スマートフォン ネイティブアプリ VS Webアプリ どちらを使うべきか

投稿者:制作部

2012/11/01 22:09

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直近一カ月で、デスクトップPC向けWebサイトを簡単にスマートフォン向けに対応出来るというコンバートサービスが複数の企業でリリースされている事などから、益々もって時代はスマホ戦国時代に突入しているがわかります。

これらは、Webサイトを基軸としたサービスであり、主にオフィスシャルサイトや、サテライトサイト、EC等々をスマホUIにしたものですので、発想としては既存サービスを深化させたものだと言っていいでしょう。

Webアプリケーションの前提はオンラインである事です。
サイトの情報を見る為に、URLを入力してWebサーバーにアクセスする必要がある為、常にオンラインで利用する必要があります。

一方、ネイティブアプリの場合、スマートフォン本体にソフトウェアをインストール出来る事から、大規模なデータを読む必要がないものについては、オフライン状態でも稼働させる事ができます。

つまり、ネイティブアプリとWebアプリの最大の違いは、このオンライン・オフラインにあるわけです。
他にも、ネイディブアプリでは、スマートフォンの資源を使う事が可能なので、カメラや写真ライブラリの活用可能です。

さて、この決定的な差があった為に、iOSとAndroidという別々のプラットフォームでガラパゴス化しているサービスが存在するに至ったわけです。
スマートフォンユーザーであれば、iOSだろうと、Androidだろうと、同じレベルでサービスを使いたいと思うのがユーザー心理ではないでしょうか。
Webアプリケーションは、デバイスを選ばない特性がある為、本来この点において橋渡しが出来る仕組みなのです。
ところが、前述したとおり、オフラインでは使えないという弱点がありました。

そこで、出てくるのがHTML5という新しい仕様です。
正式勧告は2014年末だと言われているので、今後2年の間に若干の仕様変更が発生する可能性はありますが、HTML5を基軸にしてCSS3とJavascriptをフル活用する事で、ネイティブアプリ程ではありませんがオフラインWebアプリとして使う事が出来るのではないかと考えています。

様々新しく実装された仕様の一つに、WebStorageというがあってユーザー端末に情報をキャッシュさせる機能があります。
小規模情報群であれば、キャッシュさせる事が出来る事などから、ネイティブアプリに近しい特性を持たせる事が可能です。
ネイティブアプリであっても大規模情報群の参照は、オンラインになりますから、この最大の弱点は克服できるのだと思います。
もちろん、スマートフォンの資源であるカメラや写真ライブラリの利用はできませんが……

さて、こうなってくるとわざわざガラパゴス化しているネイティブアプリを使う必要がどれくらいあるでしょうか

あえて使うのであれば、スマートフォン資源を活用したい場合に限るのだと思います。
あとは、アプリ課金を活用した収益モデルでしょうか。
それでも 1ダウンロードに付き、数百円~数十円という世界です。一体何本ダウンロードしてもらえれば元金回収できるのか気が遠くなります。
その上、有償提供している手前、OSのバージョンアップに伴ってネイティブアプリのバージョンアップというコストが発生する事や、内包している情報群の更新にコストが発生などがあります。
さらに、ネイティブアプリ開発となると、必ず、iOSとAndroid両方を作る必要があるでしょう。時間もコストも二倍です。
他にも、GooglePlayやitune storeにデベロッパー登録を行い年会費を支払う必要まであります。
課金アプリにしたところで、元金回収はかなり難しいと考えます。
プロモーション活動の一環として開発を行う以外では、ネイティブアプリ開発は、お勧めできません。

その点、Webアプリの場合、開発は一本分ですし、情報群の更新もCMS構造にしておけば、自分で好きな時に更新できます。コストパフォーマンスは断然いいでしょう。
また、アプリの審査もありませんから、自由度も非常に高いといえます。
アプリ課金をしたい場合、ダウンロード課金はこの場合できないので、広告掲載によるクリック課金システムの導入という手もあります。

ネイティブアプリ VS Webアプリ

軍配は、Webアプリに挙げたいと私は思います。
ただ、オフラインで使えるWebアプリを構築する為には、ネイティブアプリに負けず劣らず高い技術力が必要になる為、簡単には出来ないという事だけはお伝えしておきたいです。

 

【編集担当:紀井】

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