一斉配信のメールマーケティングで確認すべき指標

投稿者:コンテンツ編集課

2017/02/24 21:44

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一斉メール

メール配信におけるマーケティング上の役割は一斉配信メールから個別のユーザーに向けたメールに移行しつつありますが、それでもセグメント分けを行った一定数のユーザーに対してメールを配信するという機会はまだまだあります。今回はそんな特定のリストに対してメール配信を行うときにチェックすべき必要な指標をメールの配信フローに合わせてまとめてみました。

1・配信成功率(バウンス率)

まず把握をしたいのが、配信を行ったリストのうちどれだけのリストが有効なアカウントであったかを把握する、配信成功率です。メール配信を行う対象となっているリストは、全て有効なリストであるとは限りません。さまざまな理由でメールが届かなくなっていることがありますでの、どれだけのメールを届けることができたのかを配信成功率で確認しましょう。

2・メール開封率

次に確認をしたい指標は、メール開封率になります。配信されたメールがどれだけのユーザーの目に留まったのか、メールに対するユーザーのアクションの一番初めのところを測定する数値になります。開封率の計算方法は下記のように計算します。

開封率=(開封された数÷配信成功数)×100(%)

開封率の指標を見るときの注意点

メールの開封率を計測する方法の多くはHTMLファイル内に、見えない計測用の画像を入れて、画像ファイルのダウンロードを計測することにより、メールが開封されたかどうかを計測しています。

そのため、メール開封率はHTML形式にて送ったメールでのみ計測できる数値になります。現在はメールをHTML形式で送ることは一般的になってきましたが、日本ではまだまだHTMLメールを懸念しテキスト形式でのメール配信を行う企業も多く見られます。そのような場合ではメールの開封率を計測することが出来ません。さらに、たとえHTMLメールであってもメーラーによってはセキュリティの観点からHTMLメールの画像読み込みを事前に受け付けない設定となっていることもあり、そのような場合でもメールの開封をカウントすることが出来ません。

また、最近はスマートフォンをはじめモバイル端末でメールを受け取ることも多くなってきています。従来のパソコンでのメール開封時は、メールの開封=マウスでのクリックと、メールの開封動作にユーザーの意思が加わっているケースが多くありました。しかしモバイル端末でメールを受け取った場合、メール開封をタップだけでなく、スワイプにより行うケースも見られます。そのためユーザーの意識しない上でのメールの開封、というケースが増えているのが現状となります。

このような事情があるため、メールが開封された数=メールが読まれた数、メールに興味を持ってくれた数、と捉えるのは危険です。メールの開封率はあくまで「ユーザーがメールに対して何からアクションを行った」という参考数値程度で判断するのがよいでしょう。

3.クリック率(CTR)

クリック率

開封率の指標の次に確認をしたいのが、メールを受け取ったユーザーがメール内のリンクをクリックしたかを計測するクリック率の指標です。クリック率については、下記のように計算します。

クリック率=(クリックされた数÷配信成功数)×100(%)

こちらの指標では「配信成功数」を分母として、有効リストの数に対してどれだけの反応があったかを、数値として判断します。メールの配信に対してどれだけのユーザーからの反応があったかを確認し、メール配信の有効性を判断する上での指標となります。クリックアクションについては、リンク先を別のアドレスに置き換え、そのアドレスをカウントした後、実際のリンク先にリダイレクトさせる方法と対象リンクの末尾にパラメータを付与することでアクセス数を計測する方法があります。特にパラメーターに関しては、特定のパラメーター組み込むことにより、メールのクリックに合わせてクリックユーザーの様々な情報を受け取ることが出来ますので、有効に活用していきましょう。

4.反応率(CTOR)

クリック率に似た指標にメールの反応率(CTOR)があります。こちらの指標は前記のクリック率同様、メールを受け取ったユーザーがメール内のリンクをクリックしたかを計測する指標になりますが、計算式がクリック率とは少し異なります。

反応率=(クリックされた数÷開封された数)×100(%)

クリック率が分母を「配信成功数」としているのに対して、反応率では分母を「メール開封数」としています。そのため、メール内容に興味を持ったユーザーがどれだけメール内でアクションを行ってくれたか、メールコンテンツ自体の評価を行う指標となります。こちらの指標を元に、メールで取り扱っている商品、テーマが魅力的かどうか、表現方法に問題はないのか、メールタイトルとの整合性は取れているか、などさまざまな検証を行っていくことができます。

5.配信停止処理数

最後に確認をしたいのが、メールの配信を好まないユーザーが配信停止処理を行った配信停止処理数になります。こちらの指標についてはユーザーからの積極的な「負」のアクションであるため、慎重に原因の分析を行いましょう。多くのユーザーは必要のないメールを受け取ったときには、わざわざ配信停止のアクションを行わず、スルーをすることでそのメールに対して処理を行います。そんな中、労力を使って配信の停止処理を行うということは、大きくユーザーにとってマイナスな印象を与えていることが想像できます。メール配信停止は今後のユーザーにとって有益な情報があった際にも配信を行う機会を失う行為になります。このような反応をされる率が高いメールに関しては配信の改善を行っていくことが必要です。

メールマーケティングを行う上で、メール内容の評価・改善を行うことは必要不可欠です。適切な数値を計測して、メールの効果を高めるための改善に根拠を持たせましょう。


【編集担当:小田】

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