後どのように取り締まってゆくのか、行政およびインターネット広告業界の大きすぎる課題だと思います。
◆平成17年の景表法における排除命令は28件
平成17年だけでも大手企業を含む28件の排除命令が下され、計画的犯行から情報の正誤確認の不備、法律に対する一知半解といった原因により商品や企業のイメージダウンに直結している。「景表法」は、とりわけ広告制作(Webサイト制作)と密なる関係を持つ法律であり、品格あるコンテンツ制作、情報設計、Webライティングなどにおいて避けて通れないものである。
◆平成15年の改正景表法について
平成15年より改正景表法が施行された。この改正法により、公正取引委員会が広告主(業者)に対して「不当表示ではないこと」の立証を要求できるようになり、広告主に対して大きな衝撃をもたらすことに。その改正景表法のガイドライン中には「15日以内にエビデンスを提出しなければならない」「体験談は原則として合理的な根拠として認めない」といった文節が含まれ、法規制の中で訴求力の高い文章作成が求められる時代となった。
◆独占禁止法と景表法
この景表法の理解を深めるために少し掘り下げてみると、そこにはひとつの巨大な法律が存在する。「私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律」いわゆる「独占禁止法」である。企業活動において切っても切れない産業法である「独占禁止法」と「景表法」の関係をみればその意義を容易に理解できるはず。「独占禁止法」は、公正な自由競争を阻害する私的独占、不当な取引制限(カルテル)、不公正な取引方法を防止及び禁止することで消費者や企業といった、国民全体の利益を確保することを目的とするもの。
しかし消費者保護という立場をとってはいるものの、手続きが煩雑で規制に即効性がないのだ。消費者にとってみれば「独占禁止法」は間接的な法律だと言わざるを得ないのが実情である。そこで、簡単な手続きにより排除措置を行うことができ、かつ刑罰だけでなく指導的役割を持つ「景表法」が誕生することとなった。「景表法」は「独立禁止法」の特別法・補完法として位置づけられ、両法ともに公正取引委員会の所轄となっている。
景表法Q&A
広告制作者側の一方的な視点で書きなぐってしまいましたが、インターネットを利用した商品選別が一般的となった現在、同時に改正景表法に関する一般認識も強まってゆくはずです。
今後、中小ベンチャー企業が発展してゆく上で求められるもの──、それは“信頼度を重視した”インターネット広告戦略、そして広告法規に精通した制作パートナーの存在だと確信しています。弊社では景表法の意義を踏まえたサービスを展開しておりますので、ご興味があれば是非ご相談いただければと思います。
薬事法・景表法・著作権法コンサルティング
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【Webサイトは広告である】
「Webサイトは広告である」。正確に言うと広告ではなく「記事」であるものも多く含まれはしますが、マーケティング活動の一環として扱うサイトは、ほぼ広告にあたると言って差し支えないでしょう。比較的容易に制作・掲載できるWeb広告は多くの企業が利用しています。見方を変えると、広告に関する知識を持たない多くの「素人」が広告を制作・掲載していることとなり、非常に危険なことです。事実、各種法令に触れた摘発事例は後を絶ちません。
【複雑な広告規制】
Webを含めた「広告法規」は、他のマーケティング法規と比べ複雑かつ曖昧で体系化が難しいため、掲載主には専門的かつ幅広い知識が要求されます。その理由は、大きくわけて2つあります。
- 倫理的な問題や自主規制がベースとなっていること
- あらゆる規制のほんの一部分であること
しかし、複雑だから、曖昧だからといって法に反した広告を掲載して良いのでしょうか?どんな状況であろうとも広告は合法的であるべきです。当社では、社会的に受け入れられる「公正競争規約に準じたサイト制作」を心掛け、依頼主である企業様の広告活動が問題なく社会に受け入れられるべく努力を重ねています。
適正なWeb広告を制作することで
以下のメリットをもたらすでしょう
【広告とブランド価値】
信頼度を重視したマーケティング活動による「ブランド価値の創出」および「経済的価値の確立」の実現。かつての短期的なマーケティング手法から逸脱することで、本当の意味でのブランド価値が創出できるようになるのです。ブランドが「資産的な価値」を生み出すという考え方はもはや常識となっており、そこに「法令を遵守した広告」が不可欠であることは言うまでもないでしょう。広告倫理を守ることが企業の信頼へとつながり、長期的なブランド価値の創出を促すのです。企業が広告活動における権利を獲得するためには、しかるべき義務を遂行しなければならず、それを法律が保証していると理解しておきましょう。
その各種法律については、またの機会に考えていきたいと思います。
それでは。
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