Webライティング担当者のための、今すぐ使える慣用フレーズ7選!

投稿者:コンテンツ編集課

2010/09/30 21:25

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今回のコラムは、久しぶりにライティングネタをお届けしたいと思います。検索エンジンも消費者の目もますます厳しくなっている昨今、改めてコンテンツの主役である「文章」を見直したいところです。


Webライティングというと、どうしてもSEO要素だったり、起承転結でいう「結」と「起」の分かりやすい提示だったり、アクセス解析を利用した導線設計やコピーライティングなどに注目しがちです。

 

ただ、実際にライティングしてみると分かると思いますが、そもそもの「語彙力」「表現力」というベーシックな部分で躓いてしまうことがあるのではないでしょうか?

 

今回は、本文を魅力的にするための“使える慣用表現”をピックアップてみたいと思います。覚えておくだけでさまざなライティングケースで応用できるでしょう。


では早速・・・



「本命」

 

主には、競馬や競艇などのスポーツ予想で使われるワードですね。スポーツとは無関係の男女関係においても多用されることから、恐らく便利で訴求力のあるワードなんだと思います。義理チョコにしても「本命」あっての「義理」です。


この「本命」をライティングでどう使うか? 競馬で使われているように「これが来るだろう!」という予想表現として使うこともできますし、「これしかない!」という場合のイチ押し的な使い方もできますね。


★加速する高齢化社会。
これからのリフォームはバリアフリーが本命だ。


★北海道旅行。小樽の寿司もいい、函館の展望台もいい。
でもやっぱり本命は、旭山動物園ではないだろうか。


★豊富な実績、スタッフの対応もスピーディ。

この工務店は本命にしてもいいだろう。

 


「軍配が上がる」

 

「審美性においても機能性においても、インプラントは入れ歯より優れています。」「中間マージンが発生しないので、設計事務所より工務店のほうがおすすめです。」「iPhoneブームにより、最近はドコモよりソフトバンクを選ぶ人が増えています。」などなど、よく何かと何かを比較する文章を書くことがあると思います。そこで「軍配が上がる」を使ってみると・・・


★真一と瑛太。ルックス、身のこなし、演技力、どれをとっても瑛太に軍配が上がる。

★明治製菓の「きのこの山」と「たけのこの里」 は永遠のライバルと言っていいだろう。君ならどちらに軍配を上げるだろうか。

 


「●●な毎日」「▲▲な日々」

 

ですます調(敬体)の文章を書くときは、だ・である調(常体)に比べてどうしても語尾表現が限られてしまいます。「~でしょう」「~ください」「~しませんか」「~ことも」などを織り交ぜながらリズム良く文章を構成していきたいところです。


そんななかでも、とりわけ便利なのが体言止め。文章に抑揚がついてリズミカルになりますよね。今日からその体言止めファミリーの新しい仲間に加えていただきたいのが「●●な毎日」「▲▲な日々」です。


★きれいな歯でしっかり噛める毎日。
あなたもインプラントで素敵な笑顔を手に入れましょう。


★狭くて汚いキッチンで料理する日々……。
毎日のことだからストレスも溜まっていきますよね。


★夜の社交場で男たちとの駆け引きを楽しんでいた日々。
でも最近彼女は感じ始めている「もう昔のようにはいかない……」

 


「ひとつの手です」

 

これも便利なフレーズです。「これが絶対にいいから、絶対にこれにしなよ!」と言うより、「ま、色々あるけど、これもひとつの手だよね」と言われると「あっ!その手があったのか!」と目からウロコな感じがするわけです。強烈なPUSHじゃないぶん、あつかましくないし、「たくさんあるうちのひとつ」という言い方をするだけで、少し特別なものに思えてしまいますね、はい。


★メガネをかけたりコンタクトをしたり、
また最近ではレーシック手術を受ける人も増えていますが、
ブルーベリーを食べまくるというのもひとつの手です。


評判の魚介豚骨ラーメン屋も駅前の寿司屋もいいけど、
近所のファミレスに行くというのもひとつの手です。

 


「慎重になりすぎるくらいがちょうどいい」


住宅系サイトなどの高額商品を扱う際に便利な言葉です。その他、結婚式や転職、独立開業など“一生に一回系”の商材ではおいしいフレーズとなるでしょう。特に「失敗しないための業者選び」や「式場選びのポイント」「転職成功のための5ヶ条」といった定番コンテンツにおいては、いつでもどこでも何度でも繰り出せて便利です。

★「ノリで決めちゃうと後悔するよ」ということを格言風に伝えられる。


★「いろんな会社があるから、まずは情報収集をして比較してみてよ。それでもし、最終的にうちに決めてくれたらうれしいかな」という大人の余裕を演出できる。

★うちはAがトップクラスで、Bも充実してて、Cも万全なんだ。だから今すぐうちにCome On!みたいなガツガツ感がない。

 


「答えはNOです」

 

たまに使用すると効いてくるフレーズです。ライティング的には、クッション効果や強調の効果があります。


元の文章
インプラントを入れたら一生抜けないとお考えの方が多いのですが、メインテナンスを怠ると歯周病にかかって抜け落ちてしまうことがあります。


使ってみると・・・
インプラントを入れたら本当に一生抜けないのか? 答えはNOです。メインテナンスを怠ると歯周病にかかって抜け落ちてしまうことがあります。


■例1
果たして寛くんは本当にカレーが好きなのか?
答えはNOです。寛くんが好きなのは「カレーを食べている自分」なのです。


■例2
会社での彼女は無駄なお金は一切使わない。では、果たして貯金はできているのか? 答えはNOだ。夜の彼女の金遣いを知ったら、会社の同僚は開いた口がふさがらないだろう。


■例3
うちの親父は口癖のように「今年の松井はダメだ」と言っている。では松井が嫌いなのか? 答えはNOだ。誰よりも松井に惚れ込み、松井に期待しているからこそ簡単に誉めないだけである。

 


「ためらいワードを活用しよう!」

 

商用サイトの場合、「迷っている方は~」や「●●でお悩みなら~」という背中を後押しするようなフレーズがよく登場します。そこで活用したいのがさまざまな「ためらいワード」たち。


・「尻込みする」
・「踏み切れない」
・「決めかねる」
・「及び腰の」
・「思いあぐねる」
・「踏ん切りがつかない」


などなど、「ためらい」はいろいろと言い換えが利きます。商用サイトに必ずや登場する「ためらいシーン」に活用してみましょう。

 



言葉ひとつで表現は無限大です! 使える慣用フレーズだっていくらでもあるでしょう。スピーディに魅力的な文章を書くために何十個、何百個の引き出しをつくってどんどんストックしていく。そうすればどんなWebサイトのどんな場所でどんな言葉が最適なのかが見えてくるでしょう。

 

【編集担当:松岡】

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