あれ?サイトの表示がおかしい?ブラウザとWebサイトは仲が悪い?

投稿者:Webマーケティング部

2008/11/18 12:06

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あれ、サイトがくずれてる・・・?』

こんな体験をしたことはないでしょうか?

メニューが変なところにあったり、画像がテキストに被っていたり、テキスト同士が被っていたり。

何故こんなことが起こるのかと言うと、「ブラウザ」に原因があります。

Webサイトと呼ばれるものは、ソースコードと呼ばれるもので書かれています。
今、このサイトを見ているのでしたら、ブラザウのウィンドウの上段にあるメニューの「表示(V)」から「ソース(C)」を開いてみてください。半角英数字とテキストで構成されているページが表示されると思います。それがソースです。

これだけを見ると、暗号のようなものです。

この暗号のような記述内容に沿って、その他の情報と組み合わせて解釈し、Webサイトをサイトとして表示させているのがブラウザなのです。

ここで問題になるのが、

ブラウザの種類によって、記述内容の解釈の仕方がちょっとずつ異なっている。

ことです。

前回紹介した、

Internet Explorer6(IE6)

Internet Explorer7(IE7)

Firefox2(FF2)

Firefox3(FF3)

Safari2

Safari3

の中だけでも、
IE系列とFF系列、Safari系列では当然のことながら異なっていますし、同系列、IE6とIE7ですら、解釈が違うのです。
ですので、

IE6ではちゃんと見えているのに、IE7ではサイトの表示がおかしくなってしまう

ということになってしまうのです。

何故、こんなことが起こるのでしょうか?

ブラウザには様々な種類があり、ブラウザを作っている団体もそれぞれです。世界的に統一されている訳ではありません。この「統一されていない」ことが、全ての原因です。資本主義の功罪とも言うべきですが、ブラウザ同士は、互いにライバル関係にあります。単純に、足並みを揃えづらいのです。

日々進化する(バージョンアップする)、存在する全てのブラウザで、ひとつのサイトの表示を同一にする、ことは物理的には可能とも言えますが、現実的ではありません。限られた時間の中では、ある程度は、セグメントする必要が出てきます。

そこで考えるべきは、最も影響が少ない方針でセグメントするべき、

この場合は、

Webサイトを制作する際には、最も使用されているブラウザを基準にして作る必要がある。

ということです。

そこで シェア率 が出てきます。

「最もシェア率の高いブラウザに合わせてWebサイトを作っておけば、Webサイトの表示がおかしくなる人は最も少ないはずである」、という理論が成り立つからです。

世界レベルのシェア率が見てみたい!と思い立ち、1社くらい、とてつもない集計力を秘めている企業が情報公開していないかと探ってみましたが、なかなかどうして、公開してくれていませんでした。

自分で調べるしかありません。

私の担当している案件で、月間30,000から40,000アクセスを集めているサイトがあるのですが、このサイトではIEが最も使われており、中でもIE6の使用率が一番高い統計がとれています。平均値を出すには十分な母数だと思いますが、このWebコンサルタント.jpもそうでしたし、他のサイトでも同様の傾向になっています。

現状、IE6の割合を超えているブラウザは、私の統計上ではありますが、一度も見たことがありません。

 

ここで言うことができるのは、

 

「IEが他のブラウザにシェア率で負けることはまずない。現状、その可能性もかなり低い」

「IE6の方がIE7よりもまだ多そうだ、そのうち逆転するのは確定的」

 

になります。

パソコンを購入したときに、一般的にはWindowsが購入されることから、デフォルトでついているのは、MicroSoftが制作しているブラウザ、IE系列です。そのブラウザを使うのが当たり前でしょう。

よって、Windowsがパソコン市場を占めている限りは、IE系列の優位は揺らがない。

そして今、パソコン市場では、『Windows XP』から『Windows Vista』に主流が移りつつあります。XPにデフォルトでついているのはIE6です。一方、Vistaに標準装備されているブラウザが、IE7になります。

よって、IE6からIE7へのシェア率の移行は確実に起こる。

【総括】
現在のブラウザ対策として最優先にすべきは、IE6とIE7で同一の表示になっていること。

という図式が描けます。

こういった市場の流れを見て、マーケティング結果から未来を予測するのも、Webサイトを制作する上では、非常に重要なディレクションポイントになってきます。

 

無論、制作する方としましては、技術を駆使し、可能な限り、オールラウンドなブラウザで見ることができるように様々な対策を施しています。それでも、デザイン上の問題やプログラム上の問題で、これが叶わないことは起こってしまいます。主要なブラウザはともかく、何が起こるかわからないようなシェア率が3%未満であるブラウザに対しての作業で、他のブラウザに影響を与えてしまう訳にはいきません。

誰もが知っている大企業、パソコンのBTOを専売特許にしている企業のサイトですら、フォームの一部で「IEにしか対応していません」と宣言していることすらあります。

これはつまり、そういうことなんですね。

【編集担当:吉田】

Webマーケティング