Google Analytics Summit 2014: Data in Action

投稿者:セールスマーケティング部

2014/06/02 20:31

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こんにちは! フリーセルセールスマーケティング部のコガンです。

アメリカのサンフランシスコにて開催された「Google Analytics Summit」に参加してまいりました! 5月28日~29日にかけて開催された本イベントは、世界52カ国からGoogle アナリティクスの認定パートナーやGoogle アナリティクスプレミアムのクライアントが集うもの。フリーセルは今年で3回目の参加となります。

2日間を通して、Googleの多くの新機能、アップデート、また今後のアナリティクスやマーケティングのビジョンが発表され、くわえて世界的に知られるプロフェッショナルのマーケティング考察など、有益な情報とさまざまなテーマに触れることのできた中身の濃い時間を過ごすことができました!

Google Analytics Summit 2014: Data in Action

今年のテーマは「Data in Action(=データから行動を起こす)」

Google Analytics Summit 2014のタイトルは「Data in Action」。“データ分析を通して行動を起こすこと”をメインテーマとしています。Google アナリティクス担当のPaul Muret氏は挨拶スピーチにて「データ分析からの素早い行動がビジネスの基礎である」と語り、このメッセージによってサミットの開会が宣言されました。

“分析で終わらないマーケティング”を推進

前年に引き続き、Googleアナリティクスが掲げる方針のひとつである
ユーザーの手軽な分析を促すだけではなく、データからの気づきを活用して適切な行動に移せるような機能を提供し、かつ他商品との連携も含めて最適化する
という考えを推進していることがわかります。

具体的には

  • ・ユニバーサルアナリティクスでのリマーケティング広告の機能の強化
  • ・Google Tag Manager機能のシンプル化と最適化
  • ・Google アナリティクスプレミアム版で前年発表されたBigQueryやDoubleClickとの統合
  • ・先日ニュースになったアトリビューション専業のAdometryの買収

などもその取り組みに挙げられます。

今年ならではのキーワード「アプリ」

特筆すべき今年の特徴として「アプリ」のキーワードが多く挙げられていました。今後はアメリカをはじめ世界中で、モバイル端末やアプリの分析に基づいた開発およびマーケティングが主要課題となることがより明確にされました。

今後目が離せない「オンライン×オフライン」の動き

また、多くのトークで「オンラインとオフラインの関係性」も触れられていました。

  • ・オフラインデータのインポート
  • ・他メディア(テレビ・ラジオなど)のマーケティングキャンペーンにおけるWeb上の効果測定

といったオンラインとオフラインの溝を埋めるための試みのため、Google アナリティクスユーザーがもっとも効果的なマーケティングを実施できるようGoogle側も取り組みを続けているようです。

Google アナリティクスの新機能

Google アナリティクスの新機能

Google アナリティクス開発担当のBabak Pahlavan氏によって、今年は10以上の新機能、機能強化があると発表されました。そのうちの公開されている機能をいくつかご紹介します。

1.拡張Eコマース

1.拡張Eコマース

Googleアナリティクス内にはこれまでもEコマースの分析機能がありましたが、現在ベータ中である新Eコマース機能では、購入までのパスや商品、ユーザーセグメントごとのパフォーマンスをより細かく分析できるようになります。

購入に至ったステップを明らかにする「ファンネルレポート」機能が追加され、商品検索→商品詳細ページ→カートへの追加→注文フォームへの進行→注文完了ページといった各ステップでユーザーフローを確認できるようになります。

各種セグメントを使用できるだけでなく、さらにファンネルレポートで取得されるデータから新しいセグメントを作成できるようになるため、さまざまな角度からの詳細分析が可能となります。また、データインポートの機能を利用すれば返金情報の追加も可能です。これらの機能はEコマースサイトにおいて非常に有効であることが想定できます。

●新Eコマース機能の詳細は、Google アナリティクスの教育担当Justin Cutroni氏による動画コースAnalytics Academyにてご確認いただけます(現時点では英語のみ)。

2.データのインポート機能

Google アナリティクスが掲げる理論のなかでは「オンラインとオフラインのデータの統合」が重要な課題として挙げられており、オンラインのWebサイト閲覧データだけでなく、データインポート機能を通してのディメンションの拡張やオフラインデータのインポートなど、その範囲を大きく広げようとしています。

これにより、CRMやコンテンツ、商品など、オフラインのさまざまなデータと掛け合わせることが可能になり、企業ニーズやWebサイトの特徴に合わせて幅広く柔軟に活用できるようになります。

●データ拡張機能の詳細はアナリティクスヘルプからご確認いただけます。

3.Google アナリティクスとDoubleClick Campaign Manager, DoubleClick Bid Managerとの連携(プレミアム)

3.Google アナリティクスとDoubleClick Campaign Manager, DoubleClick Bid Managerとの連携(プレミアム)

Google アナリティクスとDCM、DBMの連携では、以前発表されていたDoubleClick Campaign Managerで広告の表示レベルデータが確認できるといった機能だけでなく、Google アナリティクスのデータに基づいたリマーケティングリストをDoubleClick Bid Managerで活用できるようになることが発表されました。

また、複数のアカウントを利用しているユーザーに向けていくつかの新しいAPIが追加されました。アカウント作成用のAPI(招待のみ)、AdWordsとフィルターの設定を編集するためのAPI、さらにレポートの管理するためのAPIも利用できるようになります。Google アナリティクスの活用の自動化は、特に大企業では有益な進化といえるでしょう。

4.Roll-upレポート(プレミアム)

4.Roll-upレポート(プレミアム)

多数のプロパティを利用中のユーザーは、今後は複数のプロパティのデータをまとめて確認できる「Roll-upレポート」が利用できるようになります。各サイトのデータをそれぞれのプロパティで確認し、統合したデータをロールアッププロパティで確認するというものです。サイトに複数のプロパティタグを設置するよりも、いくつかのメリットがあります。

そのひとつは、タグの再設置が不要でロールアッププロパティの作成が管理画面上からできること。また、複雑な設定をせずに複数サイトのパフォーマンスを比較できる手軽さも考えられます。

※ご紹介した新機能はユニバーサルアナリティクスをベースとした機能であるため、通常のGoogle アナリティクスでは利用できません。ユニバーサルアナリティクスへのアップグレード、さらにタグの差し替えが必要である場合があります

その他にも新機能の発表、複数のデモ体験、さまざまな解析やマーケティングに関するトークセッション、そして最後にはGoogle アナリティクストップ担当者とのコミュニケーションのチャンスもありました。これらを通してGoogleの最新動向を知ることができましたので、Google Analytics Summitの2日間で得た豊かな情報をお届けできることを楽しみにしております。

フリーセルでは、Google アナリティクスのアクセス解析を利用したWebコンサルティングサービスをご提供しております。現在お持ちのWebサイトを有効活用したいという方はお気軽にお問い合わせください!

【編集担当:コガン】

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